徳島でセカンドライフをスタート ベトナム料理が繋ぐ愛と記憶の物語映画『道草キッチン』主演・中江有里さんに名古屋でインタビュー
11月28日(金)より愛知県で公開となる映画『道草キッチン』は更年期症状に悩む50歳独身の主人公・桂木立(りつ)が徳島に移住し、自分らしさや年相応の生き方を見つめ直しながらセカンドライフをスタートさせる物語です。様々な事情を抱えた地元の人々や懸命に日本で生きるベトナム人たちと触れ合い、自然豊かな食材で作られるベトナム料理を通じ、少しずつ自分の生き方を見つめ直していく立の姿が描かれています。
主演は俳優・作家・歌手などマルチに活躍する中江有里さんです。大林宣彦監督が手掛けた映画「風の歌が聴きたい (1998)」以来26年ぶりの映画主演作となります。メガホンを取ったのは、映画『フィリピンパブ嬢の社会学』(2023年)の白羽弥仁監督です。脚本家の知愛さんとともシナリオを手掛けベトナム料理が繋ぐ愛と記憶の物語を誕生させました。徳島で先行公開(11月7日~)となり、愛知県では11月28日(金)から伏見ミリオン座、ミッドランドシネマ名古屋空港で公開となります。

「この先どうして生きていこうかしら」と不安を抱えながらも、セカンドライフをたくましく生きていく立の姿が印象的な映画『道草キッチン』。徳島の魅力もたっぷりと楽しめる作品になっています。主演の中江さんがテレビ出演中の「あさドレ」(中京テレビ放送)生放送直後にインタビューに応え、作品のみどころや徳島での撮影エピソードを聞かせてくれました。(2025年10月16日)
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中江有里さん 主人公・立との共通点を語る「自分のアナザーストーリーのような作品」
映画『道草キッチン』は都会で小さな喫茶店を営む主人公・立が徳島に移住しセカンドライフをスタートさせる物語です。「私でいいんですかね?と思いました」と作品のオファーをもらったときの感想を教えてくれた中江有里さん。「50歳の更年期女性が主人公の映画、今までにあったかなと思って」と笑顔で話しながらも、立と同年代で自身と重なる部分が多くあることも明かしました。
例えば、映画の中で立は母から引継ぎ小さな喫茶店を営んでいますが、実は中江さんのお母様も喫茶店を経営されていたそう。「私も中学生ぐらいの時はお客さんにお水を出したり、サイフォンコーヒーを淹れたり手伝っていました。もし芸能界に入ってなかったら喫茶店をやっていたかもと時々考えることがありました。なんとなく(自分の)アナザーストーリーのような作品だと感じました」と作品の印象を教えてくれました。また、映画のクランクインの1年ほど前に腎臓腫瘍の破裂で倒れたことがあった中江さん。「私、死ぬんじゃないかと思いました。人間の危機は突然やってくる」と話す様子から、実体験が作品の冒頭で立が倒れるシーンのリアルさに繋がっていると感じました。

50歳の主人公・立を演じた中江さん。「若い時よりも可能性を見出せない年代だと思う。だからと言って何か諦めるわけじゃなくて、自分の器に合わせた幸せがあると思っています。今作では“移住”という自分の拠点を変えることだったと思う」と話しました。続けて「生活スタイルや仕事、周りの人が変わるというのは一種のサバイバル。でも、大人だから対応できる。出会った人とコミュニケートして縁を築いでいく。ささやかなサバイバルがこの映画の中にはある」と話す様子から、移住先でさまざまなことに挑戦していく立が改めて思い浮かびました。「ひとつひとつ、すごく小さな事でも面白がれる気持ちが、年を重ねると膨らんでくるんじゃないかな」と優しい表情で話す中江さんが印象的でした。
徳島の撮影現場に用意してあった“阪神タイガース”のポスターに感激!
映画『道草キッチン』の撮影はほとんどが徳島で行われました。大阪出身の中江さんは徳島の印象を「言葉も(大阪に)似ている。高速バス1本で行けるところなので馴染みのある場所でした」と話しました。ロケ地の話題になると中江さんは「私が阪神タイガースのファンだと知って、現場の方が(阪神の)ポスターを貼って待っていてくれました!」と嬉しそうに話しました。また、立が最初に泊まるホテルが、実在する宿泊施設であることを教えてくれ「そこのオーナーさんが日本人とベトナム人のカップルで素敵な宿です。あのホテルが、この物語の原点じゃないかな」と話しました。

