林家ペーさんが「あいち国際女性映画祭2022」に来場 映画『でくの空』ゲストトーク&インタビュー
9月23日(金)より名演小劇場で公開となる映画『でくの空』は落語家の林家たい平さんが主演し、埼玉県秩父市や寄居町を舞台に心の再生を描いたヒューマンドラマです。従業員を工事中の事故で亡くしたことをきっかけに電気工事店をたたんだ主人公が 姉の営む代行業を手伝って助けを必要とする人々と接し、従業員の母親とも心を通わせながら大切な人の死と向き合っていく物語です。映画『でくの空』は「あいち国際女性映画祭2022」に国内招待作品として上映され、主人公の父親役を演じた林家ペーさんが来場、ゲストトークに登壇し、インタビューに応じました。(取材日:2022年9月10日)
新着情報
ピンクの余談Tシャツで「あいち国際女性映画祭2022」にゲスト登壇!
映画『でくの空』は落語家の林家たい平さんが大切な人の死と向き合う主人公を演じるヒューマンドラマで、埼玉県秩父市や寄居町が舞台となっています。従業員を工事中の事故で亡くしたことをきっかけに電気工事店をたたみ、熊谷真実さん演じる姉の営む代行業を手伝って助けを必要とする人々と接していく物語で、結城美栄子さん演じる亡くなった従業員の母親とも心を通わていきます。
映画『でくの空』は「あいち国際女性映画祭2022」の国内招待作品として上映され、主人公の父親役で出演している林家ペーさんが来場し、ゲストトークに登壇しました。全身ピンク、マスクまでピンクで登場した林家ペーさんは「このマスクは海老名香代子さんからいただいたんです」と話し、大須演芸場の思い出や西春日井郡豊山町の「イチローさんの家」によく行くと話すなど、ピンクのTシャツにある文字の通り「余談」の多いトークとなりました。
林家ペーさんはこれまで本人役やアドリブでの出演しかなく、セリフのある役は芸能人生の中でも初めてだったそうで「小津安二郎監督の作品に出ている笠智衆さんみたいな父親」をイメージして現場に入ったところ「地のままでいい」と言われたと会場を笑わせました。セリフにも苦労をしたそうで「現場では島監督に言われた通り演じていました」と充実感のある撮影だったことを教えてくれました。主演の林家たい平さんについて「島春迦監督と役についてディスカッションしていて、立派でした」と俳優としての姿を振り返り、「落語もお上手ですけど、あの人は芸術家、武蔵野美術大学出てますから。淡々と演じることも出来ます」と静かなお芝居の魅力を語りました。
結城美栄子さんとの共演シーンはなかったものの結城さんと話したそうで「結城さんは映画女優さんとしてもキャリアが長いですが、陶芸も35年ぐらいやられていて、ブローチをいただきました」と話し、結城さんのデビュー作を観ていて、映画の話もたくさんできたそうで「ミーハーなのでいい経験ができました」と嬉しそうに話していました。さらに「結城アンナさんって知ってる?岩城滉一さんの奥さん。あの方が結城さんの姪っ子さんなんですよ」と芸能人や誕生日にまつわる余談もたくさんしてくれました。ゲストトークは名古屋の映画情報サイトCine@nagoya(シネアナゴヤ)の水野由美子がトークのお相手をつとめさせていただきました。林家ぺーさんの余談に振り回されながら楽しくお話ができました。
「寄居町の田園風景」「人の心の温かさややさしさを感じる」
「あいち国際女性映画祭2022」のゲストトーク後に合同インタビューが行われ、林家ペーさんは本作への出演のきっかけを「たい平さんが島監督の前の作品にも出ていて、試写を観に行って、『出たい』って言ったら『出てくれる?』ってなって」と話しました。兄弟弟子である林家たい平さんの父親役を演じることについて「普段の自分を封印して、監督の指示に従ってゆっくりしゃべりました」と大変だったと明かし、セリフも多く撮影には苦労も多かったそうですが「新鮮でした」「なかなかOKがこない」「楽しい苦労でした」と俳優としての活動を振り返りました。
劇中には寄居町の少林寺の五百羅漢が登場します。林家たい平さん、林家ぺーさんが山道に並ぶ羅漢像を見つめるシーンも印象的です。従業員の死に心を痛め、自分を責めて苦しんでいる息子を温かく見守る父親を演じた林家ぺーさん、山道で空を見上げる表情にも注目です。本作の魅力について聞くと「寄居町の田園風景に心が洗われ、人の心の温かさややさしさを感じる作品です」と作品をアピール。俳優としての自分をスクリーンで観ることについて「恥ずかしい。見るに堪えない」などと答えていましたが、林家ペーさんがピンクを封印し、地味な作務衣姿で山道を歩く姿をぜひスクリーンでご覧ください。
〈関連記事〉
あいち国際女性映画祭2017『彼らが本気で編むときは、』トークイベントに荻上直子監督とはるな愛さん登壇
映画『彼らが本気で編むときは、』シーン・ボイスガイド付き鑑賞体験レポート(あいち国際女性映画祭2017)
作品概要
9月23日(金 祝)から名演小劇場で公開 全国順次ロードショー
出演:林家たい平 結城美栄子 熊谷真実 林家ペー 池田愛 遠山陽一 桐原三枝 原きよ 林家さく平 泉水美和子 村田綾 加藤亮佑
脚本・監督・編集:島春迦
撮影:本荘在右
照明:上保正道
録音・整音:中村雅光
AP:小島美惠子 助監督:磯山億斗 音楽:猪野佳久 写真:石田知弘
渉外:大久保和勇 大道具:山口幸隆 衣装:JUNJUN 髭メイク:大橋正宏
英字幕 : 川島めぐみ / スティーブ・キャシディ
協賛:寄居町観光協会 林家たい平後援会 社会福祉法人フラワーヴィラ 料亭・園
福島ハウジング株式会社 サンコー食品株式会社 清水園 フグレン東京
車両協力:本田技研工業株式会社・埼玉製作所
後援: 寄居町 寄居町商工会 寄居町観光協会 ヨリイフィルムコミッション
製作:チョコレートボックス合同会社
配給:アルミード2022年/日本/カラー/16:9/5.1ch/90分