4年ぶりに海外からのゲストも来場！9/15より開幕「あいち国際女性映画祭2023」合同記者会見
今年で28回目を迎える「あいち国際女性映画祭2023」は2023年9月15日（金）から18日（月・祝）までの4日間の日程で開催されます。開幕前日となった9月14日に、名古屋市東区のウィルあいちで監督合同記者会見が行われました。
映画祭のオープニング作品『ツアーガイド』のクァク・ウンミ監督、『毒親（ドクチン）』のキム・スイン監督、出演のチャン・ソヒさん、カン・アンナさん、『修験ルネッサンス』の田中千世子監督、『１％の風景』の吉田夕日監督が出席した合同記者会見をレポートします。（取材日：2023年9月14日）
9/15から開幕！「あいち国際女性映画祭2023」国内外からゲストが来場ミッドランドスクエア シネマでの上映も多数！！
新着情報
4年ぶりに海外からもゲストが来場！
「あいち国際女性映画祭」は、今年で28回になる国内唯一の女性映画祭です。会場は名古屋市東区にある愛知県女性総合センター（ウィルあいち）、名古屋駅付近のミッドランドスクエア シネマで、世界各国・地域の女性監督による作品、女性に着目した作品の上映や、国内外の女性監督によるフィルムコンペティションが行われます。2023年9月15日（金）から18日（月・祝）までの4日間の日程で、今年は海外からのゲストが4年ぶりに来場します。
開幕前日に行われた合同会見には『ツアーガイド』のクァク・ウンミ監督、『毒親（ドクチン）』のキム・スイン監督、出演のチャン・ソヒさん、カン・アンナさん、『修験ルネッサンス』の田中千世子監督、『１％の風景』の吉田夕日監督が出席しました。
木全純治ディレクターは日本初公開の作品が5作品ある事を紹介し「見逃すとなかなか一般に触れない作品も多く、今年は非常にレベルの高い作品が揃っています」と話しました。
注目の作品としてロシアのクリミア併合で練習場を失ったウクライナのパラリンピックチームを追った『プッシング・バウンダリー』、内戦中のシリアで少女を通して避難を迫られる家族を描いた『ヌズーフ/魂、水、人々の移動』、紛争関係にあるレバノンとイスラエルの女性2人が旅に出る『テルアビブ・ベイルート』を紹介しました。
韓国映画『ツアーガイド』『毒親（ドクチン）』が日本初公開
オープニング作品である映画『ツアーガイド』は日本初公開です。韓国に亡命した脱北者の女性が主人公で、脱北者の日常がリアルに描かれている作品です。韓国のクァク・ウンミ監督は「韓国では『信頼できる人』というタイトルで、人から信頼される人になりたい人のお話です」と紹介しました。
コロナ禍での映画撮影や映画公開を振り返り「環境が人に与える影響について描いてみたかったので、コロナ禍の中の私たちも映画の中の脱北人も自分なりの方式で乗り越えて生きていくんだということを感じました」と多くの困難があったことを話しました。（9/15・10時～ミッドランドスクエア シネマ、9/18・10時～ウィルあいち大会議室）
『毒親（ドクチン）』は韓国の教育熱や家庭の崩壊を描いている作品で、集団自殺した3人の中の一人で模範的な生徒とされた高校生のユリがなぜ死んだのかを描いたドラマです。警察は死因を自殺とみますが、ユリの母親ヘヨンはそれを認めず、さらにユリに関わる友人や教師に原因があるのではないかと思い込みます。それによって捜査が難航しますが、後に意外な真実が明らかになっていくというストーリーです。
キム・スイン監督は「韓国の現実を描いていて、日本でも共感できる視点があると思う」と話しました。母親役で出演しているチャン・ソヒさんは「深い感情を入れて演じました」と撮影時の気持ちを語り、高校生のユリを演じたカン・アンナさんは「デビュー作で日本に来られて光栄です」と笑顔をみせました。キム・スイン監督は「毒親」という言葉は韓国ではあまり馴染がないと言い、同じタイトルで日本の漫画が出版されていると紹介しました。（9/16・10時～ミッドランドスクエア シネマ）
ドキュメンタリー映画『修験ルネッサンス』『１％の風景』
『修験ルネッサンス』は『熊野から』3部作の田中千世子監督が自ら熊野修験に参加しながらその様子を記録したドキュメンタリーです。2010年頃から熊野に興味を持った田中監督が「修験を知らない人にもわかるように作りました」と話し、野修験の復活、那智山青岸渡寺の高木亮英導師の率いる修験者たちと一般参加者の様子、熊野修験復活を支えた新宮山彦ぐるーぷを中心とするサポーターたちの活動が描かれていることを紹介しました。（9/15・10時～ウィルあいち大会議室）
『１％の風景』は、国内では１％と言われる助産所での出産に着目したドキュメンタリー作品です。2児の母である吉田監督は「妊娠・出産時の女性の気持ちを共有できる機会になれば」と言い、男性にも観てほしいと話しました。また、出産シーンの撮影させてくれ、映画の公開にもOKしてくれた4人の女性たちへの感謝の気持ちを語っていました。（9/15・13時半～ミッドランドスクエア シネマ）
「あいち国際女性映画祭」では様々な作品の上映やコンペティション、トークイベントが予定されています。映画を鑑賞して、監督や出演者の話を聞いて、映画をより深く楽しめる「あいち国際女性映画祭」にぜひ足を運んでみてください。
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基本情報
日時：2023年9月15日（金）～9月18日（月・祝）