さらに、劇中には立がベトナム料理に興味をもつきっかけになった“ミンさん”のお店が登場。「お店(の中)はセットだけど、前の路地は本当にあるんです。迷いこみたくる路地。ああいう場所が、きっと白羽監督好きなんじゃないかな」と話し「映画はすごく細かいところをリアルで固めてるから大きな嘘がつけるんだと思います。さて、それがどこだろうっていう事なんですけど(笑)でも、それが何か分からないから面白いなと思います」と撮影を振り返りました。

映画『道草キッチン』には、吉野川の雄大な風景や、地元の方に協力していただきながら撮影した阿波踊りのお祭りやお遍路さんが登場するなど、徳島を訪れたくなる魅力に溢れた作品になっています。徳島の食材を使ったバインミーも登場。立が生春巻きやフォーを作ったりするシーンは食欲をそそられます。手際よく生春巻きを包んでいた立の話になると中江さんは「生春巻きは人が遊びに来た時のおもてなし料理としてよく家でも作っていたので、今回も全く同揺せず作れました。ギュッと包みすぎても緩くてもいけないし加減が難しい。前からやっておいてよかったです!」と話しました。

共演に国内外で活躍する俳優やミュージシャンが集結!「今陽子さん演じる“カズさん”は不思議な人!」と中江さん
映画『道草キッチン』は中江さんにとって26年ぶりの映画主演作となります。共演にはアメリカのエミー賞やゴールデングローブ賞を総なめにしている話題の『SHOGUN 将軍』で好演した金井浩人さん、映画『春原さんのうた(監督:杉田協士)』で主演を務め、マルセイユ国際映画祭にて最優秀俳優賞を受賞した荒木知佳さん、映画『誰かの花』(奥田裕介監督)の村上穂乃佳、映画「アウトレイジ 最終章」「首」など北野武監督作品の常連俳優であり、白羽監督作品も数多く参加している仁科貴さん、昨年の大阪アジアン映画祭招待作品であり、現在公開待機中の映画『すとん(渡邉りか子監督)』でメインキャストを務める本間淳志さん、映画「愛がなんだ」や Netflix「ちひろさん」など今泉力哉監督作品に出演する芝博文さんなど個性溢れるキャストが出演。さらに、歌手やミュージカルの第一線で活躍する今陽子さんやミュージシャンの大塚まさじさんも映画の主要な役どころで参加しています。

中江さんは「今さん演じる“カズさん”は不思議な人。今さんも“謎なんです”って言っていました!(お遍路さんの役の)大塚さんの存在もすごく不思議な存在で、私は妖精なんじゃないかって思っているんです」と笑い声とともに感想を聞かせてくれました。今さんも大塚さんも立のセカンドライフに欠かせない役どころで登場します。どんなキャラクターかはぜひ、スクリーンでお楽しみください。

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ダナン・アジアン映画祭で上映!日本にいるベトナムの方にも観てほしい! 11/30(日) 名古屋・愛知で中江さん&白羽監督の舞台挨拶&サイン会が決定!
映画『道草キッチン』は今年7月にベトナムで開催された「第3回ダナン・アジアン映画祭」のパノラマ部門に招待されました。白羽監督とともに現地へ足を運ばれた中江さんは「(映画の中で)ベトナムのことを語るシーンは特に、現地の皆さんが非常に集中して見てくださっているんだと感じました」と現地での上映を振り返りました。また、作品の中でべトナム戦争について触れるシーンをあげ「実はこの映画のすごく底辺にあるもの。日本にいるベトナムの方にも見ていただけたら嬉しい」と話しました。

