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2023-01-10

滝藤賢一さん初主演映画『ひみつのなっちゃん。』名古屋舞台挨拶に松原智恵子さん・永田薫さん、アンジェリカさんなど愛知・岐阜ゆかりの出演者が勢ぞろい


 

1月6日より愛知県・岐阜県で先行公開されている映画『ひみつのなっちゃん。』(1月13日全国公開)は、家族にオネエであることをカミングアウトしないまま急死した“なっちゃん”の葬儀のためにドラァグクイーンの3人が“普通のおじさん”として郡上八幡に向かうハートフル・ロードムービーです。愛知・岐阜での先行公開を記念して愛知県出身の滝藤賢一さん、松原智恵子さん、岐阜県出身の永田薫さん(MAGIC☆PRINCE)、アンジェリカさん、そして田中和次朗監督が名古屋駅前のミッドランドスクエアシネマで行われた舞台挨拶に登壇しました。役作りや撮影の様子、方言や出演者の“秘密”についてなど、和気あいあいとしたやりとりに会場内は笑顔で溢れていました。(取材日:2023年1月7日)

滝藤賢一さんのドラァグクイーンの役作りにアンジェリカさんが「お仲間でした!完璧に!」とお墨付き

映画『ひみつのなっちゃん。』は新宿2丁目で食事処を営む“なっちゃん”が亡くなったと知らされたドラァグクイーン仲間のバージンが、仲間のモリリンとズブ子と、なっちゃんがオネエだったという“秘密”を家族が到着する前に隠そうと、なっちゃんの部屋で躍起になっていたら彼女の母親・恵子と鉢合わせして…というドタバタから始まる物語です。映画上映後の余韻が残るミッドランドスクエアシネマのスクリーン前に、主人公のバージンを演じた滝藤賢一さんが登場すると大きな拍手が起こりました。おしゃれで有名な滝藤さんはジャケットを着て、切りっぱなしのデニムにリボンがついた靴を履き、蝶をあしらったブローチなどアクセサリーも極めた装いでした。華やかな和服姿の松原智恵子さん、田中和次朗監督、永田薫さん(MAGIC☆PRINCE)、名古屋を拠点とするドラァグクイーンのアンジェリカさんが登壇。愛知・岐阜ゆかりの出演者が勢ぞろいしました。

滝藤さんは初主演作を引っさげての舞台挨拶ということで「こんな日が来ると思ってなかったので、とても嬉しいですね。若いころからヤンチャして生きてきたんで…親孝行できたかな」と実感を込めて語りました。松原さんは「地元出身なので、今日は顔なじみの子がいて楽しいです」と挨拶しました。ドラァグクイーン役のオファーについて滝藤さんは「僕はLGBTQ+でないので、お断りするほうが良いかと思っていましたが、役としてチャレンジしたい思いがありました。監督やプロデューサーとの話し合いにより、安心してチャレンジさせてもらえるということで演じさせていただきました」と迷った上での決断だったと話しました。

司会者から最初から滝藤さんにオファーすることが決まっていたのか質問された田中監督は「はい、そうですね」と小声で答えると、すかさず滝藤さんが「本当ですか?心配になりますよ~」と茶々を入れる一幕も。緊張気味だった田中監督も笑顔になり「(滝藤さんは)昔から好きな役者さんで、バージン役を是非…と提案しました。本当です!」と宣言すると会場がどっと沸きました。映画『ひみつのなっちゃん。』は田中監督にとっての初の監督作品です。田中監督は「もともとお葬式の話を撮りたいと考えていました」と話し、知人の実体験から本作の着想を得たこと、いろいろリサーチをして7年かけて脚本執筆や撮影の準備したことも明かしました。

役作りについて滝藤さんは「女性より女性らしくないと全く女性に見えないので大変ですよ。何ヶ月も1回もスイッチを切ることなく女性でした」と語ると、アンジェリカさんは「現場でずっと女性なんですよ。指先から目の動きまで完璧でした。お仲間でした、完全に!」と絶賛しました。

3人のドラァグクイーンの心を鷲づかみするスーパーの店員役で出演している永田さんは「滝藤さんが僕の手を握ってくる仕草が、“うゎ”ってなっちゃうくらい本当にいやらしい感じでした」と明かすと滝藤さんは「エロい目で見てました」とニコリ。司会者が「いやらしい気持ちで?」と重ねると会場内は大爆笑し、つられて出演者も大笑いしました。

