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2019-06-28

【7/6-7・名古屋開催】第10回を記念した特別作品の上映も!「花開くコリア・アニメーション2019+アジア」


 

7月6日と7日に愛知芸術文化センターにて開催される「花開くコリア・アニメーション2019+アジア」は韓国唯一のインディーズ・アニメーション映画祭「インディ・アニフェスト」で上映された韓国やアジアの短編アニメーションを紹介する上映会です。第10回目の開催となる名古屋会場では特別に韓国のアニメーション監督とエチオピアの少女との出会いから生まれた短編ドキュメンタリー『フェルーザの夢とともに』が上映されます。名古屋会場の共同主催者であるシネマコリア代表の西村嘉夫さんにお話を聞きました。(取材日:2019年6月11日)

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「花開くコリア・アニメーション」とは?

「花開くコリア・アニメーション」は韓国のインディーズ・アニメーションを紹介する上映会で「花コリ」という愛称で親しまれ、毎年、東京・大阪・名古屋の3か所で開催されていています。韓国アニメーション作家の登竜門であり、『新感染』『ソウルステーション』のヨン・サンホなどを排出してきた「インディ・アニフェスト」で上映された作品が日本で観られる貴重な機会です。また、夢を持ち才能に溢れた若者たちを応援する場としても名が知られつつあり、名古屋での開催も回を重ねるごとに来場者が増えてきています。

今年で10回目となる名古屋会場では韓国とアジアのインディーズ・アニメーション30本が上映されます。韓国短編18本、アジア短編10本、韓国長編『半島で生きたい~演技派おやじの奮闘記』の上映に加え、名古屋会場のみの特別プログラムとして韓国のアニメーション監督がエチオピア人少女の人生を激変させたドキュメンタリー『フェルーザの夢とともに』が上映されます。「現実のチカラ」「愛のカケラ」と題した2つの韓国短編プログラムと「アジアのカタチ」と題したアジア短編プログラムはそれぞれ70分程度で9~10本の短編作品を観ることができます。

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名古屋会場特別上映・短編ドキュメンタリー『フェルーザの夢とともに』【入場無料】

「花開くコリア・アニメーション2019+アジア」名古屋会場で特別上映される短編ドキュメンタリー『フェルーザの夢とともに』は韓国のアニメーション監督、キム・イェヨンさんとキム・ヨングンさんが新婚旅行で訪れたエチオピアのゲストハウスで、ある少女と出会ったことから生まれた作品です。フェルーザという名前の17歳の少女が衛星放送で大好きな韓国ドラマを観続け、韓国ドラマ『花より男子』でイ・ミンホの大ファンになります。彼女がテレビからの独学で韓国語など5か国語を習得していたことに驚き、キム・イェヨンさんとキム・ヨングンさんは彼女の将来のために自分たちにできることはないかと考えて旅行の計画を変更します。

『フェルーザの夢とともに』キム・イェヨン、キム・ヨングン

旅行中の様子やフェルーザの家族のエピソード、彼女の心情などがアニメーションで表現されていて、ドキュメンタリー映像と合わさることでフェルーザの置かれた状況がより伝わってきます。国境を越えて芽生えた友情や偶然の出会いによって彼女の人生が拓かれていく様子は明るい未来を信じさせてくれます。

7月6日の『フェルーザの夢とともに』の上映は入場無料で、キム・イェヨン監督、キム・ヨンジュン監督によるゲストトークでは制作秘話や少女のその後についても聞くことができます。両監督は2010年の「花開くコリア・アニメーション」名古屋会場第1回目のゲストとして来日しています。10回目の記念にふさわしいゲストですね!(7月6日 13:45~)

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名古屋の大学生による字幕翻訳に注目!

