名古屋のセンチュリーシネマで「ライブハウスの再現度に胸キュン!」田口トモロヲ監督×TAYLOWさん(the原爆オナニーズ)スペシャルトーク!映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』舞台挨拶付き上映会
3月27日(金)から全国公開(名古屋ではセンチュリーシネマやミッドランドスクエアで公開)される映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』は1978年の東京が舞台で、わずか1年の間にその後のロック・シーンを大きく変えた若者たちのムーブメントや、彼らの心模様が描かれた青春音楽映画です。ロック映画の金字塔『アイデン&ティティ』(2003年)を生んだ監督:田口トモロヲさんと、脚本:宮藤官九郎さん、音楽:大友良英さんのタッグに心躍る人も多いのではないでしょうか。また『アイデン&ティティ』で主演した峯田和伸さんが23年ぶりの田口組に再び主演として合流。『アイデン…』から大森南朋さん・中村獅童さん・マギーさんが出演しているのも胸アツです。加えて若葉竜也さん、NHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に出演する仲野大賀さん・吉岡里帆さん、参加を熱望した間宮祥太朗さんなど豪華なキャストにも注目です。

映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』公開前に行われた舞台挨拶付き上映会がセンチュリーシネマで行われました。多くのファンが詰めかけ、熱気に包まれた劇場で本作監督の田口トモロヲさんと、1982年結成の名古屋を拠点に40年以上活動するパンクバンド:the原爆オナニーズ(名古屋パンクの祖!)のTAYLOWさんが、劇中当時にまつわるレアなトークを繰り広げました。貴重なトークが続出したスペシャルイベントの模様をレポートします。(取材日:2026年2月27日)
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伝説のムーブメントを映画化するという熱い想い”インディーズ”誕生時の空気感を豪華キャストが熱演
映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』は1978年、たった1年のムーブメントにも関わらず、その後のロックシーンに多大な影響を与えたパンクバンドが集結した東京ロッカーズの軌跡を描いた地引雄一氏の原作『ストリート・キングダム』(ミュージック・マガジン社)をベースにした青春音楽映画です。80年代にパンクバンド”ばちかぶり”のボーカルとして活動していた田口トモロヲ監督が原作を読み映画化を熱望、”グループ魂”の暴動としてギターをかき鳴らす宮藤官九郎さんが東京ロッカーズの軌跡を追いながら、自分たちの理想の音楽を追い続ける若者達の姿をオリジナルドラマとして熱く描きました。実存のバンド名や人名を絶妙に変え、東京ロッカーズを知っている人も知らない人も共感できる普遍的な群像劇となっています。
物語の語り手となるのは原作者・地引雄一さんをモデルとしたカメラマンのユーイチで、田口監督映画『アイデン&ティティ』にも主演した峯田和伸さんが地引さんの人物像を落とし込んで演じています。W主演の若葉竜也さんはパンクバンド「TOKAGE」のモモ(モデル:「LIZARD」モモヨさん)を繊細に演じています。活動最長ガールズグループバンドとしてギネスに載る「ZELDA」のサチホさんがモデルの「ロボトメイア」サチを演じるのは吉岡里帆さんです。バンド活動と共に東京ロッカーズの広報を担うエネルギッシュで 魅力溢れるキャラクターを好演。また、「軋轢」のDEEP(モデル:「FRICTION」レックさん)を間宮祥太朗さん、S-TORA(モデル:S-KENさん)役の大森南朋さんは70年代後半の渋谷の空気感を存分に感じさせてくれます。「解剖室」の未知ヲ(モデル:THE STALINの遠藤ミチロウさん)を演じるのは仲野太賀さんです。「表現者はパンツを履かない!」という過激なライブシーンは必見です。ヒロミ(モデル:「じゃがたら」江戸アケミさん)役の中村獅童さんは「自分の踊り方で踊ればいい」という主人公の胸をこじ開ける大事なパートを熱演!そして、すべてのライブシーンは田口監督の想いからオリジナル音源を吹き替えで使っていますが、俳優陣は特訓して完璧な当て振りで応えており最大の見どころとなっています。「ロックの聖地」と言われる渋谷屋根裏、S-KENスタジオ、新宿LOFT、京大西部講堂を当時の写真を元に再現した美術は見ごたえしかなく、チラシやレコードジャケットなどの小道具も当時を知る人から見たら懐かしさの極みであり、若い方は新鮮さを感じることでしょう。当時のDYI精神を感じさせる空気感がたっぷり詰まった世界観です。
田口トモロヲ監督×the原爆オナニーズのTAYLOWさんのスペシャルトーク 当時のライブハウスで対バンしていた!東京ロッカーズとの関わりも語る
映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』の上映前に、田口トモロヲ監督と名古屋パンクの祖であるthe原爆オナニーズのTAYLOWさんが登壇すると割れんばかりの拍手が響きました。会場にはロッカーを彷彿させる服装の方や、アート的な服装の方など個性豊かな観客がぎっしりと詰めかけています。田口監督はマイクを持ち「ワンツー、ワンツー、チェーック」といきなりマイクチェックパフォーマンス。意表を突かれた観客から笑いを引き出しました。そして「ついに映画『ストリート・キングダム』が名古屋に上陸でございます!名古屋と言えば原オナ…原爆オナニーズ。TAYLOWさんが来てくれて本当に嬉しいです」と挨拶しました。