「この先どうして生きていこうかしら」と不安を抱えながらもたくましく生きていく立の姿が描かれた本作。立のセカンドライフを「ささやかな冒険をしている」と話す中江さん。「安全な道を行く人生もあるけれど、(立は)新しい出会いの中に飛び込んでいった。今までの自分の経歴は新しい場所ではあまり何の役にも立たない。ゼロから始めると思えば何も怖いものないんです!」と語る姿に私自身の挑戦心をくすぐられたような気持ちになりました。立と同年代の方にとっても、何か新しいことをはじめようとしている方にもぴったりの作品です!また、徳島県出身のピアニスト・石井琢磨さんが演奏する「月の光(クロード・ドビュッシー)」がエンディング曲として作品に華を添えているので、お聴き逃しなく。
そして、映画『道草キッチン』の公開を記念して、伏見ミリオン座とミッドランドシネマ名古屋空港で中江さんと白羽監督の舞台挨拶&サイン会開催が決定しました!
日時:11月30日(日) 11:50の回(上映後に登壇予定)
場所:伏見ミリオン座
登壇者:中江有里さん、白羽弥仁監督(予定)
チケットWEB先行販売(劇場HPにて):11月17日(月) 18:00~ チケットはこちらから
※窓口販売は11月28日(金) 劇場オープン時~

日時:11月30日(日) 15:00の回(上映後に登壇予定)
場所:ミッドランドシネマ名古屋空港
登壇者:中江有里さん、白羽弥仁監督(予定)
チケットWEB先行販売(劇場HPにて):11月15日(土) 0:00~ チケットはこちらから
※窓口販売は11月15日(土) 劇場オープン時~

中江さん、白羽監督から直接、映画のエピソードが聞けるチャンスです!ぜひ、足を運んでみてください!
作品概要
11月28日(金) 伏見ミリオン座、ミッドランドシネマ名古屋空港ほかで公開

〈ストーリー〉
都会で小さな喫茶店を営む主人公・桂木立(りつ)。
家族や親戚もいない彼女は、余生を 1 人で生きていこうと決めていた。そんな折、再開発の影響でお店は立ち退きを余儀なくされ、閉店に。さらに、健康上の問題も重なり、将来への不安を抱え、茫然とする立。そこに突然、吉野川市から相続に関する通知が届いたことを機に、徳島への移住を決めた―
出演:中江有里、金井浩人、村上穂乃佳、本間淳志、ファム・ティ・フォン・タオ、荒木知佳、芝博文、仁科貴、大塚まさじ、今陽子、堀内正美、角田龍平、前田有貴、片嶺穂乃佳、四宮義斗、福永祥子、五十嵐美紀、狩場航大、松原洋、タ・ティ・ハン グエン・ティ・フェ メイリン、萬川奨、グエン・ティ・フェ、萬川なつ菜
監督:白羽弥仁
脚本:白羽弥仁 知 愛
企画協力・プロデュース:三谷一夫
プロデューサー:向田 優
協力プロデューサー: 小谷晃一 音楽:妹尾 武
撮影: 藍河兼一 照明:鈴村真琴 録音: 松野 泉
編集:目見田健 美術:西村立志 衣裳:チバヤスヒロ
ヘアメイク:上田深里 助監督:岡本博文
制作担当:大宮 実 整音・効果:松野 泉
グレーディング:小谷晃一
ベトナム料理 調理協力:ベトナム料理研究所
フードコーディネーター:佐伯茉南
アシスタントプロデューサー :片嶺穂乃佳
キャスティング:曺 明実
スチール:林 俊宏 萬川 奨 宣伝美術:普照大督
エンディング曲:「月の光」作曲:クロード・ドビュッシー
演奏:石井 琢磨 (イープラス)
製作:ドルチェ・ビータ KYO +
制作・配給: KYO +
配給協力 TORA インターナショナル
2025 /日本/カラー /HD / 96 分





