モリリンを演じた渡部秀さんと、ズブ子を演じた前野朋哉さんの仲のよさを紹介しながら、滝藤さんは「2人のアドリブにはとても助けられました。(永田さん演じる)店員をみた後の車中での会話はずっとアドリブで下ネタだらけで、どれだけエロい目で見てたんだと…ほぼほぼカットされてますが」と笑いながら話すと、田中監督は大きく頷きながら「(会話の内容が)えげつなかったのでカットしましたが」とふき出し「3人の楽しい、いい空気になったんじゃないかな」と述べました。

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滝藤さんは初共演だったという松原さんについて「とても美しくて凛とされていて、キュートです」と印象を話し、なっちゃんの部屋で松原さん演じるなっちゃんのお母さんとバージン(滝藤さん)、モリリン(渡部さん)、ズブ子(前野さん)の3人が初対面するシーンについての話題で、松原さんは「すごく楽しかったです!いろんなことを見つけてはみんながドキドキするのをみていました」と笑顔で振り返っていました。滝藤さんは「全部受け止めてくれるので助かりました」と共演シーンの感想を述べました。なっちゃんの秘密がお母さんにバレないようにする3人の姿が長回しで映し出されるこのシーンは何度も見たくなる暖かな空気が流れています。

松原さんはなっちゃんの出身地である岐阜県郡上地方の方言を使ってお芝居をしています。松原さんは「難しかったです。監督にいろいろお聞きして」と話すと、田中監督は「郡上は私の母のふるさとです。母がネイティブなのでテープに台詞を吹き込んでもらって、松原さんに聞いていただきました」と明かしました。岐阜出身のアンジェリカさんは「岐阜弁って、私、未だに分かってなくて。驚くと“げっ”って言いません?」と話すと永田さんは「言います!あと、“やってまったげ”とか言いますよね」と相槌。アンジェリカさんが「岐阜弁の使い方として“~やげ”みたいなイメージがあります。郡上になると岐阜でもイントネーションがだいぶ変わりますね」と岐阜弁について語るのを名古屋市出身の滝藤さんと松原さんは面白そうに聞いていました。

“秘密”についての話題になると滝藤さんは購入したばかりのペルシャ絨毯についての秘密をポロリ。松原さんは客席にいるご親戚に「私、秘密ある?」と聞くチャーミングな様子を見せました。永田さんは「年末年始で毎年食べ過ぎて、事務所の方に怒られるのですが…今年も食べちゃいました」と言うと田中監督は「かっこいいですよ」とフォローしました。アンジェリカさんは「実は秘密があるんですが、まだ黙っておきます」と煙にまきました。

1月6日が松原智恵子さんのお誕生日というアナウンスの後、BGMと共にプレゼントのお花が登場しました。アンジェリカさんが経営する花屋でアレンジをしたお花だと紹介が入ると、アンジェリカさんは「これが秘密でした!」とタネ明かししました。「出演者みんなからです!お誕生日おめでとうございます」と松原さんに伝えると会場一体となって拍手が鳴り響きました。松原さんは「わぁ、百合大好きなんです!すごくきれい。嬉しいですね」と微笑み、お花に見入っていました。

結びに滝藤さんは「とても愛くるしいキャラクターばかりで、心が穏やかになる優しい映画だと思います。ぜひ多くの方に観ていただきたいです」と話しました。舞台挨拶に登壇したアンジェリカさんも本人役で出演しているほか、東京03の豊本明長さん(春日井市出身)、本多力さん、菅原大吉さん、本田博太郎さん、純烈・新メンバーの岩永洋昭さんなど魅力的なキャストが出演しています。どうぞ、劇場でお楽しみください。

作品概要

映画『ひみつのなっちゃん。』

1月13日(金)全国ロードショー

1月6日(金)愛知・岐阜 先行公開

出演:滝藤賢一 渡部秀、前野朋哉、カンニング竹山 豊本明長、本多力、岩永洋昭、永田薫、市ノ瀬アオ(821)、アンジェリカ 生稲晃子、菅原大吉、本田博太郎 松原智恵子

脚本・監督:田中和次朗

制作:東映ビデオ,丸壱動画,TOKYO MIX、岐阜新聞映画部

ロケ協力:岐阜郡上市、 ドラァグクイーン監修:エスムラルダ

配給:ラビットハウス、丸壱動画

©2022「ひみつのなっちゃん。」製作委員会

 

 


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