toggle
2021-12-02

映画単独初主演の松井玲奈さんが映画『幕が下りたら会いましょう』名古屋舞台挨拶に前田聖来監督と登壇


 

11月26日より全国順次公開、12月3日より名古屋でも公開となる映画『幕が下りたら会いましょう』の公開記念舞台挨拶が名古屋のセンチュリーシネマで行われました。本作が映画単独初主演となる愛知県出身の松井玲奈さんと前田聖来監督が映画上映後に登壇し、本作への熱い思い、共演者とのやり取りなどを話しました。(取材日:2021年11月28日)

【2021年12月開催】名古屋&近郊の映画舞台挨拶&映画イベント 開催情報一覧※随時更新※

 

松井玲奈さん・映画単独初主演×前田聖来監督・初商業長編映画 二人だけでの舞台挨拶は名古屋が初!

映画『幕が下りたら会いましょう』は、松井玲奈さん演じる売れない劇団の劇作家である主人公が妹の急死によって今まで見ないようにしてきた過去や、自分自身を見つめなおし再び人生を歩みだすまでの姿を描いた作品です。家族、友人、劇団員との関係、新たな出会いによって揺れ動く主人公の心が丁寧に表現されていて、目をひきつけられます。映画上映後、鑑賞の余韻に浸っている観客の前に、主演の松井さんと前田聖来監督が登場すると大きな拍手が起こりました。そして司会の松岡ひとみさんから「玲奈さん、(愛知に)お帰りなさい!」と声をかけられると、松井さんはうれしそうに微笑みました。前田聖来監督も拍手に笑顔で応えました。本作は前田監督にとって、初めての商業長編映画です。主演について製作陣と話し合ったときを振り返り、前田監督は「最初に頭に浮かんだのが松井玲奈さんでした。すでにご活躍の女優さんでしたので、無理だろうなと思いながらお名前を挙げました。まさか出演してくださるとは思わなくて・・・」と述べました。松井さんは「第一希望と知って嬉しかったです、光栄です」と本作が映画単独主演ということもあり、感慨深い様子をみせました。松井さんは「コロナ禍だったので、初めての(前田監督との)コンタクトはリモートでした。お話してみると作品への並々ならぬ思いがあってパワフル!画面いっぱいにオーラを感じました」と第一印象を教えてくれました。リモートでの会話を重ねてから対面したそうで、松井さんは「監督が実際に目の前にいらして、あれ?自分の目線より低いところに監督がいてびっくりしました」と話し、「でも、そんなことも気にならないくらい、エネルギッシュで現場でも頼りがいがありました」と賞賛しました。

松井さんは主人公のキャラクターについて「感情を出さず、殻にこもるタイプなんです。難しく感じたのですが、プロットから私も加わって、監督やスタッフさんとやり取りしているうちに理解できました」と語り、前田監督も「感情表現を削ぎ落として、自分の殻の中で温め続けてきた気持ちをラストに向けて爆発させたかったんです。プロデューサー陣に“削ぎ落とし過ぎじゃない?”と言われながらも俳優チームと作り上げていきました」と明かしました。

主人公がラーメンを食べる場面は特に大切なシーンとなっていて、松井さんは「私に出来るかしらと、緊張してのぞみました。そんなとき監督が、“大丈夫です”と声をかけてくれて、安心して演じられました」と述べると、監督は「ラーメンを食べて、想いがあふれるところです。“汁物を食べると汁が出る”んですよね」と言葉を継ぎ、会場を沸かせました。前田監督と松井さんが二人だけで舞台挨拶に登壇したのは今回が初めてとのことですが、撮影現場で培った絆が感じられる息のあった掛け合いを見せてくれました。