田口監督は持参したチラシを掲げ、「ぼくは昔、”ばちかぶり”というバンドをやっていたんですが、原爆オナニーズと共演させていただいています。それ以降も何度かご一緒しました。それを自慢するために持ってきました」とドヤ顔を決め、TAYLOWさんは「(当時のチラシを)持っていてくれて、とっても嬉しい」と頬を緩めました。2人が面識を持ったきっかけをTAYLOWさんは「原爆オナニーズが東京の渋谷でライブするときに、東京のバンドを呼びたいねってこちらから連絡しているんですよ。一緒に行ったバンドは京都のスペルマと大阪のアウシュビッツでした」と話しました。田口監督は「原オナと、スペルマとアウシュビッツ。…ばちかぶりが名前負けしちゃってる」と苦笑い。TAYLOWさんは「それが1985年の夏ですから、そのころから面識があった感じですね」と微笑み、「この映画は1978年の話で、私自身、この映画の主役がしてきたことと同じようにやってきてますので涙が出そうになりました」としみじみ語りました。

東京ロッカーズとの関わりについて田口監督は「彼らは僕よりちょっと年上で、原作者の地引さんも彼らより少し年上でした。結構こわい人が多い時代でしたが、その中で地引さんは本当に優しくてフラットだったので、非常に入りやすかったですね。それで彼らの背中を見ながら自分の活動を始めた感じです」と東京ロッカーズに影響されたと話しました。TAYLOWさんは「東京ロッカーズが始まった頃に、東京に遊びに行ったら京大西部講堂でライブやりますよって教えられて、それですぐ行って東京ロッカーズの方々と仲よくなりました。当時は人と会ったらすぐコンタクトを取って連絡先を教え合うのが当たり前の時代だったので、パンク好き兄ちゃんとして78年から関わってきました。50年前ですね」と穏やかに述べました。また「”THE STAR CLUB”というバンドの東京での窓口というか…いろいろやっていたので、今回の映画のいろんなシーンで『俺、このシーンに繋がりがある』と感じていました」と明かしました。それを聞いた田口監督は「TAYLOWさんに出て貰いたかった。出てもらっても良かった、出てもらいたかったな」と3段活用で気持ちを吐露。するとクスクス笑いが会場内に広がりました。田口監督は「こんなに平和な日を迎えられるなんて…あの頃はみんな怒っていましたからね」というとTAYLOWさんも「あの頃はやさぐれているから」と当時のヒリヒリした空気感を思い出したように頷きました。
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思い出の品の数々に「何て物持ちがいいんだ」と田口監督が感嘆 当時の生き証人、TAYLOWさんがライブハウスの再現に胸キュン♡
トークイベントのため、TAYLOWさんが当時のチラシやライブの手書きマニュアル、出演メンバーのラインナップなどを持参してきたとMCから紹介されると田口監督は興味しんしんの表情を浮かべました。「僕も似たものを見つけてパウチしてきたけど、TAYLOWさんの方が全然持ってる…完璧に負けました。すごい資料ですよ」と白旗を挙げましたTAYLOWさんは「断捨離する前にこういう企画があって良かった」と笑顔を浮かべました。そして「これは東京ロッカーズのチケットですね」と言い、次に黒や赤いステッカーを持ち「これはバックステージパス、これは関係者パスです」と嬉々と話す姿に、田口監督は「何て物持ちがいいんだ」と改めて感嘆しました。

田口監督は「当時はメジャーしかなくて、レコードを出すならメジャーでないとダメっていう世界観だったんです。だから東京ロッカーズは既成概念を壊して、何かスゴイ辺境にいるというか崖っぷちに咲いた花のような孤高な存在だったからこそ屹立してカッコイイ。ロックのファンが今のように多くいる時代じゃなくて、ライブハウスに20人お客が入ったら大喜びみたいな感じだった」と振り返りました。TAYLOWさんは「劇中、一番嬉しかったのが新宿ロフトの再現です。作品を観て”俺、あの場所にいた”っていうところがいっぱいあったので…上映前で言えないのが悔しいけど、当時スタッフが苦労しているところを後ろから手伝っていました」と明かしました。すると田口監督は「いやあ、本当に映画に出て貰いたかった!あの時代の生き証人です。目撃者ですね」と噛みしめるように話しました。

