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2023-02-20

「自分が主役と思っていなかった」阿部サダヲさんと本木克英監督が笑顔で登壇 映画『シャイロックの子供たち』名古屋で舞台挨拶


 

2月17日(金)に公開された映画『シャイロックの子供たち』は、メガバンクの小さな支店で起きた100万円の現金紛失事件と10億円の不良債権が絡み合うクライムサスペンスと登場人物たちの背景や人間模様が織り込まれた作品です。主演は阿部サダヲさんで、メインキャストに上戸彩さん、玉森裕太さん、柳葉敏郎さん、杉本哲太さん、佐藤隆太さん、柄本明さん、橋爪功さん、佐々木蔵之介さんと豪華な顔ぶれが揃っています。映画『空飛ぶタイヤ』(2018年)の本木克英監督がメガホンをとりました。原作は岐阜出身の池井戸潤さんの同名小説です。

映画『シャイロックの子供たち』は累計発行部数60万冊を越えるベストセラーの原作とも2022年にWOWOW「連続ドラマW」で放送されたドラマとも展開が異なる“完全オリジナルストーリー”として制作されました。映画『シャイロックの子供たち』公開を記念して、名古屋駅前のミッドランドスクエアシネマで舞台挨拶が行われました。名古屋めしの話、原作と映画の違いについて、観客の積極性にタジタジだったQ&Aタイムと盛り上がった舞台挨拶の様子をご紹介します。(取材日:2023年2月18日)

天むす、ひつまぶし、エビフライサンド 名古屋めしを満喫の阿部サダヲさん「今もお腹いっぱい」

映画『シャイロックの子供たち』は、池井戸潤さんの原作の同名小説をベースに描かれた作品です。銀行が舞台のクライムサスペンスであり、登場人物たちの人間模様が描かれたヒューマンドラマの一面もあり、彼らの今後をふと考えたくなる味わい深い映画です。また、原作者の池井戸潤さんが脚本協力として参加し、「完全オリジナルストーリー」としての新たな展開に、原作や映像化されたドラマを見た方も新鮮な気持ちで観ることができます。

映画『シャイロックの子供たち』の鑑賞後、余韻に浸る観客の前に主演の阿部サダヲさんと本木克英監督が登壇すると、客席から歓迎の拍手が起こりました。阿部さんと本木監督は嬉しそうに手を振って応えました。名古屋に来ると食べるものについて聞かれると、阿部さんは「今日も頂きましたが、必ずひつまぶし。いつでも美味しいですね。食べ過ぎちゃう」と話すと客席から拍手が送られました。すかさず阿部さんは「名古屋のお客さん、拍手が上手いですよね」と話すとそれに応じるようにさらに大きな拍手が。「そう、そういう感じ!気持ちが拍手に乗るのかな」とニコニコして客席とのコミュニケーションを楽しんでいました。「朝は天むすが用意されていて、昼はひつまぶし。この舞台挨拶ではエビフライのサンドイッチ、コンパルさんの…」と阿部さんが話すと本木監督が「エビフリャー」と合いの手をいれて「今もお腹いっぱい」と笑わせました。

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「自分が主役と思っていなかった」池井戸潤さん脚本協力  原作とは異なる完全オリジナルストーリー

本木克英監督は以前、名古屋にキャンペーンに来ていたことに触れて、「コロナ禍だったのですが、その直後に『シャイロックの子供たち』を撮りました。制限が多い中で、時間もかかったんですけど、こうやって皆様に見ていただけて」と喜びを語りました。また「原作の池井戸さんって岐阜出身なんですよね。(名古屋は)地元って感じなのかな」と話すと客席にはうなずく方もいて、アットホームな雰囲気でトークが進んでいきました。

映画ではオリジナルストーリーが展開されることについて本木監督は「池井戸さんに脚本協力をしていただきました。映画として、新鮮に一つの作品として楽しんでもらえるようにということで」と話し、「台本が完成するまで、阿部さんは自分が主役だと思ってなかったんですってね」と阿部さんに問いかけました。阿部さんは「原作だと僕が演じた西木は早い段階で失踪してしまうんですよね。だから映画でここまで出ていると思わなかったからびっくりしました。凄い俳優さんが出演していますし…(主役は)蔵之介さんかなと」と率直に答える姿に、客席からクスクスと笑い声が。

