9/ 5(木)から開幕「あいち国際女性映画祭2024」カン・ジヨンさん、奥田瑛二さんなど多彩なゲストが来名
2024年9月5日(木)から8日(日)までの4日間で開催される「あいち国際女性映画祭」は今年で29回目を迎える国内唯一の女性映画祭です。会場は愛知県名古屋市の「愛知県女性総合センター(ウィルあいち)」と、名古屋駅近くのミッドランドスクエア シネマです。世界各国・地域の女性監督による作品、女性に着目した作品の上映や、女性監督によるフィルム・コンペティションが行われ、”女性パワー”を存分に感じられる映画祭です。国内・海外から多彩なゲストが来名!今年はKARAのメンバーのカン・ジヨンさん、カルーセル麻紀さん、愛知出身の青木さやかさん、奥田瑛二さんなどが来名します。
トークイベントや講演会なども企画され、ゲストとの交流のチャンスがあるなど映画鑑賞だけにとどまらない楽しみ方ができます。「あいち国際女性映画祭」の記者会見を取材しました。今年の注目のラインナップを紹介します。(取材日:2024年7月11日)
7月24日(水)より前売券発売スタート! 詳細は「あいち国際女性映画祭2024」公式サイトで!
新着情報
世界初・日本初・愛知初の作品&興味深い作品を鑑賞できる!「中国映画と台湾映画が同時に公開」「社会問題をしっかりと描いた作品が多い」
「あいち国際女性映画祭」は1996年に名古屋市東区にある愛知女性総合センター(ウィルあいち)のオープニングイベントとしてスタートしました。この映画祭が成功し、それ以降毎年開催され今年で29回目を迎えました。今年は9月5日(木)~8日(日)の4日間で開催され、女性監督の作品・女性の活躍を主題とした作品の上映に加え、国内外の女性監督によるフィルム・コンペティションなどが行われるなど、充実したプログラムとなっています。フィルムコンペティションの審査委員長には、愛知県出身の俳優・映画監督の顔も持つ奥田瑛二さんが続投と発表されました。
特別企画として奥田瑛二監督作品『ワタシって何もの』と、娘の安藤桃子監督作品の『勝手に流れた星だから』(作家の原田マハさんが初映画脚本を執筆)の短編2本を7日(土)14時20分から同時上映!その後に奥田さんのトークイベントが予定されています。
今年2024年は、世界初公開が1作品、日本初公開が3作品、愛知県初公開が9作品を含む招待作品等20作品とフィルム・コンペティション作品16作品(山形国際ドキュメンタリー映画祭からの1本を含む)など全36作品が上映されます。会場はウィルあいち(現在放映中のNHK連続テレビ小説「虎に翼」のロケ地で話題の名古屋市市政資料館(東区)の道向かい)と、名古屋駅ほど近いミッドランスクエアシネマです。
「あいち国際女性映画祭」の木全純治ディレクターは「今年の目玉は中国映画と台湾映画が同時に公開できることです。映画祭ですと、どちらかの国が反発して片方の国の作品しか上映できないことが多々ありますが、本映画祭では幸運なことに素晴らしい作品を両方上演できます」とニッコリ。
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初めに紹介されたのは、本映画祭のオープニング作品『盛夏の聲』です。京劇を学ぶ若者たちが事前に迫る大事なコンペティションのために競い合い、支え合い、それぞれが悩みながらも成長していく姿を描いた青春ドラマです。木全さんは「主人公の少年が声変わりしてしまう、ということが起きます」と京劇において声変わりが大きな痛手となることを示し、主人公の苦悩や、仲間たちがどう支えるのかが描かれていると話しました。また「非常に華やかな舞台が見られます」と映像の美しさを挙げました。上映後にチャン・ユーディ監督のオンライントークが予定されています。(『盛夏の聲』チャン・ユーディ監督作品(105分):9/5(木)10時よりウィルホール、9/6(金)18時30分よりミッドランドスクエア シネマ2にて上映:日本初公開)
次に台湾映画の『春行』が紹介されました。台湾の山中で暮らす熟年夫婦が主人公で、いがみ合いつつも長年共にいた二人の生活が妻の死で一変。妻の突然の死を受け入れられず、妻の遺体を冷凍庫で保存しようとする夫とその家族の姿を綴った作品です。木全さんは「全編スーパー16ミリで撮った作品で、画面的にも温かみのある作品です。主演は台湾映画を代表する女優のヤン・クイメイさんです」と話しました。(『春行』ワン・ピンウェイ監督作品(90分):9/6(金)13時よりウィルホールにて上映:愛知初公開)
次の注目作品は韓国のガールズグループKARAのメンバーのカン・ジヨンさん主演の『ジンセン・ボーイ』です。1000年ものの高麗人参酒をめぐる騒動が描かれたコメディです。木全さんは「ジンセンは高麗人参を意味しており、韓国では珍しいコメディタッチの作品です」と述べました。また9月5日(木)上映後に、主演のカン・ジヨンさんとチョ・ハンビョル監督がゲストとして登壇予定です。(『ジンセン・ボーイ』チョ・ハンビョル監督作品(94分):9/5(木)13時30分よりウィルホール、9/7(土)18時30よりミッドランドスクエア シネマ2にて上映:世界初公開)
日本からの作品として『99%、いつも曇り』が紹介されました。木全さんは「瑚海みどりさんが監督と主演を務めています。50歳になった彼女が一念発起して初監督に挑んでいます」と話しました。アスペルガー傾向にある人物を中心に、一家の子どもをめぐる考えの違いで夫婦仲がどうなっていくかが描かれ、「ハラハラドキドキする作品に仕上がっています」と木全さんが太鼓判を押しました。上映後に瑚海みどり監督のトークイベントが予定されています。