「花開くコリア・アニメーション」 では昨年から名古屋の大学の学生が字幕を付けた作品が上映されています。この取り組みは愛知淑徳大学で「韓国・朝鮮語映像翻訳」の授業を担当する三重野聖愛さんが監修し、学生による字幕制作チームが字幕翻訳協力を行うもので、学生たちに貴重な体験をしてもらう場となっています。今回の韓国作品は日本語の字幕付き、アジア作品は日本語・英語字幕付きです。名古屋で韓国語を使って仕事をしたいと頑張る学生たちの活躍をぜひ会場でご覧ください。

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日本を含む韓国・アジアの才能から刺激を受ける

韓国短編プログラム2「愛のカケラ」で上映される『ラブ・スパーク』はTBS DigiCon6 ASIA「KOREA Gold」を受賞するなど、一躍脚光を浴びたキム・ミョンジュ監督による3DCGアニメーション。7月7日に開催されるゲストトークでは、キム・ミョンジュ監督がメイキング資料を交えて、その制作過程、大学で受けてきた教育、韓国のCGアニメーション業界などについて語り、名古屋学芸大学映像メディア学科講師である岩野一郎さんが聞き手をつとめます。大学の卒業制作として制作された同作について、どのようなお話が聞けるのか楽しみですね。(7月7日 12:00~)

『ラブ・スパーク』チェ・ユジン、キム・ミョンジュ

アジア短編プログラム「アジアのかたち」では日本のクリエーターである見里朝希さんによる『マイリトルゴート』が上映されます。見里さんが在学していた東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の修了制作として発表したもので、可愛らしいキャラクターを使い児童虐待などの社会問題も表現しています。国内外で数多くの賞を受賞し、「インディ・アニフェスト2018」のアジア部門上映作として上映され、東京で劇場公開もされた『マイリトルゴート』を名古屋で観ることができます。

『マイリトルゴート』見里朝希

「インディ・アニフェスト」のアジア部門へは日本からもエントリーが可能です。2019年の応募は既に〆切となっていますが、アニメーション作家を目指している方にとってはたくさんの刺激を受け、来年のエントリーに向けたきっかけになるかもしれません。中学生以下は入場無料、高校生・大学生は1プログラム500円となっています。

名古屋会場共同主催のシネマコリア西村さんは「能力がある人は必ずどこかにいる。そういう方に広くチャンスを差し上げたい」と今年で10年目となる「花コリ」の存在意義を熱く語っていました。学生たちや才能を持った方々に大人たちがエールを送る想いの詰まったイベントです。韓国やアジアの新しい才能が生みだしたアニメーション作品を名古屋で一堂に観ることができる「花開くコリア・アニメーション2019+アジア」にぜひ足を運んでみてくださいね!!



開催概要

花開くコリア・アニメーション2019+アジア

日程:7月6日(土)・7月7日(日)

会場:愛知芸術文化センター 12階 アートスペースEF(名古屋市東区東桜1-13-2)

地下鉄・東山線または名城線「栄」駅下車、徒歩3分(オアシス21から地下連絡通路または2F 連絡橋経由)

名古屋市東区東桜1-13-2

TEL:052-971-5511(代表)

チケット(当日券のみ) 1プログラム 一般1,000円/高大生500円/中学生以下無料

※第10回記念特別上映『フェルーザの夢とともに』は入場無料

7月6日(土)上映スケジュール

12:00 韓国長編プログラム『半島で生きたい~演技派おやじの奮闘記』

13:45  第10回記念特別上映『フェルーザの夢とともに』+トーク:キム・イェヨン、キム・ヨングン監督

15:15 韓国短編プログラム1「現実のチカラ」

16:45 アジア短編プログラム「アジアのカタチ」

18:15 韓国短編プログラム2「愛のカケラ」

7月7日(日)上映スケジュール

12:00 韓国短編プログラム2「愛のカケラ」+トーク:キム・ミョンジュ監督、岩野一郎氏

14:30 韓国短編プログラム1「現実のチカラ」

16:00 アジア短編プログラム「アジアのカタチ」

17:30 韓国長編プログラム『半島で生きたい~演技派おやじの奮闘記』

※7月6日(土)20:00からの交流会への参加については要問合せ

主催:韓国インディペンデント・アニメーション協会(KIAFA)シネマコリア

後援:大韓民国文化体育観光部 駐日韓国大使館 韓国文化院 愛知淑徳大学 全学韓国・朝鮮語教育運営委員会 / 交流文化学部 日本アニメーション学会 日本アニメーション協会 日本映像学会中部支部

協力:ANIMATION TAPES 新千歳空港国際アニメーション映画祭 韓国コンテンツ振興院(KOCCA)

字幕制作協力:山本達也、WAT 2019

公式サイト:https://anikr.com/

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