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2025-01-30

金田明夫さん主演コメディタッチのショートムービー映画『THE RIGHT MAN 正義の男』宅間孝行監督に名古屋でインタビュー

 

2月7日(金)から公開の映画『THE RIGHT MAN 正義の男』は間違ったことを決してしない「正義の男」中村正義を主人公に描いた笑いあり、涙ありの心温まるヒューマンドラマです。自分のことはもちろん、他人の間違いや困った人も見逃せない彼が、ケガや逮捕などのトラブルに巻き込まれていく様子がコミカルに、時にシニカルに描かれています。脚本・監督は役者でもあり、脚本家としても活躍する宅間孝行さんで、主演は宅間監督の盟友であり、日本を代表する名バイプレーヤーの金田明夫さんです。その他の出演者は、浜谷健司さん、三戸なつめさん、阿部力さん、モト冬樹さん、中村玉緒さんなど個性的な実力派が名を連ねています。

宅間監督が、自身が主宰するタクフェス第12弾『夕-ゆう-』名古屋公演前日にインタビューに応じて下さり、主演の金田明夫さんについて、企画の経緯、今後について語ってくれました。(取材日:2024年11月28日)

トラブルに巻き込まれるサラリーマンの人生 4コマ漫画のような短編が連なるショートムービー

映画『THE RIGHT MAN 正義の男』は、金田明夫さん演じるサラリーマンが自身の正義のもとに起こした行動が何故だかトラブルに巻き込まれてしまう21の短編ストーリーが連なっているショートムービーです。1編1編はコメディタッチの短い物語で、様々なシチュエーションが4コマ漫画のようにテンポよく並び、身近に起こりうる出来事に思わず頷いたり、「こう来たか!」と驚いたりできる楽しさがあります。全てを通して観ると人生や生き方について考えさせられるヒューマンドラマとなっています。脚本・監督は俳優としても活動する宅間孝行さんです。2024年に放送されたドラマ『素晴らしき哉、先生!』の脚本・演出や、自身が主催するTAKUMA FESTIVAL JAPAN(タクフェス)の作・演出・主演としても活躍されています。

主演の金田明夫さんは、『民王R』『素晴らしき哉、先生』など、これまでテレビドラマや多数の映像作品に出演してきた名俳優です。金田さんを主演に迎えた理由を尋ねると、宅間監督は「こんなこと面白いかなとイメージした時から金田さんを想定しました。「映画監督や俳優をやるような人は、みんな自我の塊で、自我が強い人でないと、この世界で生きていくのは大変です。優しさのようなものに支配されている人より、そうじゃない人のほうが生き残っています。俳優の仕事で飯を食えていない人のほうが”いい人”が多いんじゃないかな。」と柔らかい口調ながらピリッと辛めの現実を話し、「金田さんの持っている”いい人側”の感じは、僕が金田さんと家族ぐるみでお付き合いする中でも感じていて、金田さんが根っこの部分で家族を本当に大切にされている、そんな金田さんの持ち味が『THE RIGHT MAN 正義の男』のストーリーにも反映されていて、ほぼ当て書きで脚本を執筆しました」と話してくれました。

さらに宅間監督は「世の中で生きていると理不尽なことが多い。こうありたい自分を貫こうと思うと、こんなことになる…ということを考えてみると結構ありました」と、普段から考えていることも脚本に反映させたそうです。

「撮影当時は映画になるとは思わずに制作」動画配信向けの短い動画を1本にまとめたら・・・

企画が立ち上がった経緯を聞くと「最初は”動画配信で遊ばない?”って気負わず短い動画を20本ぐらい撮ろうと思っていたんですが、作っていくうちに面白くなって、オチもあるし、編集して1本にまとめても行けるんじゃないか」と1本の作品になった経緯を話しました。「撮影当時は映画になるとは思わずに制作していたのですが、そこで、金田さんに『劇場公開を視野に入れて映画にする』と伝えたら『いいじゃん!』と返ってきました」と意気投合の様子を教えてくれました。

