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2018-11-10

「高倉健さんのような状態だった」映画『アウト&アウト』の主演・遠藤憲一さんに名古屋でインタビュー


 

11月16日に公開となる映画『アウト&アウト』は「藁の楯」などで知られる小説家・木内一裕氏の同名小説が原作で、原作者自身が脚本を書き、きうちかずひろ監督としてメガホンをとったサスペンス作品です。主演をつとめた遠藤憲一さんは本作で元ヤクザの探偵という役に挑んでおり、血がつながらない7歳の少女と生活を共にしながら、事件を解決していく物語です。


遠藤さんが名古屋でインタビューに応じてくれました。原作を読んだ時の想いや現場での様子、共演者とのエピソードなどを楽しく語ってくれました。(取材日:2018年10月18日)

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やりたいことがしっかりとあるきうち監督による繊細な演出

映画『アウト&アウト』で主演をつとめる遠藤憲一さんは原作小説を読んだ際に、自身が演じる元ヤクザで探偵の立ち位置についてきうち「(監督から)余計なことしないで、どんっとしていてと言われた」と高倉健さんのような状態だったと振り返りました。撮影中も撮影後も「これで大丈夫かな?」と不安があったそうですが、「(初号試写を観て)力のある作品になっていたので、監督に握手をしにいきました」とようやく安心できたことを明かしました。

撮影初期に遠藤さんは様々なアイディアを出し「ト書きにないことも思いつくままに動こうと思った」と話していました。しかし、きうち監督から「もうアイディア出すのやめてくれないかな?私、やりたいことあるんで、その通り撮らせてくれ!」と言われた後は、語尾も含めて台本ときうち監督の演出に忠実に演じたことを教えてくれました。

遠藤さんは白鳥玉季さん演じる7歳の少女とのシーンについて監督から「優しさを前面に出さないで、ぶきっちょな感じで接してほしい」など「デリケートな表現を要求された」と話し、「経験のない、中間地点のお芝居が新鮮で刺激的でした」と振り返りました。

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共演した白鳥玉季さんや中西学さんとのエピソード

共演した白鳥玉季さんの現場での様子を聞くと、きうち監督も子供扱いせずにしっかりと感情を説明していたそうで遠藤さんは「セリフと感情をあわせて、精一杯、咀嚼して出そうとしている姿には感動しました」と語りました。

また悪徳刑事役で出演し、遠藤さんとの共演シーンもある中西学さんについて「尋常じゃないくらいシャイで、すごい人見知りで、目を合わせられないんです」とプロレスラーとして野獣と言われていたイメージとの違いを話しました。中西さんは遠藤さんとのシーンの前に共演した要潤さんの目を怖がっていたことを聞いて「要くんで怖いなら俺、大丈夫かな?」と心配だったそうです。

中西さんの登場シーンは多くないのですが、それぞれのシーンでいい味を出しています。遠藤さんは「(中西さんは)大真面目でパニクっていて、しっちゃかめっちゃかさが面白くて、(それを)監督がいい感じで撮影していました」と教えてくれました。

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自分の苦手な領域の役への挑戦

映画『アウト&アウト』の台本を読んだときに遠藤さんは「受け」がテーマだと感じ、元ヤクザの探偵・矢能について「事件に巻き込まれ、知恵を働かせて、調べさせて、近づいて、来るものに対して淡々と受け身のお芝居」をしていたと話していました。

「若い時は仕掛けていく役が多かったので、受けの役はこの年になってちょっとずつ来始めたので、やっと学んでる最中って感じです」とやりがいを感じながら挑戦していることを語りました。



作品概要

映画『アウト&アウト』

11月16日(金)よりTOHOシネマズ名古屋ベイシティ、センチュリーシネ マほか

監督:きうちかずひろ

原作:木内一裕「アウト&アウト」(講談社文庫刊)

出演:遠藤憲一 岩井拳士朗 白鳥玉季 小宮有紗 竹中直人 高畑淳子 要 潤

配給:ショウゲート

©2017「アウト&アウト」製作委員会

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