筧美和子さんがニッチェの江上敬子さんの妹役を演じた映画『犬猿』吉田恵輔監督に名古屋でインタビュー

映画『カメラを止めるな!』名古屋シネマスコーレでの公開初日舞台挨拶レポート

「触れる」ことやアドリブで縮まった筧美和子さん、日高七海さん、しゅはまはるみさんなど共演者との距離

映画『幕が下りたら会いましょう』は、蓋をしていた真実や過去が妹の急死によって表出し、主人公が自身を見つめなおし再生していくストーリーです。舞台挨拶では共演者とのやりとりも話題になりました。本作で主人公の妹役を好演している筧美和子さんについて松井さんは「筧さんとの共演時間はほんのちょっとでした。妹を舞台上で抱きしめるシーンがあって、やっと会えた~という気持ちが大きかったです」と話し「心に距離がある間柄ですが“触れる”ことを大事にしようと演じました」と明かしました。監督はこのシーンをモニターで見たとき、「二人の表情をみて、私はこれを撮りたかったんだ」と強く感じたことをしみじみと語りました。

感情を表に出さない主人公が、感情を露わにする数少ない人物として日高七海さん演じる親友の存在があります。前田監督が「二人が喧嘩する場面は、‟小学6年生みたいな感じで“とオーダーしました」と話すように主人公が親友に毒つく様子は、甘えられる相手だからこそのキツさがあってリアルです。また、印象的なのは小柄な日高さんが松井さんをおんぶするシーン。互いに気を配り合って乗り切ったそうで、“触れる”ことで一層共演者同士の関係が深まったと松井さんが語りました。

作中で主人公が“ある人物”の噂をするシーンについて、前田監督は「台本どおりにすると固さが残ったので、使うか分からないけれどアドリブでディスってみてと演出しました」と教えてくれました。松井さんは「こんなこと言っていいのかなと思いながら、共演者とやってみたら全部使われていました」と明かすと、客席から笑い声が起きました。どんな悪口が繰り広げられているのか、スクリーンでお確かめください。「このシーンは主人公のやわらかい部分が出るシーンですし、共演者との距離が縮まった場面でした」と松井さんが振り返りました。

舞台挨拶の締めくくりに、監督は「つらい気持ちになっているときに、この映画を思い出していただいて、主人公も悩みながら生きていたなと感じていただけたら良いなと思います」とメッセージを伝えました。作中で主人公が「私たちには“戻りたい夜”が多すぎる」と言うように大人になると、一層戻りたい夜・戻りたい日がきっとあることでしょう。そんな人びとにそっと寄り添い勇気をくれる映画です。ぜひ劇場までお越しください。

『続・ゾッキ』を期待! 竹中直人監督、山田孝之監督、齊藤工監督、豊橋出身・松井玲奈さんも登壇 映画『ゾッキ』愛知県横断舞台挨拶

元役者の前田聖来監督によるサイン会で観客と直接交流

舞台挨拶後に、前田聖来監督のサイン会が開催されました。監督に自身の感想を述べたり質問したりと、監督、観客ともに貴重な時間が持てたようです。前田監督は元役者であり、現在は会社員として働きながら映画監督としての夢を果たした女性です。サインに並ぶ若い女性たちがそのことを知り、「すごーい!」と尊敬のまなざしで見つめている姿が印象的でした。

 

作品概要

映画『幕が下りたら会いましょう』

12月3日よりセンチュリーシネマにて公開(11月26日から全国順次公開中)

東海エリアの上映館はこちらでご確認ください!

キャスト:松井玲奈/筧美和子 しゅはまはるみ 日高七海/江野沢愛美 木口健太 大塚萌香(新人) 目次立樹 /安倍乙 亀田侑樹 山中志歩 田中爽一郎/hibiki(lol-エルオーエル-) 篠原悠伸 大高洋子 里内伽奈/濱田のり子 藤田秀世 出口亜梨沙/丘みどり(友情出演) / 袴田吉彦

監督:前田聖来

脚本:大野大輔、前田聖来

音楽:池永正二

主題歌「CRY~戻りたい夜を~」:JamFlavor

製作・宣伝:エイベックス・エンタテイメント

製作協力:Ippo

配給:SPOTTED PRODUCTIONS

(C)avex entertainmet Inc

公式HP URL: http://makuai-movie.com

 


関連記事