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2025-10-18

本編にはないミニ修学旅行で宮沢賢治記念館へ!?映画『おいしい給食 炎の修学旅行』市原隼人さんと綾部真弥監督に名古屋でインタビュー


 

10月24日(金)から公開となる映画『おいしい給食 炎の修学旅行』は市原隼人さんが給食マニアの中学教師を演じ、アレンジ給食の天才の生徒との全食全霊の”給食バトル”を繰り広げる作品です。1990年初夏の北海道・函館が舞台で、中学3年生の担任:甘利田幸男(市原さん)が生徒たちと共に行く青森・岩手県への修学旅行で起こる様々な出来事が描かれています。今回もいろいろな給食メニューが登場するほか、修学旅行地のご当地グルメも登場。season1のヒロイン:御園ひとみ先生(武田玲奈さん)との再会があり、甘利田先生との恋の行方も気になります。

大盛り上がりだった「炎の全国キャラバンin名古屋」での舞台挨拶後に綾部真弥監督と主演の市原隼人さんにインタビューをしました。作品への想い、生徒役の子どもたちとの関わりなど和やかな雰囲気で話しました。(取材日:2025年10月4日)

甘利田先生の給食シーン全力で市原隼人さん「撮影前日は高揚して眠れない」

 6年前のスタートから多くのファンに愛されている『おいしい給食』シリーズは、1980年代の中学校を舞台に始まり、本作『おいしい給食 炎の修学旅行』では1990年の函館の中学校が舞台となります。給食に強いこだわりを持つ教師:甘利田幸男と給食アレンジの天才生徒:粒来ケン(田澤泰粋さん)との”給食バトル”が物語の軸となり、コメディ要素がありつつ社会的なメッセージも込められた3世代で楽しめる作品です。

市原隼人さんは改めて甘利田先生を演じることについて、「甘利田幸男の存在意義をもう一度探って、とにかくすべて挑戦しました。全力で走り続けているような作品です」と熱量高く話しました。加えて「誤魔化すことなくキング・オブ・ポップでありたいと直球で向き合ってきた作品です。お子様からキャリアを積み重ねた方まで楽しんでいただけるエンターテイメントという基本に戻って作ることを心掛けました」と述べました。

シリーズ内で特に印象的な甘利田先生のモノローグ。どのように撮影が進むのか伺うと、市原さんは「給食を食べるシーンで、モノローグも一緒に録ります。給食をどう食べて、どう動くかは台本に書かれていないので、前日に何パターンか考えていき、モノローグも私がやりたいようにやらせてもらっています(笑)。理性を開放しています!」と笑顔を見せました。「ほとんどアドリブですし、モノローグに合わせて芝居をするので、撮影前日は高揚してしまって眠れないんですよ」と舞台裏を明かし、かなり楽しんで演技プランを考えていることがうかがえました。はっちゃけた市原隼人さんの姿を見られるのは『おいしい給食』シリーズの見どころの一つ。応援上映(声だし、拍手OKなどで鑑賞)で観たくなる作品です。

綾部真弥監督は「直球勝負の映画ですけど、とにかく一辺倒にならないように上手くバランスを取って見飽きないことを意識しています」と演出面について話し「基本的に甘利田という男の表現は市原君に任せています。僕は映像の編集を見越しての全体の微調整役ですよね。あとは”カリッ、ジュワ―って言ってみて”など市原君に(撮影当日に)サプライズを渡して…みたいな味付けをしています」と6年に渡ってタッグを組む市原さんとのバディ感をにじませました。

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「子どもたちが主役」寄り添った市原さん 綾部監督卒アル写真を選ぶ先生の気持ち!?