宅間監督は各々の冒頭にあるチャプターについて「毎回のチャプターは、配信用に作った名残なんです」と述べました。ナレーションを杉山ハリーさんが務め、オシャレな雰囲気を醸しています。劇伴も洒脱で、映画の世界をいっそう洗練させています。英語のナレーションにした理由については「スタイルというか雰囲気もそうなんですけど、洋モノの映画やドラマが好きなんです。音楽もですが、台詞のやり取りというより、雰囲気的にはシニカルなコメディみたいになれば…と英語表記みたいなことをちょっと多めにしてみました」と宅間監督は説明。

ハリーさんにコンセプトを話して、ナレーション部分を全部英訳してもらったと明かし「海外の人が、この作品をみたらどう思うのかな」とその反響に興味津々のようです。主人公の第1話の悲喜劇については「日本だから、ここまで平和というか。海外だったらもっと厳しいでしょうね」と苦笑しました。

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作品のネタはドキュメンタリーで発掘?!「かなりビターなことを描いています」

主人公はバスを利用して出勤通勤し、オフィスワークするいわゆる普通のサラリーマンです。一般人の日常をとらえにくい職業だと思われる宅間監督はどのように作品のネタを見つけるのか質問すると「普通にバスに乗りますよ」と意外な答えが返ってきました。題材にする出来事については「ニュースやドキュメンタリー番組がヒントになります。結構見るというかずっと探している感じですね」と答え、参考にしたネタをもとに「実は劇中で、気づけばとんでもない毒を吐いているんです。よくよく考えるとかなりビターなことをちょっと描いています。オープニングはエンディングのアンチテーゼみたいな…」と意味深に微笑みました。気になる方は、ぜひ劇場でご確認ください。

本作『THE RIGHT MAN 正義の男』で宅間監督自身がカメオ出演をしていることについて「基本的に自分が監督の時は出ないことにしています。小綺麗にしないとって思うと面倒くさくて」と率直な言葉で表しました。舞台では作・出演をしている宅間監督ですが「映像に関していえば、今は撮るほうがやりたいです。」と話しました。取材の最後に「基本的に自主映画で、仲間たちで集まって作った手作り感満載の4コマシネマ、是非劇場でお楽しみください!」と作品をアピールしました。

後日、記者がタクフェス第12弾『夕-ゆう-』を鑑賞しに行くと、客席が全部埋まって熱気にあふれていました。長崎を舞台にした青春群衆劇で大いに笑い、ラストでは涙でハンカチがびしょ濡れになるエンターテインメントでした。舞台後に映画『THE RIGHT MAN 正義の男』の告知がされ、劇場内は大盛り上がり。また、2025年のタクフェス第13弾の主演が金田明夫さんとアナウンスされ、宅間孝行監督と金田明夫さんのタッグがこれからも続くことが明か知らされました。この二人から、しばらくは目が離せませんね。

2月8日(土)に宅間孝行監督・金田明夫さんが名古屋&愛知で公開記念舞台!

映画『THE RIGHT MAN 正義の男』の公開を記念して、名古屋&愛知での舞台挨拶が決定しました。舞台挨拶は本編の上映後で、宅間孝行監督と金田明夫さんが登壇予定となっています。チケットは各映画館のホームぺージでご確認ください!!

日時:2月8日(土)13:20の回上映終了後[14:30~舞台挨拶予定]

場所:ミッドランドシネマ名古屋空港(愛知県西春日井郡豊山町豊場林先1丁目8 エアポートウォーク名古屋)

登壇:宅間孝行監督・金田明夫さん(予定)

日時:2月8日(土)15:10の回上映終了後[16:20~舞台挨拶予定]

場所: ミッドランドスクエア シネマ2(愛知県名古屋市中村区名駅4丁目11−27 シンフォニー豊田ビル)

登壇:宅間孝行監督・金田明夫さん(予定)

作品概要

映画『THE RIGHT MAN 正義の男』

2/7(金)~2/13(木)ミッドランドスクエア シネマにて1週間限定公開

2/7(金)~2/20(木)ミッドランドシネマ名古屋空港にて2週間限定公開

出演:金田明夫/浜谷健司 三戸なつめ やまもとまさみ 太田奈緒 佐野和真 阿部力 モト冬樹 中村玉緒

監督・脚本:宅間孝行

エグゼクティブプロデューサー:原口秀樹

プロデューサー:田村知明

製作:フロンティアの介護

配給:映像制作リアン

©映像制作リアン

公式サイト HP: https://the-rightman.com

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