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2020-02-06

「大泉さんは痛みに弱い!私のほうが痛いのに!」小池栄子さんからの指摘に大反論の大泉洋さん 映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』名古屋でインタビュー


 

2月14日から公開となる映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』は、昭和の文豪・太宰治の書きかけの遺作「グッド・バイ」を、劇作家のケラリーノ・サンドロヴィッチさんが独自の視点で戯曲化し上演した舞台を映画化した作品です。文芸雑誌の編集長で情けないのになぜかモテるダメ男・田島を大泉洋さんが演じ、金にがめつくカラス声でガサツな性格だけど絶世の美女・キヌ子を小池栄子さんが舞台に続き映画版でも演じます。監督は『八日目の蟬』で日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた成島出さんが務めます。

大泉さんと小池さんが名古屋で行われた舞台挨拶の前にインタビューに応じてくれました。「大泉さんといるとお喋りが止まらないんです」という小池さんの言葉通り、おふたりの掛け合いトークノンストップの時間となりました。撮影エピソードと合わせて紹介します。(取材日:2020年1月28日)

映画の公開を記念して名古屋の映画情報サイトCine@nagoya(シネアナゴヤ)から映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』の映画オリジナル一筆箋をプレゼントします!インタビューに続くプレゼント応募方法もご覧ください。

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大泉さんと嘘(ニセ)夫婦を演じた小池さん 当たり役パワフル女“キヌ子”を舞台から映画へ

映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』は、戦後の混乱から復興へと向かう昭和のニッポンを舞台に、ダメ男だけどなぜかモテる田島が愛人たちに“グッドバイ”を告げるため、美貌を隠し我が道を生きるパワフル女・キヌ子と嘘(ニセ)夫婦になり愛人のもとへむかいます。個性豊かな田島の愛人を水川あさみさん、橋本愛さん、緒川たまきさんが演じ、田島の妻には木村多江さん、そして濱田岳さん、松重豊さんと豪華キャストとの共演が実現しました。

舞台版『グッドバイ』は2015年に上演され、第23回読売演劇大賞最優秀作品賞に輝きました。舞台版でも“キヌ子”を演じた小池さんは、映画でもキャラクターを変えずに演じたそうです。キヌ子の特徴でもある“カラス声”については「舞台の時に初めは普通の声で演じていたんですが、演出家のケラさんに“キヌ子になりきれてない。ダミ声にしてみよう”と言われて出来上がった声なんです」と、カラス声誕生のきっかけを教えてくれました。「ちょっとオーバーなカラス声が映像になってどこまで受け入れてもらえるか。わざとらしいとか、声を作っていることにお客さんが引っ張られないか、少し気にしています」と本音を話しながらも、公開を間近に控えお客さんの感想を楽しみにしている様子でした。

また、カラス声について特に難しかった場面として、キヌ子が田島に投げつけようとタンスを持上げるシーンを挙げ「(監督から)“カラス声から白鳥の声に!”って言われた時は難しかった。“うわぁーっ”て言って持上げるんだけど、そこに恋心が混じって無意識のうちに白鳥みたいな声を出してって言われて、チャレンジしたけど出来なかった(笑)」と話す小池さんの横で大泉さんも撮影を思い出し大笑いしていました。

皆川猿時さんの演技に爆笑!成島監督の映画ならではの演出が魅力的

成島監督とタッグを組むのは初めてという大泉さんは、監督の演出で台本が更に面白くなることを存分に感じたそうで「細かいところでいちいち面白いんですよ。挿絵画家役の橋本愛ちゃんの描く絵が死ぬほど怖いとかね!」と苦笑しながら話しました。「そうそう」と相槌をうちながら小池さんも「私がいちばん面白かったのは、戦争から帰ってきて飢えてるはずのお兄さんが太ってるっていうのが、その時点でキャスティング的に面白くて!」と、橋本さん演じる水原ケイ子の兄・水原健一を演じた皆川猿時さんの話を始めました。