 スクリーンに登場する生徒役の面々について市原さんは「本当の主役は子どもたちだと思っています。出演している子どもたちは自然体でイキイキしています」と目を細めました。市原さんは「私も13歳からこの世界にいまして、この世界がすごく好きだったんです。大人たちがカッコよくて、家族のようなチームで愛があって、現場にすごく行きたくなる場所でした」と自身のデビュー当時を振り返り、「だから子供たちが自発的に現場に行って、芝居をしたくなるような環境を作れるようにと心がけました」と撮影が休みの日にみんなで函館山に登るなどの交流をしたことを教えてくれました。

市原さんは「撮影中はそれぞれ自分で考えて挑み、撮影が終わると子供らしい姿になる…そんな子どもたちの姿を見て嬉しかったです」と述べ、役者という肩書を外しても子供たちが成長していける一つの通過点となれば良いとの想いを胸に、撮影中は全力で子どもたちと向き合ったと話しました。その姿勢が子どもたちにも響いたようで「最後はみんな寂しくなって涙してくれました。彼らにとってかけがえのない場所、あの時に戻りたいと思える場所を作れたと思います」と青春のひと時に関われた喜びを語りました。

綾部監督は「思春期の子供たちが多いので息が詰まってはいけないと、助監督の発案で宮沢賢治記念館に行ったことが印象に残っています。本編の撮影ではないのですが、エンドロールで使う美術として修学旅行の思い出写真が必要だったので、そこで撮ろうとなりました。オフなのに市原君が来てくれて、宮沢賢治記念館の館長さんが実際に賢治さんの子孫ということでいろいろ教えてくれたり、みんなとお土産を買ったり、半日でしたが本当の修学旅行みたいでした」と柔らかい表情で話しました。

続けて綾部監督は「(宮沢賢治記念館で)子供たちの思い出になるようにたくさん写真を撮りました。何百枚とあったのを絞りに絞って、エンドロールでは25枚くらい使いました」と明かし、「”アイツなんでこんなに映ってるんだよ”っていう奴もいて、出演している子供たちが、だいたい同じ枚数になるように組み合わせることが一番大変でした」とニコニコして振り返り、「助監督や市原君の力で…嬉しいですよね。狙ったものでないけど、こういうことが生まれる」と話す口調から、大人たちが生徒役の子供たちに愛を注いでいたことが伝わってきました。「意図せず行ったミニ修学旅行の雰囲気を映画の本編に残したいと…とても素敵な半日でした」とまとめ、綾部監督はガハハと笑いました。

給食道を極めようと邁進する甘利田幸男VSスパルタ指導の樺沢先生から何を感じるか

 映画『おいしい給食 炎の修学旅行』では甘利田先生と、給食アレンジの天才:粒来くんのバトルだけでなく、給食を謳歌する甘利田先生VS給食をただ摂取させるスパルタ教育の樺沢先生(片桐仁さん)とのバトルも見どころの一つです。スパルタ給食の描写を見て「こんな時代もあったな」という思い出を持つ世代と「ひどい教育だ」と感じる若い世代もいると思いますが、昭和のスパルタ給食の様子が、現代のタイパ・コスパに左右される私たちの食事に重なるような気もしてきます。綾部監督は「いま本当に良い食べ方をしているか…という説教臭くならない程度のアンチテーゼを込めました」と明かしました。

市原さんは「甘利田も堅物だけれども、常に中立で人の意見をきちんと聞いて進めているし、相手校の樺沢先生も子供たちが社会に出た後のことを考えて厳しくしていて、両者ともに正義があります」と給食に対する姿勢から教育論へと視点を広げ、どちらが良いとか悪いとかでなく「禅のように自問自答しながら常に考え続けることの意義をこの作品で感じていただければと思います」と話しました。

映画『おいしい給食』シリーズ第4弾ということで、改めて甘利田先生のキャラクターについて質問すると、綾部監督は「甘利田という男は、自分だけのロマンである給食道を極めようとする姿はずっと変わらない。でも気づいたら生徒たち皆に慕われていたり、考え方が違う先生たちにも影響を与えたりしています」と人物像をまとめ、「変わらないものは普遍性があって大事であり、変わることを恐れないで進むということも大切です。この両輪で生きていくことが重要ではないかという投げかけになるといいな、と思ってやっていました」と甘利田先生の存在意義と作品の意義を併せて説明しました。

