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2021-08-05

9/2から開幕!「あいち国際女性映画祭2021」映画『すばらしき世界』役所広司さん、西川美和監督が来場!


 

2021年9月2日(木)から9月5日(日)までの4日間の日程で開催される「あいち国際女性映画祭」は、今年で26回をむかえる国内唯一の女性映画祭で、名古屋東区にある愛知県女性総合センター(ウィルあいち)をメイン会場に、女性監督の作品や女性の活躍を主題とした作品の上映、国内外の女性監督によるフィルムコンペティションが行われます。今年は、映画『すばらしき世界』の上映にあわせて、役所広司さん、西川美和監督が来場するほか、国内のゲスト来場、海外のゲストのオンライントークも行われます。

映画上映後のゲストトークや監督やゲストとの交流の機会が持てるなど、映画鑑賞だけにとどまらない楽しみ方ができる「あいち国際女性映画祭」の記者説明会を取材しました。今年の「あいち国際女性映画祭」の注目ラインナップをご紹介します。(取材日2021年7月28日)

「アジアの女性監督たちの非常に力強い作品が揃った」注目のラインナップ

「あいち国際女性映画祭」は1996年(平成8年)に名古屋市東区にある愛知女性総合センター(ウィルあいち)のオープニングイベントとして始まりました。この映画祭が好評だったためそれ以降毎年開催され、今年で26回目となりました。9月2日(木)から9月5日(日)の4日間で催され、女性監督の作品や女性の活躍をテーマとした作品の上映や、国内外の女性監督によるフィルムコンペティションも行われるなど、充実したプログラムとなっています。今年2021年は日本初公開作品4作品、愛知初公開作品七作品含む、全29作品が上映されます。メイン会場は名古屋市東区の愛知県女性総合センター(ウィル愛知)、サテライト会場のミッドランドスクエアシネマで多彩で魅力的な作品が上映されます。

「あいち国際女性映画祭」の木全純治ディレクターは「今年はアジアの女性監督たちの非常に力強い作品が揃ったと思います。」と話し、特に『あなたを私のものにする』『ビクティム(たち)』『姉姉妹妹』の三作品の監督たちはアジア出身で、留学やハリウッドの俳優経験があるなどの“アメリカの空気に触れていた”という共通点があることから、「エンターテイメントだけでなく社会問題にも踏み込んだ作品として非常に見ごたえがあります。」と述べました。

また、フィルムコンペティションの審査委員長に、俳優であり映画監督でもある奥田瑛二さんを迎えることが発表されました。奥田さんは愛知県春日井市出身で、2015年に娘である安藤桃子監督の『0・5ミリ』が同映画祭で上映され、一緒に来場した折に縁が繋がったそうで、奥田さんからは「しっかりと厳しく審査します」と意気込み高いメッセージが送られました。

海外作品招待作品として映画祭のオープニングを飾るのはカオ・ジンリン監督の『モルダオガの森』です。内モンゴルの自治区にある美しい森で林業をしながら暮らしてきた兄弟が、ある女性との出会いから一人は都会へ、もう一人は森に留まって・・・という兄弟の生き方を通じて、自然への敬意、地域社会や文明社会へとの共生について問いかける作品です。9月2日の上映後にオンラインで、カオ・ジンリン監督のトークイベントが予定されています。

『モルダオガの森』

カオ・ジンリン監督から「この作品のコンセプトの中心になるのは、万物には魂が宿るということです。作品から私たちは全ての生命体との深いつながりを感知し、また人間が傷つけてきた自然による報いを目にすることとなり、地球とのつながりをより深く考える機会を得ることになるでしょう」とメッセージが寄せられています。(9月2日10時~ウィルホール/9月3日18時30分~ミッドランドスクエアシネマ)

本映画祭を締めくくる作品は、韓国のイ・ランヒ監督の『休暇』です。解雇されたジェボクは仲間と共に5年の座り込みの抗議を続けていたものの、裁判に負けて休暇をとることになり、その後の行方が描かれています。9月5日の上映後にイ・ランヒ監督のオンライントークが行われます。(9月2日18時30分~ミッドランドスクエアシネマ/9月5日13時50分~ウィルホール)

