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2022-03-31

観客全員を「あつた蓬莱軒」に??映画『ツーアウトフルベース』7ORDER・阿部顕嵐さん、板垣瑞生さん、藤澤浩和監督が名古屋で舞台挨拶に登壇


 

3月25日から公開となった映画『ツーアウトフルベース』は、甲子園出場の夢を実現できずに堕落した日々を過ごしている元高校野球児2人が、ひょんなことからヤクザや不良に追われてピンチに陥りながらも再生していく姿を描いた青春エンターテイメント作品です。湘南乃風の若旦那(新羅慎二)さんが企画・プロデュースし、『ミッドナイトスワン』の内田英治さんが脚本を提供しています。

阿部顕嵐さん、板垣瑞生さん、藤澤浩和監督が109シネマズ名古屋での舞台挨拶に登壇しました。好きな名古屋メシの話や撮影時の思い出、今後演じてみたい役についてなどトークが弾み、阿部さんと板垣さんの仲良しエピソードに観客席はたくさんの笑顔があふれていました。(取材日:2022年3月27日)

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名古屋の好きなところは?ひつまぶしと熱田神宮・味噌カツ・エキストラのノリの良さ

109シネマズ名古屋での映画『ツーアウトフルベース』の上映前、満席の会場内では、オペラグラスを持参したり、名前入りのグッズを掲げて主演の阿部顕嵐さん・板垣瑞生さん、藤澤浩和監督の登場を今か今かと待ち構えているファンの姿が多くみられました。司会の呼びかけで3人が登壇すると、熱視線と大きな拍手がわきあがりました。

コロナ禍でなければ歓声が飛び交っていただろうと思われる熱気の中で、阿部さんは「名古屋の皆様の前に立ち、全国で上映されていることを実感しています」、板垣さんは「皆さんと、この映画を広げていけたらと思います。今日は楽しんで下さい」と挨拶しました。前日から関東で舞台挨拶を行っていますが地方では名古屋が一番目の舞台挨拶ということで、阿部さん、板垣さん、藤澤監督は嬉しそうな表情を浮かべていました。

“名古屋のどんなところが好き”という質問に対して阿部さんは「あまり言ってないんですが、実は鰻がすごい好きで、ひつまぶしを食べに行きます!(お店を)いろいろ回りました。そして熱田神宮が好きで、自然を感じに行きますね…今日も時間があったら行きたいですね」と名古屋愛を語りました。熱田神宮の近くの蓬莱軒にも行ったことがあると話すと板垣さんが「ご馳走してください」と声をかけ、阿部さんが「みんなで行きましょう!」と会場に呼びかける展開に!観客たちが大きく頷き拍手喝采が起きると「(そうなったら)本当にいいっすよ!覚悟決めていきますよ!」と男前な一面を見せてくれました。

板垣さんは「名古屋といえば、味噌カツ!すごい大きい味噌カツを出してくれるお店がありますよね?”そんなに食べられないよ”と思ったんですが、結局、全部食った!って思い出あります」と話しました。阿部さんが「有名な味噌カツ屋さんじゃない?」ときくと板垣さんが「有名なところだと思う。3階建ての…そこに行ったのを覚えてます」と答えました。多分“矢場とん”だと思うのですが、コロナ禍でなければ、客席から「矢場とん!」と声が上がったに違いありません。

藤澤監督は「私は助監督が長かったんですが、名古屋って撮影の受け入れが多くて、エキストラの人のノリが良かった印象です。自主的に何か工夫してくれるんですよ。ありがたいです」と語りました。

今まで見たことのない二人を見たいビジュアルに注目「すごく汚くなっています」

映画『ツーアウトフルベース』は夢破れた元高校野球児のイチ(演:阿部顕嵐さん)とハチ(演:板垣瑞生さん)が、ジャンクな日々を送る中で、ひょんなことからヤクザと不良に追いかけまわされる人生最悪の1日を描いた物語です。ジェットコースターのように目まぐるしい展開で、イチとハチはどうなっていくのか固唾を飲むような内容です。

藤澤監督は「イチとハチのビジュアルを作る中で、”あんまりキレイにしないで、今まで見たことない二人を見たいな”と思って汚らしく作っていきました。顕嵐なんかはもっと汚してくださいっていってたもんね」と振り返りました。阿部さんは「いかに汚く生きているか、幅を広げたいなと思いました。そうしないとこの映画は成立しないなと思って」と答えました。

板垣さんは「芝居の中で、いろいろなものかけられました。演じていくうちに人間的にも汚くなっていく感覚がありました」と手ごたえを見せました。上映前の舞台挨拶のため、ネタバレになるので多くは語れない中で、板垣さんは「本当に、すごく汚くなってます」と力強くアピールしました。

藤澤監督の演出について阿部さんは「淡々としていて、その日の終わりに”あのシーン良かったよ”っていうんです。その時に言ってよ~と思っていました」と明かし「でも、監督の”OK”の声で良かったかどうかが分かった」と話すと板垣さん「え?」と一瞬固まってから「ああ、多々ありましたね~」と同意。その板垣さんの天然ぶりに藤澤監督と阿部さんも思わず笑顔になっていました。

