“茶屋のイオン”で意気投合 撮影で1回死んだ説!?名古屋出身の萩原みのりさん映画『N号棟』公開初日舞台挨拶 後藤庸介監督も
4月29日から全国公開中の映画『N号棟』は、2000年に岐阜で起きた幽霊団地事件から着想を得た後藤庸介監督によるオリジナル脚本の考察型恐怖体験ホラー作品です。公開初日のミッドランドクスエアシネマでの舞台挨拶に名古屋出身の萩原みのりさんと後藤庸介監督が登壇しました。萩原さんは2020年11月にセンチュリーシネマで行われた映画『佐々木、イン、マイマイン』以来の地元である名古屋での舞台挨拶登壇で、観客として映画をよく観に来ていたミッドランドスクエアシネマでの舞台挨拶に感慨深げな様子でした。鑑賞後の余韻に浸る客席に向けて、名古屋のご当地トークや萩原さんと後藤監督の初対面のエピソード、壮絶を極めた撮影中の様子などを明かしました。(取材日:2022年4月29日)
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“茶屋のイオン”&萩原みのりさんが着ていたトレーナーで意気投合
映画『N号棟』は、かつて霊が出ると噂された廃団地に卒業制作のホラー映画のロケハンで立ち入った大学生3人が、そこに住む住人たちに出会い、超常現象・臨死浮遊・霊の出現に追い詰められていき…思いもよらないラストシーンが待っている考察型恐怖体験ホラー映画です。映画『N号棟』の公開初日に名古屋駅前のミッドランドスクエア シネマでの上映後舞台挨拶に名古屋出身の萩原みのりさんと後藤庸介監督が登壇しました。萩原さんは、「映画を見に来る場所だったのに、自分が立つ日が来るなんて不思議な気持ちです」と微笑みました。
後藤監督が名古屋とのつながりについて「メ~テレで、『ヴィレヴァン!』というドラマを作っていました」と話すと、萩原さんは「”茶屋のイオンで撮影してましたよねっ”て、初対面の時に言いました。母が監督のことを調べて教えてくれたんです」と反応しました。ドラマ『ヴィレヴァン!』は映画化され、2020年10月公開の映画『リトル・サブカル・ウォーズ 〜ヴィレヴァン!の逆襲』はイオンモール名古屋茶屋で撮影が行われていました。イオンモール名古屋茶屋を“茶屋のイオン”というあたり、萩原さんの名古屋出身らしさが垣間見える瞬間でした。
後藤監督は初対面の際のエピソードとして「僕の友人がデザインした当時まだ誰も持っていないようなトレーナーを萩原さんが着ていたんですよ!」と語り、意気投合したきっかけを教えてくれました。萩原さんが「台本を読んだと時、内容が内容だから変な監督かもしれないと怯えていたんです。でも会ってみるとずっとニコニコしている優しい人でした」と振り返りました。実際に後藤監督は舞台挨拶の間、ずっとニコニコと優しそうな笑顔で楽しそうに話していて、映画『N号棟』の内容とのギャップに驚かされました。
ロケ地である廃団地について萩原さんが「映画で登場したものは半分くらい本物です。電気が通っていないので、スマホで照らして階段を登りました。見たことのない虫が、一か所にたまって死んでいたり、鳥の白骨死体が変な場所にあったり…」と話すと客席の皆さんは、目が点になっていました。さらに「4階で止まったエレベーターの電気がなぜか点いているんですよ、電気が通ってないのに…」と付け加えると、後藤監督は「因果関係を考えたら大変」と応じました。萩原さんは、「意味を考えると怖くなっちゃう。現場では不思議な出来事に遭遇しても、敢えて”当たり前”のものだと受け止めるようにしました」と話しました。
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二度とできない…萩原みのりさんが「1回死んだ説ある」
萩原みのりさんを主演にした理由を、後藤庸介監督は「”死恐怖症”を持つ主人公なんです。僕の投影というか、自分と同じ感覚を共有できる人がいいと思いました。それで、彼女の出演作を見て決めました」と語りました。萩原さんは「私も死ぬのが怖いので、監督と近しいものを感じました」と応じました。
映画『N号棟』でのエネルギー放出型の演技が大絶賛されている萩原さん。現場では「完全に追い詰められている半ドキュメンタリーのような感じです。最後のクライマックスに向けては、芝居していた感覚がほぼないです。HPゼロの状態をカメラに撮っていただいた感じでした」と実感を込めて萩原さんが語り、「初めて、10分休憩ください」と申し出たことも打ち明けました。
後藤監督は「ラストの筒井真理子さんとのシーン。萩原さんの顔色が尋常じゃないんですよ。大丈夫か確認しながらの撮影でした。時間的にもタイトで、撮り切れるのかも心配でした」と語ると、萩原さんは「二度とやれないシーンです」とうなずきました。そして萩原さんが「1回死んだ説、あるんですよね」といたずらっぽく笑い、後藤監督は「お蔵入りするんじゃないかとビクビクですよ」と語るほど、筒井さんと萩原さんが対峙するシーンは見ごたえがあります。物語の結末は見る人によって受け取り方が違ってくるそうなので、ぜひスクリーンでご覧ください。
幽霊団地に実際に足を踏み入れたような気分になれる恐怖体験だけでなく、考察型のホラーということで作中には様々な仕掛けがあります。登場人物の衣装や、小物などに注目して観て欲しいと萩原さんが教えてくれました。また「疑問が多い所こそ、隣の人やツイッターなどで話して貰えたらいいなと思います」と本作をアピールしました。後藤監督は「作品の肌触りや感覚を持ち帰ってもらって、どう生きるべきかを考えるきっかけになったらいいなと思います」と述べました。鑑賞後のおしゃべりが止まらなくなりそうな『N号棟』にご期待ください。
またミッドランドスクエアシネマのスクリーン入口前に映画『N号棟』での萩原みのりさん着用衣装が展示されていました。映画館に行った際には、こちらもあわせてチェックしてくださいね!
作品概要
4月29日(金・祝)よりミッドランドスクエアシネマほか全国公開
出演:萩原みのり 山谷花純 倉悠貴 岡部たかし 諏訪太朗 赤間麻里子 筒井真理子
脚本・監督:後藤庸介
企画・プロデューサー:菅谷英一
製作:「N号棟」製作委員会
制作:株式会社MinyMixCreati部
配給:SDP
©「N号棟」製作委員会