演出について本木監督は「台本を見て、ラストね。西木はどうなったのだろうと僕も分からなかったんですよ。阿部さんに相談して、あの表情になったんです」と明かし、「皆さんはどう受け止めたのでしょうか」と気になる様子を見せました。

大盛り上がりのQ&Aタイム「名古屋の皆さん、積極的で嬉しいです!」

舞台挨拶では、特別企画として“本木監督と阿部さんに質問タイム”が実施されました。始まり早々、多くの人が挙手する姿を見た本木監督は「皆さん、積極的で嬉しいです!」と笑顔いっぱい。本木監督も気にしていた「西木はその後、どんな風に生きていると思いますか」という質問に対して阿部さんは「皆さんも気になっているんですね~。でも答えが出ちゃうと面白くないですもんね?」と答え、本木監督は「間違いないのは、“死んではいない”というね」と混ぜ返しました。「そう、エンディングで流れるあのエレカシの歌ですね。答えはいつもハートの中にある、Yes I doですね」と阿部さんがまとめると監督は「大喜利みたい」と太鼓判を押し、客席からは拍手が起こりました。二人のリラックスしたやり取りに観客は顔をほころばせ、質問したい気持ちに拍車がかかったようでした。

「大金を手にしたらどうする?」という質問に、監督は映画の内容に触れて「8500万円くらいだよね、阿部さんお答えになったら」と投げかけました。阿部さんは「結構な額ですもんね。じゃあ、お客さんに還元。皆さんと旅行とか!」と述べ、気前のいいところを見せました。映画の中で、阿部さんがうどんを食べているシーンのロケ地についての質問に対して阿部さんは、「長原の商店街です」と答え「下見で歩いたのですが、うどん屋の近くでお団子屋さんを見つけました。愛知の団子屋さんの支店みたいですよ」と自身が見つけたお店のことを話しました。すぐさまスタッフが検索して、店名が「MEIKEN」(だんご専門店尾張佐屋街道MEIKEN)だと紹介。「聖地巡礼で行きます!」と話す質問者の熱意に監督も阿部さんも笑顔満開でした。

尾張佐屋街道めい軒

新聞を読むシーンに話題が移ると阿部さんは「僕、サラリーマンやっていたことがあって、新聞を細く畳んで読む姿に憧れていました。それで今回やってみました…でも読んでいるようで、読めないんですよね」と面白がりながら語りました。また、“印象深い台詞”の言い回しについてなど、たくさんの質問に本木監督も阿部さんもタジタジ。時間が短く感じられるほど盛り上がったQ&Aが終了しました。

続いて観客を背にしての写真撮影と、阿部さんの自撮り棒での写真撮影があり、観客との交流を楽しむ本木監督と阿部さんの表情が印象的でした。結びに阿部さんは「40・50代の、最近映画を見ていない人がいらしたら、面白い映画があるよとお声かけください」と挨拶。大きい拍手に見送られて本木監督と降壇しました。原作や映像化されたテレビドラマを見た方も、新たなストーリーとして感じられる映画『シャイロックの子供たち』、ぜひ劇場でご覧ください。

作品概要

映画『シャイロックの子供たち』

2月17日(金)全国ロードショー

<STORY>
東京第一銀行の小さな支店で起きた、現金紛失事件。 ベテランお客様係の西木(阿部サダヲ)は、同じ支店の愛理(上戸彩)と田端(玉森裕太)とともに、事件の 真相を探る。一見平和に見える支店だが、そこには曲者揃いの銀行員が勢ぞろい。出世コースから外れた支店 長・九条(柳葉敏郎)、超パワハラ上司の副支店長・古川(杉本哲太)、エースだが過去の客にたかられてい る滝野(佐藤隆太)、調査に訪れる嫌われ者の本店検査部・黒田(佐々木蔵之介)。そして一つの真相にた どり着く西木。それはメガバンクにはびこる、とてつもない不祥事の始まりに過ぎなかったー。

原作:池井戸潤『シャイロックの子供たち』(文春文庫)

出演:阿部サダヲ 上戸彩、玉森裕太、柳葉敏郎、杉本哲太、佐藤隆太、柄本明、橋爪功、佐々木蔵之介 ほか

監督:本木克英

脚本:ツバキミチオ

音楽:安川午朗

製作:映画「シャイロックの子供たち」製作委員会

配給:松竹

公式サイト: movies.shochiku.co.jp/shylock-movie/

公式Twitter: @shylock_film

© 2023映画「シャイロックの子供たち」製作委員会


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