「キャスティングを見た時に、“え?皆川さん?皆川さん?”ってなりました。お痩せになってくるのかなって思ったら、そのままの皆川さんが出てきて(笑)しかも、近い距離なのに大声でしゃべっていて」と爆笑。「舞台だから成立するようなことを監督のマジックで映像でも成立させてしまう。皆川さんが出てきた時点で、“あっ、笑っていいんだ!”という展開にもっていくのは監督のキャスティングの勝利だと思います」と話しました。すると追い打ちをかけるように大泉さんも「“シベリアに比べたら(日本の刑務所なんて)ホテルみてぇなもんだよー”って(セリフで)言ってたけど、シベリアで相当いいもの食ってたんじゃないかってね!」と笑いながら話しました。まだ止まらない様子の小池さんは「衣装もパツンパツンなんだもん。(ボタン)止まってないんだもん!監督、最後まで皆川さんの衣装を悩んでましたよ(笑)」と賑やかにふたりが話す様子から撮影現場の楽しい雰囲気が伝わってきました。

小池さんの「大泉さんは痛みに弱い」発言に大反論!!

これまで意外にもコメディへの出演が少なかったと話す大泉さんですが、今作は“喜劇”。小池さんとは三谷幸喜さんの舞台で以前に共演経験があり、その共演が今回の作品にも役立ったことを明かしました。「コメディは、こういうことしてもいいかなっていう遠慮があると難しかったりするけど、小池さんが相手だとなんでもできるから。小池さんも私(田島)を投げる時、躊躇なくできたでしょ(笑)」とイジワル顔で話しながらも小池さんへの信頼を表していました。

そんな大泉さんのことを小池さんも「楽しいこと、面白いことが好きっていうことはパートナーとして心強いです。しかも、それを笑わせようと思ってやるわけじゃなく品良くこなす俳優さんは中々いない気がします。一緒にお芝居できることが楽しかったです」と真剣な表情で話しましたが「ただ・・・。若干、細かくて痛みに弱い!もう痛くねぇだろ、立ち上がれよ!みたいなところも痛がって撮影が止まるみたいな(笑)」とダメ出し。その言葉で一気にスイッチが入った大泉さんが「オレの痛みの何がわかるっていうの?(笑)」とこの日一番の大きな声で反論。すると小池さんは田島が二階から落ちる場面を挙げ「だって実際は大泉さんは落ちてないわけじゃない!でも“あー痛い”みたいな。投げてるこっちの方が痛いに私の方には誰も心配して来ない(笑)」と訴えました。撮影を終えた今も遠慮のない関係は続いているようでした。

「簡単に撮れるシーンに面白いシーンはない。大変なのは仕方ない。」と探偵を演じた大泉洋さん

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“○○ロス”真っ最中の大泉さん!「グッドバイ」できなかったモノとは?

大泉さんが演じた田島は、優柔不断で気弱、かなり情けないダメ男なのに女たちが放っておけないモテ男。そんな田島の「女がいないとダメなんだよ」というセリフにちなみ、“これがないとダメなもの”を大泉さんに聞いたところ、ゆっくりと口を開き「最近、気付いたのは・・・“24”かな」とアメリカの海外ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」を挙げました。意外な回答に驚いた様子でしたが「分かるよー」と小池さんも同調し、しばらく“24話”で盛り上がりました。

大泉さんは、シーズン1からずっと楽しみに観ていたそうですが、ジャックバウアーに会えなくなるのが寂しくて最終シーズン(シーズン9)を敬遠し、中々グッドバイできずにいたところ、ついに観はじめてしまい、さらには続編の「24 -TWENTY FOUR-レガシー」を最近、観終わったばかり。“24ロス”の真っ最中で少し寂しげな様子の大泉さんでしたが「飛行機の中で必ず観るんです。飛行機を降りた後は観終わったばかりだからギンギンにジャックなんです。迎えにきたマネージャーに電話する時は100%ジャックで電話してる」と、全力でジャックのモノマネを披露しさらに大盛り上がり。「映画の話をしましょう!」と記者からツッコミが入るほどでした。喋り足りない様子の大泉さんでしたが、映画『グッドバイ』のポスターの前で「今回の『24 -TWENTY FOUR-』面白いんで観てください(笑)」と冗談を飛ばし、再び笑いを誘いました。

