「僕も八犬士やりたかった」映画『八犬伝』役所広司さんと曽利文彦監督が登壇の名古屋舞台挨拶付きプレミア上映会
10月25日(金)より全国ロードショーとなる映画『八犬伝』は役所広司さんが日本のファンタジー小説の原点と称えられる「南総里見八犬伝」を著わした滝沢馬琴(曲亭馬琴)を演じている作品です。里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた八人の剣士たちの運命をVFXを駆使し圧倒的スケールで描く八犬伝【虚】の世界と28年の歳月を掛けて180話に及ぶ物語を生み出した馬琴の奇跡の実話【実】の世界が交錯する山田風太郎の小説『八犬伝上・下』(角川文庫刊)を映画化した前代未聞のエンターテインメント超大作の監督を務めるのは、「ピンポン」や「鋼の錬金術師」シリーズで知られる曽利文彦さんです。
公開に先駆けて、名古屋駅前のミッドランドスクエアシネマで舞台挨拶付きプレミア上映会が開催され、上映前に役所広司さんと曽利文彦監督が登壇しました。(取材日:2024年10月8日)
新着情報
役所広司さん「人間がいい、食べ物が美味しい、映画もよくヒットする!」と名古屋の印象を語る
映画『八犬伝』は唯一無二の奇想天外な物語で、日本のファンタジー小説の原点と称えられる「南総里見八犬伝」の世界【虚】と、物語を生み出した滝沢馬琴の感動の実話【実】の2つのパートが交錯する、山田風太郎の小説『八犬伝上・下』(角川文庫刊)を映画化した作品です。
【実】パートの滝沢馬琴に役所広司さん、葛飾北斎に内野聖陽さん、馬琴の息子・宗伯(鎮五郎)に磯村勇斗さん、宗伯の妻・お路に黒木 華さん、馬琴の妻・お百に寺島しのぶさんと日本映画界を代表する実力派が集結。さらには立川談春さん、中村獅童さん、尾上右近さんといった落語、歌舞伎界の顔が重要なキーパーソンで登場。【虚】パートでは、八犬伝のすべての始まりとなる伏姫に土屋太鳳さん、里見家に呪いをかける闇を司る玉梓に栗山千明さん、八人の剣士に渡邊圭祐さん、鈴木仁さん、板垣李光人さん、水上恒司さん、松岡広大さん、佳久 創さん、藤岡真威人さん、上杉柊平さん、さらに重要な役柄で河合優実さんと今最も旬な注目の俳優たちが躍動しています。監督は『ピンポン』や『鋼の錬金術師』シリーズの曽利文彦が務めています。
名古屋駅前のミッドランドスクエアシネマでプレミア上映会が行われ、上映前の舞台挨拶に役所広司さんと曽利文彦監督が登壇しました。満席の客席から大きな拍手で迎えられた役所さんと曽利監督は、感謝の気持ちを伝えながら挨拶し、役所さんは「監督が2年かけて仕上げました。僕の髪の毛もようやく生えそろってきました」と笑顔でトーク。
曽利監督は「長い時間をかけて完成して、皆さんに御披露目できる機会にたどり着きました。2時間半、ちょっと長いですが最後までお楽しみください」と観客に語りかけました。
名古屋の印象を聞かれた役所さんは「いい印象しかないですね。人間がいい、食べ物が美味しい、映画もよくヒットする!」と発言し、控室に天むすがあったことを話しました。ひつまぶしも楽しみにしているようで「鰻料理の中でひつまぶしが一番好きです」と役所さんにとって“ひつまぶし”は名古屋に来る楽しみの一つになっているようです。
曽利監督は名古屋の印象について「道が広い!」と口にし「撮影してみたいと思います。広い道でカースタントがやってみたいです」と監督ならではの視点で答えてくれました。
〈関連記事〉
“おもしろうてやがて悲しき”「声に出して笑ってください」映画『銀河鉄道の父』役所広司さんと成島出監督 名古屋舞台挨拶に登壇
映画『鋼の錬金術師』の曽利文彦監督にインタビュー 俳優たちへの感謝と運命に導かれたイタリアロケ秘話
滝沢馬琴役の役所広司さん「僕も(特殊メイクで)若返って、美しい八犬士やりたかった」
かねてより映画化を切望していた曽利監督は小学校の時にNHKの連続人形劇『新八犬伝』に夢中だったと言い「大人になって映画界に入って『八犬伝』を映画にしたいという思いがありました」と話しました。しかし、なかなか企画が成就しなかったことも明かし「山田風太郎先生の小説に出会って、虚と実を行き来する粋な演出を小説で書いていて、この切り口なら映画にできるのではと思って、それでも時間がかかりました」と映画『八犬伝』の誕生の経緯を話しました。役所さんは脚本を読んだ時の感想として「虚と実を行き来する瞬間が心地よく、映画館の大スクリーンで、大音響で観ると盛り上がると思います」と完成した作品への自信を覗かせました。
また曽利監督が「『役所さんは八犬士じゃないの?』と言われましたが、あるわけない!役所さんは滝沢馬琴として出演しています」と観客に伝えると、役所さんは「監督の力で特殊メイクで、僕も若返って美しい八犬士やりたかったですけど」と笑いながら本音とも冗談ともとれる発言で客席を沸かせました。役所さんの出演シーンについて「馬琴と北斎のやりとりがユーモラスで、丁寧に作っていこうと北斎役の内野(聖陽)くんと話しながら作っていきました」と撮影時のエピソードを話しました。
映画『八犬伝』は八犬士の活躍をダイナミックなVFXで描いた【虚】の世界と馬琴が28年という長い時間をかけて如何にして「南総里見八犬伝」を著わしたのかを描いた【実】の世界、【虚】と【実】を行き来しながら進んでいくエンターテインメント作品です。役所さんは映画は大きなスクリーンで、良い音響で観ることの素晴らしさを語り「八犬伝は大劇場に向いている映画だと思います!童心に返って観てもらえたらと思います」と観客に伝えました。
作品概要
10月25日(金) 全国ロードショー
<あらすじ>
江戸時代の人気作家・滝沢馬琴は、友人の絵師・葛飾北斎に、構想中の物語「八犬伝」を語り始める。里見家にかけられた呪いを解くため、八つの珠を持つ八人の剣士が、運命に導かれるよう集結し、壮絶な戦いに挑むという壮大にして奇怪な物語だ。北斎も魅了した物語は人気を集め、異例の長期連載へと突入していくが、クライマックスに差しかかった時、馬琴は失明してしまう。完成が絶望的な中、義理の娘から「手伝わせてほしい」と申し出を受ける──。失明してもなお書き続けた馬琴が「八犬伝」に込めた想いとは。
原作:『八犬伝 上・下』山田風太郎(角川文庫刊)
監督・脚本:曽利文彦
出演:役所広司、内野聖陽、土屋太鳳、渡邊圭祐、鈴木 仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久 創、藤岡真威人、上杉柊平、河合優実、栗山千明、中村獅童、尾上右近、磯村勇斗、大貫勇輔、立川談春、黒木華、寺島しのぶ
製作:木下グループ
制作プロダクション:unfilm
配給:キノフィルムズ
2023/日本 G
©2024 『八犬伝』FILM PARTNERS.
公式サイト:https://www.hakkenden.jp
公式X: @hakkenden_movie
公式Instagram:@hakkenden_movie