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2017-09-27

映画『HER MOTHER』主演女優・名古屋出身の西山諒さんに単独インタビュー


9月23日から名駅のシネマスコーレで公開となった映画『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』は各国の映画祭でも絶賛されており、9月初旬から東京・新宿で公開され、衝撃的かつ考えさせられる内容が多くの観客の心に響いている作品です。

名古屋での公開3日目、主演をつとめる西山諒さん(以下:諒さん)にシネマスコーレ前のカフェスコーレでインタビューをすることができました。名古屋出身で現在は名古屋を拠点に活動されている諒さんに映画『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』への参加のきっかけや撮影秘話、諒さん自身の今後の活動についてもお聞きしてきました。(取材日:2017年9月25日)

映画『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』が11月11日から刈谷日劇で上映され、上映初日には佐藤慶紀監督と主演女優の西山諒さんの舞台挨拶付き特別上映が行われることがわかりました。(追記:2017年11月9日)

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映画『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』

映画『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』は2年前に嫁いだ娘が娘婿に殺害されてしまい悲しみや怒り、混乱の中にいた母親が、6年の時を経て犯人である義理の息子と拘置所の接見室で対話をするうちに、感情が変化していく様子を描いた作品です。

監督・脚本をつとめた佐藤慶紀監督は10年ほど前に、加害者と和解しようとする被害者遺族がいることを知り、その理由について調べ続けてきました。本作では母親だけでなく、父親や親族など被害者遺族の複雑な胸中がリアルに描かれています

愛する人を奪った加害者に対して怒りや復讐の感情を持ち、理解できない人を拒絶して死刑を望むのことが当たり前なのか、理解できない相手と対話することに意味はあるのか、たくさんのことを考えさせられる作品です。

佐藤慶紀監督と西山諒さんの出会い

映画『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』が長編2作目となる佐藤慶紀監督は愛知県半田市出身で、長編1作目の『BAD CHILD』は地元の半田市で撮影しました。佐藤監督は主役の少年を演じた竹森雄之助さんと父親役のモロ師岡さん以外は愛知県の役者さんをキャスティングしようと考えられたようです。

当時、名古屋のタレント事務所に所属していた諒さんのプロフィールをホームページで見た監督からオファーがあったのですが、諒さんはそれまで映画への出演経験は一度もなかったそうです。諒さんを選んだ理由を監督に聞いたところ雰囲気や芸歴の多さもあったそうですが、実は佐藤監督が好きなジーナ・ローランズと誕生日が同じだったということが一番の決め手だったというエピソードを教えてくれました。

『BAD CHILD』で少年の母親役だった諒さんの精神崩壊状態のお芝居を見て、佐藤監督は次作の主演をお願いしようと決めていたようです。『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』の制作にあたり出演者のオーディションを行われたのですが、諒さんのみ監督から指名オファーがあったと教えてくださいました

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『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』撮影現場の様子

『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』の撮影が行われたのは2015年の秋、場所は東京周辺で撮影期間は2週間。顔合わせで初めてあったはずの出演者たちの間に役柄を踏まえてなのか連帯感があり、撮影前日のリハーサルで手ごたえを感じた諒さんは、個性豊かで素敵な俳優たちに踊らされようと腹を決めて現場に入ったそうです。「主演として引っ張らなきゃいけない気持ちがなくなり、役は苦しい役でしたが、役者としては楽しかった。」と話してくれました。

実際の撮影では接見室のシーンを全てまとめて撮影する日があり、やはりその日は相当ハードだったそうです。撮影用のカメラは1台のみで、同じシーンをアングルを変えて5回ほど撮ったとか。接見室のシーンは5-6シーンあって、時間の経過もあったり、セリフもシチュエーションも重い内容なので、本番の回数を考えるとすごいと思いました。しかし、佐藤監督が懐の深い方で、画の繋がりなどの細かな点よりも、場や演者の醸し出す空気を大切にされていたことなど「演者として、とても有り難い現場だった」と撮影時の様子を振り返っていました。特にラストシーンは撮影場所の空気の後押しもあったようで、すごい良いシーンになってます。

「観た人にいろいろと考えてもらえる映画を作ろうとみんなで頑張ってきて、その夢が叶った。」と話していた諒さん、「名古屋に居ながらして、こんな映画の話をいただけるなんて、監督が引っ張っていってくれた。監督に感謝しかない。」と佐藤監督と出会えたことへの感謝の気持ちも話してくれました。

西山諒さんの経歴と今後の活動

諒さんは高校卒業後に上京し、専門学校や演劇研究所を経て舞台女優として活動されていました。31才の時に名古屋に戻り、NHK『中学生日記』で9年間にわたり英語教師役を演じ、CBCテレビ製作の『ドラマ30』に出演するなどしていました。2010年に人生応援劇団パンジャーボンバーズを立ち上げ、現在も座長として作・演出・振付・出演をされています。また大学の非常勤講師やスクールの演技講師として、若手を育成するお仕事もされています。映画を観るのが好きで、映画に出るのは目標だったので、佐藤監督の映画には今後もぜひ出演していきたいし、縁があれば他の監督の映画にも出演してみたい、働きかけていきたいと考えているそうです。

10月1日に西山諒さんの舞台挨拶(10月6日の舞台挨拶も決定!)

シネマスコーレでは10月6日までの上映で、10月1日に西山諒さんの舞台挨拶が予定されています。この日は映画の日のため一律1000円で映画を観ることができます。※10/1の舞台挨拶は終了しました。

シネマスコーレでの上映最終日となる10月6日の上映後に西山諒さんの舞台挨拶が行われることが決まりました。まだ『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』をご覧になっていない方、もう一度スクリーンで観たい方、ぜひシネマスコーレに行ってみてください!!※10/6の舞台挨拶は終了しました。

 

『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』西山諒さん舞台挨拶付き

Date&Time:10月1日 14:10上映の回 ※10/1の舞台挨拶は終了しました。

10月6日 14:10上映の回 ※10/6の舞台挨拶は終了しました。

Place:シネマスコーレ

Address:名古屋市中村区椿町8-12 アートビル1階

Map:

名古屋市中村区椿町8-12

11月11日に佐藤慶紀監督と西山諒さんの舞台挨拶付き特別上映

刈谷日劇では11月11日から24日まで映画『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』が上映されます。上映時間は以下の通りです。

11月11日~11月17日 15:20~

11月18日~11月24日 10:00~、12:00~、14:00~

佐藤慶紀監督と西山諒さんの舞台挨拶付き特別上映

詳細は刈谷日劇のブログでご確認ください。

Date&Time:11月11日 15:20上映の回

Place:刈谷日劇

Address:愛知県刈谷市御幸町4-208 愛三ビル5F

Map:

愛知県刈谷市御幸町4-208
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作品概要

『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』

2017年9月23日~10月6日 14:10~15:50 シネマスコーレにて上映 

※シネマスコーレでの上映は終了しました。

2017年11月11日~11月24日 刈谷日劇にて上映

監督・脚本・編集:佐藤 慶紀
キャスト:西山 諒、西山 由希宏、荒川 泰次郎、岩井 七世、野沢 聡、他

製作:佐藤 慶紀、塩月 隆史、小林 良二
撮影:喜多村 朋充
音楽:ベンジャミン・ベドゥサック
配給:渋谷プロダクション
製作年:
2016年
製作国:日本
上映時間:
95分

公式サイトhttps://www.hermother-movie.com/
フェイスブックhttps://www.facebook.com/Her-Mother-323206188119383/

 


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