田口監督は「当時の空気感…緊迫感・緊張感、出演する人はこれをやらなければ死んでしまうみたいな切迫感があったんです。今、そのような雰囲気を持つライブハウスがほとんどないので美術の方々に作ってもらいました。すると緻密で、その中に入って鳥肌が立ちました」とライブハウスの再現度に自信を見せました。TAYLOWさんは「冒頭で登場する渋谷の屋根裏というライブハウスで、実はトモロヲさんと一緒にライブをやったことがあります。その会場の再現度はダントツ!すごく胸キュンな感じで再現されていました」と声に熱を込めました。すかさず田口監督が「原爆オナニーズのTAYLOWさんが胸キュン!」と意外なワードを口にするTAYLOWさんをイジり、「俺が胸キュンとなりました」とまとめました。

当時のライブハウスの雰囲気についてTAYLOWさんは「演奏後に機嫌が悪いとライブハウスの椅子を投げるような時代でした」というエピソードを漏らすと田口監督も思い当たるように頷きました。続いてTAYLOWさんは「そのやさぐれた方の一員だったので」と微笑むと田口監督は「何てったって原爆オナニーズですからね」とニヤニヤ。そして「原オナを始め名古屋や関西の人たちのネーミングは凄いものがありました。インパクトだらけのバンドしかなかった」と個性豊かかつ過激なバンド名を幾つか挙げました。(そちらのバンド名は舞台挨拶を見た方がただけのお楽しみ)TAYLOWさんも「80年代初頭はインパクト勝負みたいなバンドがいっぱいでした。ネットで検索してみてください」と言うと田口監督も「皆さんに深堀してほしいですね」と述べました。
「こんな凄い人たちがいたのに知られてなくて愕然とした」「これでも食らえ」という気持ちで製作 企画から11年ごしの公開に喜びを見せる田口監督
映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』を作ろうとした経緯を田口監督は「今ロックフェスなどビジネスとしても成功しているわけですが、その礎を最初に築いた人たちが本作で描かれている人たちなんです。でも現在、全く知られていないということに愕然としたというのが映画作りのきっかけです。本当に今のフェスであったりインディーズだったりは、この人たちから始まっていることを知ってもらいたいと思いました」と語りました。大きく頷くTAYLOWさんは「最初の一歩ってすごく難しいと思うんですよ。例えば自分でレコード作るとか、イベントを組むとか、そういう最初の一歩をやったこの人たちが忘れられちゃったのかなと寂しく思っていました。それを監督が作ってくれたので、とっても嬉しい!私は当事者で、”そんなことがあったよ”と言う側の歴史の証人みたいな立場なので、作品があると語りやすくなるなと思います」と嬉しそうに話しました。

田口監督は「この映画with TAYLOWさんで全国を回って欲しい。それこそ俺、胸キュンです」というと会場から拍手が送られました。本作について田口監督は「この作品を作るのに今年で11年目でやっと公開となりました。それだけ時間がかかったという理由も山ほどあって、コロナ禍も挟んでしまったので、それだけの想いと当時の彼らへの想い…こんな凄い人たちがいたんだということを”これでも食らえ”っていう気持ちで発射させていただきました。映画は自由に観て頂けるといいと思うので、受け取ってください。よろしくお願いします」と結びました。1978年からたった1年のムーブメントを起こした若者たちのエネルギー、パンクロック、当時の熱風を是非スクリーンで体感ください。
作品概要
3月27日(金)ミッドランドスクエア シネマ、センチュリーシネマほか全国公開
出演:峯田和伸 若葉竜也 吉岡里帆 仲野太賀 間宮祥太朗 中島セナ 神野三鈴 浜野謙太 森岡龍 山岸門人 マギー 米村亮太朗 松浦祐也 渡辺大知 大森南朋 中村獅童
監督:田口トモロヲ
原作:地引雄一「ストリート・キングダム」
脚本:宮藤官九郎
音楽:大友良英
プロデューサー:小西啓介
製作:映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』製作委員会
配給・製作幹事:ハピネットファントム・スタジオ 制作プロダクション:ダーウィン
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会
2026年/日本/130分/カラー/ビスタ/5.1ch
©2026映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/streetkingdom
公式X/Instagramアカウント:@streetkingdomjp





















