愛知県日進市から世界へ!映画『男神』主演の遠藤雄弥さん、愛知県出身の須田亜香里さんらが日進市役所で制作発表会見
2025年の公開が予定されている映画『男神』は2020年に「日本(美濃・飛騨等)から世界へ!映像企画」にて入選し、YouTube超人気サイト「怖い話怪談朗読」で朗読され「今までで一番怖い話」と一躍注目を浴びた話題作が原作です。『ONODA 一万を超えて』で鮮烈なインパクトを残した遠藤雄弥さんが主演し、『ソローキンの見た桜』の井上雅貴さんが監督をつとめ、愛知県出身の須田亜香里さんも出演します。
今秋に日進市内各所で撮影が行われる本作の制作発表記者会見が日進市役所で行われ、遠藤雄弥さん、須田亜香里さん、井上雅貴監督、近藤裕貴日進市長が登壇し、平成プロジェクトの益田祐美子プロデューサーが進行をつとめました。(取材日:2024年5月21日)
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市制30周年の日進市 市民や学生も協力し映画を制作!
映画『男神』の原作は、2020年に「日本(美濃・飛騨等)ら世界へ!映像企画」で入選後、2021年8月15日にYouTubeの怪談朗読サイト「怖い話怪談朗読」で朗読され、一躍注目を浴びました。公開1年で再生回数は24万回を超え、その後も勢いは止まらず、現在では45万回を超える再生回数(2024年5月現在)となっています。新規ファンも続々と増え、リスナーの熱い要望もあり、映画化が決まりました。日進市役所で行われた制作発表会見で司会をつとめた益田祐美子プロデューサーは原作者の八木商店さんが2024年2月に白血病で亡くなられたことを明かし、亡くなる直前に「古戦場の跡が宿る新興住宅地で、縄文時代以前の男神をテーマに必ず映画化してほしい」という遺言を残されたと話しました。
映画化にあたってオリジナルストーリーを作成したそうで、脚本も担当している井上雅貴監督は「原作とはガラッと変わっています。スケール感を出すために設定を変えたところ、原作者の方にも快諾いただきました。緊張感のある感じ、男神という神様の要素は残しています」と話し「縄文時代からいる神様をテーマにした映画です。通称:男神と呼ばれる神様の儀式に巻き込まれる家族の映画です」と映画を紹介しました。
映画『男神』の主人公は、新興住宅地の日星市の建設会社で働く和田。彼が建設途中で埋蔵文化財を見つけ、工事現場に深い穴ができるなど不思議な出来事が起き、街の少年たちや和田の息子が神隠しのようにいなくなってしまいます。縄文から続く荒ぶる神に年少の男子を生贄として捧げていたことから「男神」と呼ばれる言い伝えが残っていて、穴の先は不思議な森に繋がり、美しい女性達が着物や巫女の姿で男神を鎮めるための怪しげな儀式をしてます。和田や家族がその儀式に巻き込まれるというストーリー。
日進市は2024年10月1日に市制30周年を迎えます。近藤裕貴日進市長は「日進市の30周年では市民の心に残るようなものにしたいと考えてました」と話し「税金を映画に投入することはできないけれど、いい映画を作るための影なる協力はできると思います」と本作への強い応援・協力姿勢を予定していることを伝えました。また日進市内で映画制作が行われることについて「若い人や子供たちに刺激を与えていただき、人生や仕事に映画の世界を選ぶことに繋がってもらえるといいと思っています」と伝え、小中学生の映画撮影見学や市民エキストラの募集なども積極的に行っていきたいと話しました。
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遠藤雄弥さん演じる和田は「口は悪いけどいい奴」須田亜香里さん“出生地は日進市”を初告白
井上監督は主人公の和田役に遠藤雄弥さんをキャスティングした理由として「地に足のついた演技をされる方で、脚本の行間をきちんと読んで役に挑まれる方」という印象があったと言い「ファンタジーの要素が強い作品なので、浮ついた演技ではなく、説得力のある演技をしてくださる方を探してお願いしました」と話しました。