撮影中も板垣さんの天然エピソードがあったようで、その一つとして阿部さんが「瑞生が、ある言葉を知らずアクセントも違ったままでセリフを言ったんです」と話すと、監督が「狙いなのかミスなのか分からなかったけど、面白いからそのまま使いました」と教えてくれました。演出について板垣さんは「ぼく、あるシーンでセリフを噛んでしまったんですよ。でも”ハチらしいね”とそのまま使いましたよね、撮り直ししないでいたことが嬉しかったです」と述べました。阿部さんは「ナンパするシーンで、消極的な態度をとりながらも鏡を見て髪を直すっていうのをアドリブでやってみたら…」と話すと「小者感が出ててよかったよね」と藤澤監督がにやりとして褒めました。

藤澤監督は「このお二人だけでなく、そのほかの出演者の方々が全員前のめりで、現場が楽しかったです。そのパワーがありがたかったですね」と話し、渋川清彦さん、後藤剛範さん、新羅慎二さんなどのキャストの力に感謝し「なんのストレスもなかったです」とまとめました。

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舞台挨拶の後半にはSNSに集まった質問で「今度は二人でどんな役を演じたい?」と聞かれた阿部さんは「今回がハードな内容だから、平和なほうがいいよね…共同生活1週間の話とか」と映画『パターソン』を例に挙げて答えました。板垣さんも「定点カメラで、ガチで撮ったら面白そうだよね」と同意しました。二人は一緒にごはんを食べたり、銭湯に行ったりと普段から仲良しだとのことです。撮影中もほとんど一緒に銭湯に出かけていた話も披露してくれました。司会から「裸で?」と確認されると阿部さんが「なんでそこ、確認するの?」と突っ込み、板垣さんが「そりゃあもう、素っ裸ですよ!」と言い切りました。

藤澤監督は「映画は衝突とかが物語を進めていくので、ボクシングね。二人で殴り合うところが見てみたいかな」と提案すると板垣さんは「(顕嵐さんとなら)何の気兼ねなく殴れそうですからね~」と反応しました。すると阿部さんと藤澤監督が「いやいや、本当に殴らないから」というと「え?どういうことですか。当てないんですか」と不思議顔の板垣さん。藤澤監督が説明すると「はえ~初めて知りました」とコメントする板垣さんに阿部さんが「本当に殴ってたら試合じゃん」と返し、爆笑をさらっていました。

今後二人でやりたい役として、改めて板垣さんは「一緒にアイドルやる話ってどう?」と掛け合うと「いいねえ」と阿部さんが賛成しました。「アイドルの裏話もいれて、アイドルとして駆け上がっていくみたいな」と板垣さんが補足すると「(二人なら)すごい説得力あるしね」と阿部さんも応じました。また板垣さんが「(連続)テレビ小説の、、オッパッピーじゃなくて…のんちゃんが出てて」と作品名をど忘れしてヒントを言い出すと「『あまちゃん』かな」と藤澤監督が助け舟を出し、頷きながら「『あまちゃん』みたいな作品で、二人がいつかアイドルとして戦ってみたいな」と話しました。

阿部さんから「オッパッピーって何?じぇじぇじぇでしょ」と突っ込みを入れられると板垣さんは「ゴロがいい言葉を探したらオッパッピーになっちゃった」と照れたように述べ、天然な素顔を見せてくれました。阿部さんと藤澤監督は笑いが止まらない様子で、司会をつとめた菅谷プロデューサーが「撮影中こんな感じだったんですよ。久々にこんな感じの2人が見られて嬉しいです」と教えてくれました。

最後に藤澤監督は「私が好きな映画監督が”映画作りはお祭りと一緒だ”と言っています。皆さんもこの映画をご覧いただき、気に入って頂けたら、このお祭りを一緒に盛り上げて、大きな花火を打ち上げてもらえたらいいなと思っています」とメッセージを送りました。阿部さんと板垣さんは名古屋で舞台挨拶ができたこと、来場してくれた観客に感謝の気持ちを伝えながら映画『ツーアウトフルベース』をPRしました。「名古屋、楽しかったです。」阿部さんは「これから見ていただけること嬉しく思います。名古屋のこの地でも花火を打ち上げてほしいです」と挨拶しました。

作品概要

映画『ツーアウトフルベース』

出演:阿部顕嵐、板垣瑞生 工藤遥 諸星翔希 渡部龍兵 趙珉和 宮崎秋人 成松修 佐野和馬 新羅慎二 カトウシンスケ 後藤剛範  /  渋川清彦

主題歌:7ORDER 「レスポール」(日本コロンビア)

企画プロデュース:新羅慎二

脚本:内田英治

監督・脚本:藤澤浩和

音楽:吉岡聖治

2022/日本/5.1ch/ビスタサイズ/カラー/デジタル/PG12

©2022 「ツーアウトフルベース」製作委員会


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