『休暇』

国内招待作品も注目の作品が勢ぞろいしています。愛知県初公開、竹本祥乃監督の『にしきたショパン』は神戸の同じ高校音楽教師のピアノ門下生の少年と少女が「阪神淡路大震災」、「局所性ジスとニア」という大きな試練に直面するドラマです。竹本監督は平日に会社員として勤務し、休日に撮影する形で『にしきたショパン』を制作し、本作がデビュー作となります。上映後に竹本監督によるトークショーが行われます。(9月2日10時~大会議場)

『にしきたショパン』 (C) 2020 Office Hassel

『終わりの見えない闘い~新型コロナウイルス感染症と保健所~』は昨年春から第3波感染拡大までのおよそ10ヶ月間、ある保健所を中心に記録したドキュメンタリー作品で、保健所の役割と今日的課題が映し出されています。日本初公開作品です。上映後に、宮崎信恵監督のトークショーが行われます。(9月2日13時30分~大会議場)

『終わりの見えない闘い~新型コロナウイルス感染症と保健所~』 (C)ピース・クリエイト

国際交流企画の作品の一つである『ビクティム(たち)』は、クアラルンプールの高校が舞台で、いじめを発端として進んでいくドラマです。いじめの被害者と加害者が抱える問題を知った時、それぞれの母親は難しい選択を迫られるというストーリとなっています。

『ビクティム(たち)』 (C) LOMO PICTURES

上映後にレイラ・ジューチン・ジー監督とのオンライントークがあります。監督は8年ほどアメリカに留学されていたそうなので、当時のお話などが聞けるかもしれません。(9月3日9時30分~大会議場)

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役所広司さん、西川美和監督が来場!映画『すばらしき世界』上映&ゲストトーク!

特別企画として、今年2月に公開されて大きな話題となった映画『すばらしき世界』が上映されます。人生の大半を刑務所で過ごしてきた元殺人犯の三上。13年の刑期を終え、今度こそカタギとしてまっとうに生きようと悪戦苦闘する彼に、若手テレビマンが関わって・・・というストーリです。

『すばらしき世界』 (C)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会

上映後に西川美和監督と主演の役所広司さんが登壇し、トークイベントが行われます。本映画祭に役所広司さんは初来場です。西川美和監督作品は上映後に主演俳優や監督の話が聞けるのは、本映画祭の魅力のひとつです。この機会をお見逃しなく!(9月5日9時30分~ウィルホール)

また、横浜聡子監督の『いとみち』も今年を代表する作品として見逃せません。津軽三味線が得意な女子高生、相馬いとが物語の主人公で、激しい津軽訛りと人見知りのせいで友人が少ないことから、一大決心をしてメイドカフェでアルバイトを始めます。これをきっかけにさまざまな人とふれあい、成長していくというストーリーで、本作は第16回大阪アジアン映画祭グランプリ&観客賞を受賞しました。

『いとみち』 (C)2021「いとみち」製作委員会

横浜監督は「あいち国際女性映画祭2021」初来場となります。上映後にトークショーがあります。(9月4日9時30分~ウィルホール)

ご紹介した作品以外にもさまざまな作品の上映やコンペティション、トークイベントも開催されています。映画を鑑賞して、監督や出演者のお話を聞いて、映画をより深く楽しめる「あいち国際女性映画祭」にぜひお越しください。

基本情報

「あいち国際女性映画祭2021」

2021年9月2日(木)~9月5日(日)

ウィルあいち(名古屋市東区上堅杉町1)

ミッドランドスクエアシネマ

チケット購入

料金:前売り(7月28日から9月1日)1000円
当日(9月2日から9月5日) 1300円
障がい者・子ども・学生    600円

発売場所:
【前売り】
ウィルあいち(愛知国際女性映画祭事務局)
愛知芸術文化センタープレイガイド
今池ガスビルプレイガイド
ローソンチケット(ローソン、ミニストップ、PC、モバイルで購入)
*店舗内Loppiで購入の際はLコード「48800」を入力すると便利です。

【当日】
ウィルあいち会場チケット売り場
ローソンチケット
*販売期間は9月2日(木)10時から各作品上映日の前日まで。9月3日から9月5日の上映作品が対象。


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