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2017-10-05

【10/7公開】映画『月と雷』が観られる名古屋の映画館・映画オリジナルカクテルが楽しめるお店


直木賞作家・角田光代さんの同名小説を原作とした映画『月と雷』が10月7日より全国で順次公開となり、名古屋でも同日より公開されます。
主演をつとめるのは『終戦のエンペラー』でハリウッドデビューを果たした初音映莉子さんと『横道世之介』『きみはいい子』など話題作の主演も多い高良健吾さん。“家族愛”を知らず少し影のある泰子と人懐っこくてなんだか憎めない智、幼少期に「普通」の家族との生活を送ることができないまま大人になった2人が再会したことをきっかけに、平坦だった泰子の日常が変化していく物語です。
映画『月と雷』が観られる名古屋の映画館と映画をモチーフにしたカクテルが楽しめる名古屋のお店を紹介します。

普通の家庭を知らない泰子と智

初音さんが演じる主人公の泰子はスーパーのレジ打ちの仕事をし、人の良さそうな恋人との結婚の予定もあり、平坦で刺激はないが、安定した生活を送っています。そんな彼女の前に突然、かつて自分たちの家庭を壊した愛人の息子・智があらわれます。高良さん演じる智の母親・直子を演じているのは草刈民代さん、彼女は自由奔放で次々に恋人を変え、一つの場所にとどまらず、智は母親と一緒に幼いころから各地を転々としてきました。


愛人の登場により実の母親が家を出てしまった泰子と自由な母親に振り回され、いつか母親がふらっといなくなるのではと不安に思いながら暮らしてきた智、似た傷を持つもの同士の泰子と智が再会したことで、泰子の平坦だった人生が大きく動き出します。
家庭とは、普通とは、生活とは、子供にとって母親の存在とは、複雑な家庭環境で育った子供がかかえるトラウマについて、様々な感情が駆け巡る作品です。

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出演者たちの卓越したお芝居

出演者の皆さんのお芝居が素晴らしく、それぞれのキャラクターをとても愛おしく感じました。原作者の角田さんは、小説を書いている時は登場人物が大嫌いだったそうです。しかし、映画を観て好きになった理由として「登場人物たちの不器用な時間を、丁寧に生ききってくれているからかもしれない」とコメントしていました。

主演の2人はもちろんですが、直子役の草刈民代さんのお芝居が凄くいいです。バレエダンサーの印象は一片もなく、直子はタバコを吸って、昼間から酒を飲み、口をきちんと開けずにボソボソと喋ります。着ているものは派手な色味だけど、化粧っ気はなく、髪は乱れ気味、そして最も直子を象徴すると感じたのは「だらしない歩き方」です。特に直子の後ろ姿は、表現者としての草刈さんの凄味を感じました。そして、直子の出身地がもしかしたら名古屋かもしれないと思わせるような描写もあり、直子の人生にも興味がわきました。

15年ぶりに集結したスタッフ陣

2003年に公開された『blue』は同性のクラスメートに恋をした女子高生の揺れ動く心情を描いた青春ドラマで、主演の市川実日子さんが第24回モスクワ国際映画祭最優秀女優賞を受賞した作品です。『blue』以来、15年ぶりに安藤尋監督と脚本家・本調有香さんがタッグを組み、当時のプロデューサーや音楽を担当した大友良英さんも参加して『月と雷』が制作されました。
安藤監督は『海を感じる時』や『花芯』、脚本家の本調さんは『人のセックスを笑うな』などで、お二人ともに映画の中で印象的な濡れ場シーンを描いています。
『月と雷』では再会した泰子と智が幼少期にしていたように同じ布団に横たわり肌を触れ合わせるシーンがあるのですが、そこから濡れ場シーンへ展開していきます。その始まり方や交わり方からは2人の複雑な関係や互いの性格を物語っていて、不思議な魅力がありました。

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映画『月と雷』が観られる名古屋の映画館

伏見ミリオン座

Address:名古屋市中区栄一丁目4-16

Map:

名古屋市中区栄一丁目4-16

『月と雷』オリジナルカクテルが楽しめるお店

名古屋市中区・栄にあるレストランバー「シャンタムール」では、映画『月と雷』の公開を記念して期間限定でオリジナルカクテルを楽しむことができます。映画を観た後に、ぜひ飲みに行ってみてはいかがでしょうか?

「月と雷」オリジナルカクテル(800円・税別)

ウォッカとグレープフルーツの層が月、桃と塩レモンピールが雷を表していて、爽やかなテイストに仕上がっています。

実施期間:10/7(土)~10/27(金)

Place:シャンタムール

Address:名古屋市中区栄4-2-13 園部ビル地下1階

Map:

名古屋市中区栄4-2-13

作品概要

『月と雷』

2017年10月7日(土)伏見ミリオン座にて公開

出演:初音映莉子、高良健吾、藤井武美、黒田大輔、市川由衣、村上 淳、木場勝己、草刈民代

監督:安藤尋
脚本:本調有香
原作:角田光代

公式サイト:http://tsukitokaminari.com/

配給:スールキートス

© 2012 角田光代/中央公論新社  © 2017 「月と雷」製作委員会

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