井上監督の発言を受けた遠藤さんは「監督の期待を裏切らない演技をしたいと思います」と苦笑いしつつ、“男神”というタイトルのインパクトに衝撃を受けたそうで「世界に太刀打ちできる要素がたくさんあると脚本を読んで感じ、ロケ地の写真も見たりしてワクワクしています」と力強く話しました。公開中の映画『辰巳』など、これまでハードな役柄を演じることが多かった遠藤さんは本作で演じる和田のキャラクターについて聞かれると「ホラーファンタジーではありますが、主人公の和田の妻が失踪し、息子もいなくなってしまう、家族を喪失するというストーリー性もあります。ホラーファンタジーに家族愛が加わって、みんなで結束して“男神”をどうにかしようという人と人との繋がりの大切さも脚本から感じました」と答えました。また脚本のト書きに“元ヤンキー”と書いてあったことを明かし「なかなか珍しくて、僕自身はそういうわけではないのですが、『辰巳』のイメージもあるのかな?」と話を振られた井上監督は「口は悪いけどいい奴というイメージです」と答え、これからどんな和田が誕生するのか楽しみになるやり取りが見られました。
和田の同僚で建設会社で働く山下を演じる須田亜香里さんについて井上監督が「普段の須田さんとは違うかもしれないけれど、そのギャップが面白いのでは」と言い、ショベルカーなどの重機を扱うシーンもあると明かしました。また地元愛のある方にお願いしたいという気持ちもあったと井上監督が話すと、須田さんは「公表はしていなかったけれど、出生地が日進なんです」と初告白。名古屋市出身となっている須田さんですが、生まれた病院が日進市だったそうで、「この映画が決まって、つい最近知りました!嬉しいサプライズです」と笑顔をみせました。また、日進市には親戚もいて、よく遊びに来ていたと言い「(撮影場所が)知っている場所かもしれない」と話し「どんな風にこの世界観が映像になっていくのか楽しみにしています」と期待を寄せました。
遠藤さん、須田さん以外の出演者としてこの日、発表されたのは、カトウシンスケさんや彩凪翔さん、沢田亜矢子さん。そして和田の息子として、映画『ほかげ』で戦争孤児を演じた塚尾桜雅さんの出演も発表となりました。未発表のキャストもいるようで、続報が楽しみですね。
日進市から世界へ!9月中旬~10月に日進市各所で撮影 2025年公開予定
映画『男神』の撮影は9月中旬~10月に日進市各所で行われ、2025年の公開が予定されています。益田プロデューサーは「海外の映画祭への出品が内定しています」と明かし、「各国のファンタジー映画祭も狙っていきたい」と世界の映画市場での日本のホラー作品の人気の高さをアピールしました。映画の公開時には日進市内にあるTOHOシネマズ赤池での上映も予定されています。
ロケハンでは、名古屋学芸大学や五色園、愛知牧場、愛知池などへ行ったそうで、井上監督は「メインは愛知牧場です。大学や日進市の街も少しずつ借りて撮影する予定です」と答えました。井上監督は日進市の街の方々が協力的で心強く感じていると言い「脚本も日進市に寄せた部分もあります」と話しました。映画『男神』の撮影の約8割は日進市各所で行われ、約2割が岐阜県飛騨地方で行われます。下呂市縄文遺跡、飛騨高山もロケ地となっていて、益田プロデューサーは井上監督と行ったロケハンを振り返り 「飛騨の金山に実際に縄文遺跡、巨岩石がありました。そこで実際に、その昔、生贄の儀式があったということを聞きました」と話しました。金山巨石群(岩屋岩蔭遺跡)は岐阜県下呂市の人気パワースポットの1つで、井上監督は「まさにパワースポットという場所で、縄文時代からのものではないかとわかり始め、巨石崇拝が色濃く残る場所を、撮影で実際に借りられるのは映画に説得力が加わると安心しました」と付け加えました。
益田プロデューサーが「この映画をきっかけに日進市のパワースポットも作れれば」と話すと、近藤市長は長久手市にあるジブリパークに多くの観光客が訪れていることを挙げ「隣の日進市のロケ地を見て行こうと思ってもらえたら嬉しいです」と映画公開後の展望も伝えました。
記者会見の最後には「日進市から世界へ!」と掛け声をかけながら、集まったマスコミの撮影に応じていました。井上監督は「ファンタジーホラーと銘打っていますが、ミステリーやサスペンスの要素もある、家族の愛の物語でもあります。日本の昔話、神話のような話も盛り込んでいます。多くの方に観ていただければと思います」とメッセージを伝え、記者会見を締めくくりました。
作品概要
映画『男神』
出演:遠藤雄弥/須田亜香里/カトウシンスケ/彩凪翔/沢田亜矢子/塚尾桜雅
監督・脚本:井上雅貴
原案:「男神」 (八木商店)
配給:平成プロジェクト/配給協力:東京テアトル
©2025『男神』製作委員会