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2025-06-05

【Cine@nagoya’s Choice】映画『国宝』(6/6公開)芸に人生を捧げた者同士の共鳴と対立


 

6月6日(金)より全国東宝系で公開となる映画『国宝』は、吉田修一さんの同名小説を原作に李相日監督が手がけた歌舞伎の世界を舞台にした人間ドラマで、吉沢亮さんが主演し、歌舞伎の女形として芸に人生を捧げた男の激動の半生を描いた作品です。上映時間は174分。歌舞伎という日本の伝統芸能をスクリーンに映し出すとともに、血筋や運命に翻弄されながらも、芸の道を極めようとする男たちの情熱と葛藤は見ごたえ抜群です。

【Cine@nagoya’s Choice】では劇場公開されるたくさんの映画の中からおススメの映画を選んで紹介、さらに心に残ったシーンやお芝居をひとつだけ選んで紹介します。

吉沢亮さんと横浜流星さんが演じる喜久雄と俊介 二人の関係性に注目

映画『国宝』で吉沢亮さんが演じるのは、任侠の一門に生まれ、抗争で父親を亡くした後、上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎(渡辺謙さん)に引き取られ、歌舞伎の世界へ飛び込んだ喜久雄です。そして、横浜流星さんが演じる俊介は半二郎の実の息子として、生まれながらに将来を約束された御曹司。少年時代から想像を絶する厳しい歌舞伎の稽古に身を投じ、家族のように育った喜久雄と俊介、二人の関係性は物語の核となる非常に深く複雑なものです。

【Cine@nagoya’s Choice】として、映画『国宝』を観て心に残ったシーンやお芝居をひとつだけ選んで紹介します。映画『国宝』は全編を通して見事なシーンが続くのですが、ひとつを選ぶとしたら、物語の中盤で半二郎の代役に指名され、大きなプレッシャーに圧し潰されそうな喜久雄と俊介が向きあうシーンが心に残っています。予告編にも少しだけありますが、吉沢さんと横浜さんの素晴らしいお芝居、物語中盤のクライマックスとなる一連の美しいシーンはぜひ大きなスクリーンで観てもらいたいです。

歌舞伎の演目とストーリーが密接にリンク

物語と並行して、様々な歌舞伎の演目がスクリーンで観られるのも映画『国宝』の魅力です。田中泯さん演じる人間国宝・小野川万菊による『鷺娘』に始まり、吉沢亮さんと横浜流星さんが演じる喜久雄と俊介の『二人藤娘』『二人道成寺』、事故で舞台に立てなくなった半二郎が代役に喜久雄を指名した『曽根崎心中』など。数ヶ月におよぶ本格的な歌舞伎の稽古を積んだ俳優たちの圧倒的な努力と実際の歌舞伎役者・中村鴈治郎の監修で、実際の歌舞伎公演に限りなく近い水準で再現されています。映画でありながら歌舞伎の舞台を観ているかのような圧倒的な臨場感が感じられる上に、歌舞伎の演目が物語そのものと密接にリンクしていて、登場人物の感情や関係性が舞台上の所作やセリフに反映されるような作りになってる点も見事です。

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作品概要

映画『国宝』

公開日:2025年6月6日(金)

名古屋市内の上映はミッドランドスクエアシネマ/イオンシネマ名古屋茶屋/中川コロナワールド/イオンシネマワンダー/109シネマズ名古屋/イオンシネマ大高(上映館詳細こちら

監督:李相日

脚本:奥寺佐渡子

出演:吉沢亮、横浜流星、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、三浦貴大、見上愛、黒川想矢、越山敬達、永瀬正敏、嶋田久作、宮澤エマ、中村鴈治郎、田中泯、渡辺謙

原作:「国宝」吉田修一著(朝日文庫/朝日新聞出版刊)

配給:東宝

©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会

 


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