市原さんは「どんな甘利田でいるべきかシーズンを重ねるごとに考えましたが、変わらない甘利田でいることが求められていると思いました。今は変化することが求められる時代だからこそ、変化しないことがどれだけ大切かということを学べるキャラクターだと感じています」と噛みしめるように答えました。

公開前後の「炎の全国キャラバン」は80カ所!?綾部監督・市原さんが意気込みを語る

 6年に渡るシリーズかつ、三世代が一緒に笑顔で見られる映画『おいしい給食 炎の修学旅行』はロケ地となった青森・岩手から始まり東京・名古屋・大阪と10月24日の公開前から全国での舞台挨拶キャラバンを精力的に行っています。全国津々浦々、現在80か所回ることが予定されています。

綾部監督は「一人でも多くの方に見ていただき、キャラバンによって見てくれる機会が増えれば嬉しいです。映画の企画・準備・撮影・編集とあまりにも長い時間をかけた地味な作業の連続なのですが、今日のミッドランドスクエアシネマでも皆さんが話しかけてくれて、リアクションしてくれて、作品を待っている人がこんなにもいるんだということが実感できて救われました」と率直に言い、「だからできるだけ多くの舞台挨拶に行き、皆さまの笑顔が見たいです。たくさんの場所で『おいしい給食』の世界観を共有できたら、お互いが頑張ることができると思っています」と全国キャラバンへの意気込みを語りました。

映画『おいしい給食 炎の修学旅行』炎の全国キャラバン特設サイト

市原さんは「舞台挨拶の数や規模は気にしていません。求めていただけることが役者として本当に嬉しいので、できる限りどこでも行きたいです。6年続いているシリーズ、お客様のために作った映画ですし、感謝をお伝えしたいと思います。余力なく全力を尽くすつもりです。汗水たらして会場を走り回りたいですね!」と熱くアピールしました。愛知へは11月1日(土)に再び登壇するとのことです。

10月4日に名古屋駅前のミッドランドスクエア シネマで行われた「炎の全国キャラバン in 名古屋」の様子はこちらで

市原隼人さんの全力ファンサに名古屋の全観客が大興奮!映画『おいしい給食 炎の修学旅行』3分超のモノローグ生披露も

『おいしい給食 炎の修学旅行』公開記念でテレビシリーズseason1からseason3までTVerでもご覧いただけます。劇場公開まで待ちきれない方は、こちらでお楽しみくださいね。

〈10月21日追記〉

「炎の全国キャラバン」in愛知のスケジュールが発表になりました!

11月1日(土)

会場:ミッドランドスクエア シネマ

時間:9:30の回(上映前)

登壇者:市原隼人、綾部真弥監督、岩淵規プロデューサー

<チケット販売>

オンラインチケット販売開始:10月24日(金)AM0:00~(23日(木)24:00〜)

劇場窓口:10月24日(金)劇場オープン時~

詳しくはこちら

会場:MOVIX三好

時間:12:00の回(上映前)

登壇者:市原隼人、綾部真弥監督、岩淵規プロデューサー

<チケット販売>

オンラインチケット販売開始:10月24日(金)AM0:00~(23日(木)24:00〜)

劇場窓口:10月24日(金)劇場オープン時~

詳しくはこちら

作品概要

映画『おいしい給食 炎の修学旅行』

2025年10月24日(金)新宿ピカデリーほか全国公開

出演:市原隼人 武田玲奈 田澤泰粋 栄信 田中佐季 片桐仁 いとうまい子 赤座美代子 六平直政 高畑淳子 小堺一機

監督:綾部真弥

製作総指揮:吉田尚剛

企画・脚本:永森裕二

プロデューサー:岩淵 規

協力:アミューズメントメディア総合学院

主題歌:「君の花~4th session~」(AMG MUSIC)

制作プロダクション:メディアンド

企画・配給:AMGエンタテインメント

©2025「おいしい給食」製作委員会

公式HP:https://oishi-kyushoku4-movie.com

2025/日本語/5.1ch/ドルビーデジタル/114分/

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