最後に、笑いあり涙ありの様々なシチュエーションで“グッドバイ”が繰り広げられる今作の中で、大泉さんと小池さんもそれぞれ心に残った“グッドバイ”を教えてくれました。小池さんは「私は最後のアレかな。田島と手を合わせる場面です。あの田島の表情は特等席にいた私しか見ることができないので、たまらなく愛おしかったですね」としみじみ振り返りました。一方、驚きの展開が待つ喜劇ゆえに大泉さんは「1回目の緒川たまきさん演じる青木保子への“グッドバイ”が美しかった。かっこよかったな」と話しましたが、どんな“グッドバイ”なのかはぜひ劇場でお楽しみください。小池さんが挙げたラストシーン近くの田島の表情もお見逃しなく。みなさんもお気に入りの“グッドバイ”を見つけてみてくださいね!

終始、身振り手振りや体勢を変えながらインタビューに答えてくれた大泉さんと小池さんの掛け合いトークはまさに夫婦漫才のようで、あっという間の時間でした。小池さんは「大泉さんといると自分のお喋りが止まらないので体力を使うんです。たま~に会うくらいが丁度いい(笑)」と話しながら「色々なところで“疲れるから大泉さんとはグッドバイしたい”って言ってますけど、残すところあとわずかとなると寂しいです」と名残惜しむ様子が印象的でした。

戦後の昭和という映画の時代に合わせて、豪華で美しい女優陣たちが身に纏う衣装にも心が惹かれます。昭和モダンの洒落っ気をまとい、一目でそのキャラクターのパーソナリティが分かるような個性的なコスチュームを手掛けたのは衣装デザイナーの宮本茉莉さんです。汚い担ぎ屋のキヌ子がもんぺからワンピースにチェンジする場面は魅せられます。小池さんのスタイルに合わせて手作りされた衣装にもぜひ注目ください。

※小池栄子さんインタビュー時着用衣装:
DAKS/三共生興ファッションサービス(株) TEL 03-5651-7891

映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』オリジナル一筆箋の応募方法

映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』の公開を記念して、映画のタイトルロゴが入った、映画のイメージしたデザインがレトロで可愛いオリジナル一筆箋を3名様をプレゼントします。

応募方法:Cine@nagoya(シネアナゴヤ)のTwitterアカウントをフォローし、以下の投稿をリツイートしてください。映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』の名古屋での大泉洋さんと小池栄子さんへのインタビュー記事の感想や映画への期待や感想をあわせてコメントいただけると嬉しいです!

プレゼント内容:映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』オリジナル一筆箋

応募期間:2月24日(月)まで

当選数:3名様

※当選者へは後日DMにてご案内をいたします。

作品概要

映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』

2月14日(金)より ミッドランドスクエアシネマほかで全国公開

〈ストーリー〉

戦後の混乱から復興へ向かう昭和のニッポン。闇稼業で小金を稼いでいた文芸誌編集長の田島周二は、優柔不断なくせに、なぜか女にはめっぽうモテる。気づけば何人もの愛人を抱え、ほとほと困っていた。そろそろまっとうに生きようと、愛人たちと別れる決心をしたものの、別れを切り出すのは至難の業。一計を案じた田島は、金にがめつく大食いの担ぎ屋・キヌ子に「嘘(にせ)の妻を演じてくれ」と頼み込む。そう、キヌ子は泥だらけの顔を洗えば誰もが振り返る女だったのだ!男は女と別れるため、女は金のため。こうして、水と油のような二人による“嘘(にせ)夫婦”の企みが始まった。

監督:成島出

原作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(太宰治「グッド・バイ」より)

音楽:安川午朗

脚本:奥寺佐渡子

出演:大泉洋、小池栄子、水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江

濱田岳、松重豊

配給:キノフィルムズ

公式サイト:http://good-bye-movie.jp/

©2019「グッドバイ」フィルムパートナーズ


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