(『99%、いつも曇り』瑚海みどり監督作品(110分):9/5(木)10時よりウィルあいち大会議室で上映:愛知初公開)
次に紹介された日本作品はドキュメンタリー映画『パルバティ・バウル 黄金の河を渡って』で、阿部櫻子監督の作品です。インドの最高カースト「バラモン」の家庭に生まれながら吟遊行者の道に入ったパルバディ・バウルさんの来日公演の様子を彼女と30年来の友人である阿部監督が捉えます。木全さんは「阿部さんがインドに留学中していた時に、パルバディさんと一緒に住んでいたという縁があるそうです。インドの吟遊行者と日本の仏教が「親密に関わりあう、非常に面白い作品です」と語りました。上映後に阿部櫻子監督のトークイベントが予定されています。(『パルバティ・バウル 黄金の河を渡って』阿部櫻子監督作品(108分):9/6(金)10時よりウィルあいち大会議室で上映:日本初公開)
木全さんは「今回は台湾と中国の作品が一緒に上映できるほか、韓国では珍しいコメディが観られます。こちら3作はみんなデビュー作となります。それぞれがアメリカで映画を学んでアメリカの持つエンターテイメントを上手く取り入れています。日本映画からはギャンブル依存症や性的マイノリティなど社会的問題をしっかりと描いた作品が多く上映される予定です」とラインナップに胸を張りました。
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恩田千佐子アナウンサー講演会「全てが生きる糧」 がんの治療を受けながらの就労やキャリアを積む苦労など…今だから語れること
国際交流企画・講演会についてイベントディレクターの佐藤久美さんが,名古屋難民支援室とAIWFF共同企画として『ピース・バイ・チョコレート』というカナダで製作された作品を紹介しました。内戦が続いているシリアから難民としてカナダの東部の小さな町に逃れてきた男性が、その町で周りの人から支援を受けながらシリアで作っていたチョコレートを販売する会社を立ち上げ、そのチョコレートショップが成長。現在は雇用も生み出しているという実話を元にした作品です。佐藤さんは「難民をテーマにした映画ですが、非常にユーモア溢れる、見ごたえのある作品です」と笑顔を見せました。
カナダは世界で初めて多文化主義を法制化した国だとも述べ、「映画の上映後に在名古屋カナダ領事館の領事デイビッド・パデューさんをお迎えしてカナダの多文化主義についてお話をいただきます」と加えました。また「名古屋難民支援室の羽田野真帆さんに難民の受け入れ、移民の受け入れの在り方についてお話を伺います」とシンポジウムの案内をしました。(『ピース・バイ・チョコレート』ジョナサン・カイザー監督作品(96分)9/6(金)14時50分よりウィルあいち大会議室にて上映:愛知初公開)
次に『3つのコードと真実』が紹介されました。佐藤さんは「実際にオーストラリアで活躍しているアーティストをモデルにしたドラマです。アーティストの主人公が癌に侵され、経済的にも苦しい状況で一人の少女と出会い、少女の心を癒すために曲作りを教えるという物語です」と話し、「ギターを教えていくわけですが、その3つのコードがタイトルになっています」と補足しました。上映後にクレア・パスヴォルスキー監督とのオンライントークが予定されています。(『3つのコードと真実』クレア・パスヴォルスキー監督作品(80分)9/7(土)10時よりウィルホールにて上映:日本初公開)
そして『3つのコードと真実』のオンライントークの後に、中京テレビアナウンサー恩田千佐子さんによる講演会が行われることが発表されました。「恩田さんはアナウンサーとしてキャリアを積んでいく中で、手術を含む乳がんの治療を受けながらお仕事を続けてこられました。そのご経験を元に『すべてが生きる糧』をテーマに、恩田さんの人生観を語っていただく予定です」と佐藤さんが述べました。恩田さんの講演会は『3つのコードと真実』のチケットがある方は、そのまま同じ席で参加ができ、講演会だけの参加も可能です(講演会は無料:9/7(土)12時15分~13時15分)
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その他、監督や出演者によるトークイベントがたくさん予定されています。愛知初公開の映画『アディクトを待ちながら』の上映後にナカムラサヤカ監督と出演者の青木さやかさんがトークイベントに登場します。(9/5(木)13時30分よりウィルあいち大会議室で上映)
また、9月8日(日)10時よりウィルあいち大会議室で上映の映画『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』の上映後に宮川麻里奈監督のトークイベントが予定されています。クロージング作品は三島有紀子監督の『一月の声に歓びを刻め』と発表されました。上映後に三島監督と出演者のカルーセル麻紀さんが来場し、トークイベントが行われる予定です。(9/8(日)13時20~ウィルホールで上映)
映画を鑑賞して、監督や出演者の話を聞いて、映画を深く堪能できる絶好の機会をお見逃しなく!
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基本情報
日時:2024年9月5日(木)~9月8日(日)
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