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2026-01-19

シネマスコーレ1/23まで上映中!映画『ブラックホールに願いを!』W主演の米沢成美さん&愛知出身の吉見茉莉奈さん、星能豊さんが舞台挨拶


 

1月17日から名古屋のシネマスコーレで上映中の映画『ブラックホールに願いを!』は人工ブラックホールの研究所で発生した時間犯罪テロの阻止に奔走する登場人物達を、特撮技術を駆使して描いたSFドラマです。長崎県にある軍艦島(端島)や高エネルギー加速器研究機構(KEK)などで撮影を行い、時間犯罪を引き起こして人類を滅亡させようと目論む悪魔博士に、主人公たちが立ち向かう様子が映し出されています。監督は『限界突破応援団』(第38回ぴあフィルムフェスティバル入選作)などの渡邉総さんです。主演は『つむぎのラジオ』(2016年公開)の米澤成美さん、愛知出身で『センターライン』『INTER::FACE』3部作(共に下向拓生監督:2018~2025年で公開)で主演をつとめた吉見茉莉奈さんです。その他、鳥居みゆきさん、螢雪次朗さん、濱津隆之さん、斎藤陸さん、キャッチャー中澤さん、ねりお弘晃さんなどユニークな面々が脇を固めています。

シネマスコーレでの公開2日目の18日に、主演の米澤成美さんと吉見茉莉奈さん、星能豊さんが映画上映後にスクリーンの前に登壇しました。満員御礼の舞台挨拶とサイン会の様子をレポートします。また、渡邉聡監督が1月9日にオンエアされたFMいちのみやの番組「Marbling Friday」(シネアナゴヤの公式ライター:トコがパーソナリティ)の映画コーナーに電話出演したので、その内容もあわせてご紹介します。(取材日:2026年1月18日)

吉見茉莉奈さんが地元に凱旋‼「愛知に帰ってこられて嬉しいです」長崎県の軍艦島などで撮影

映画『ブラックホールに願いを!』はインディーズ映画の枠を越えた圧倒的な映像美と緻密なギミックを実現し、誰も見たことがない迫真の特撮映像と力強い人間ドラマが融合した”分断の時代を乗り越えるための空想特撮映画”です。愛知が生んだSFの女王である吉見茉莉奈さん、米澤成美さん、星能豊さんが上映後、満員の観客の前に登場すると大きな拍手が響きました。役のイメージカラーに合わせて米澤さんが赤色、吉見さんが青色の服をまとっています。米澤さんは初シネマスコーレとのことで、客席との近さに圧倒された様子で「こんなにたくさんの方にお越しいただいて嬉しいです」と笑顔を浮かべ、今日は名古屋駅の出口を間違えて反対側(桜通り側の出口)に行ってしまったと照れ笑いしました。吉見さんは「愛知は地元なので帰ってこられて嬉しいです」と挨拶し、2025年8月に『INTER::FACE』3部作をシネマスコーレで上映した際に舞台挨拶に来られなかったと残念そうに話しました。星能さんは「地元ではないんですが、こちらへはよく来させていただいています」と落ち着いた様子で述べました。

映画の舞台設定の話になると米澤さんが、「渡邉監督から”ボブル空間(ブラックホールが引き起こす時間の進みが斑な領域)”などの科学的なことやSF的なことを言われるのですが、実はよく分からないままに返事だけしていましたね」とあっけらかんと言うと客席から笑いが弾けました。吉見さんは「CGの撮影が多くて、俳優たちは出来上がった映像を想像しながら演じていましたね」と、表情をどうするのか常に考えながら手探りで芝居したと米澤さんと目を合わせながら振り返りました。そして「米澤さんの役は総務部の人だから科学のことを知らなくてもよいのですが、私は科学者役として佇まいに説得力がないとダメなので、そこが難しかった」と米澤さんと対照的であることを意識したとまとめ、微調整は渡邉監督が担ったと話しました。実際の撮影秘話として、稽古したプラン通りに演じたい吉見さんと、決められたプランから離れた演技をすることもある米澤さんは役柄同様に対照的だったと主演の二人が話し、その姿を星能さんがニコニコと見つめている姿が印象的でした。

思い出に残る撮影について米澤さんは「軍艦島ですね」と二コリ。吉見さんは「皆さんにご覧いただいた最後の廃墟のシーンは長崎の端島…軍艦島に2回行って撮影しました」と補足しました。そして「1回目でOKになって、予備日で長崎観光できたんですよ。でも1年後に監督から撮り直したい…と2回目の軍艦島に行く運びとなりました」と明かすと客席から驚きの声が上がりました。渡邉監督のこだわりの強さが伝わってきます。

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3年がかりの撮影 再撮影したシーンが繋がるように〇〇をつけた⁉「撮影は継ぎ足し継ぎ足しの秘伝のタレのよう」

星能さんは科学者の役ながら、台詞に難しいワードが無く、米澤さんと吉見さんの掛け合いを見ている側の役だったと振り返り「楽しかったですね」と微笑みました。本作『ブラックホールに願いを!』は2020年~2023年の3年がかりで撮影された作品です。星能さんは「初めて話しますが、僕も1年後に撮り直ししたシーンがあります。そのとき仕事の関係で髭を剃っていたんですが、画が繋がらないと困るので撮影時は付髭をつけていました。でも編集が素晴らしくて全然わからない!」と、螢雪次朗さんなどが揃う会議の場面だったと教えてくれました。

星能さんは、自身が演じた本郷という科学者は冒頭で”嫌な奴”に見えるが、実は思いやりを持った人物だと、泣く泣くカットされたシーンの台詞を紹介しながら明かしました。すかさず吉見さんは「この作品って、一見悪役に見える人が実は悪役じゃない…悪役が存在しない映画ですよね」と言及。星能さんは「渡邉監督は、登場人物たち皆を謎解きじゃないけど怪しく見せたかったんじゃないかな」と考察しました。登場人物の誰をフォーカスするかで見えて来るものが変わってくるかもしれません。

編集の話に戻って吉見さんは「一旦完成しましたという最初のバージョンと今のバーションは全然違います」と断言し、米澤さんも「(最初のは)かなりカットして40分くらい。短かったです」とうなずきました。脚本も全く違ったと話し、米澤さんは「1年後に2時間強になったの」というと観客から大きな笑い声が起こりました。吉見さんが「どうして成長したのかな。監督の中で何か(ボブル空間のような)時間の遅延が起こったのかしら」と映画の内容に絡めてまとめました。

特撮の話題になると「ビルの爆発シーンはCGではなく、ミニチュアを爆破させての特撮です」と吉見さんがアピールしました。シネマスコーレの坪井支配人が「インディーズのクオリティじゃないですよね」と大絶賛。吉見さんは「映画の感想をいろいろいただきますが、一番特撮についての感想が好評ですね」と微笑みました。爆破シーンを初めて観たときの感想について、米澤さんは「すごかったの一言ですね!先月観たのが最終バージョンだと思うのですが、『こうなっているのか―』って感動しました。爆発が大好きなんです」と素直なリアクションで応えました。また爆発のシーンは血圧が上がる、と興奮気味に語りました。

吉見さんは「私たちは3年がかりで順撮りでなく、バラバラに三者三様で撮影してきました。継ぎ足し継ぎ足しの秘伝のたれのような感じでしたね。何を今やっているのか分からないときもありましたが、繋いで完成したものを観たら感動しますね」と実感を込めました。タイトルについて、吉見さんは、「最初は『虹の彼方へ』だったのに、ある日突然、追加の台本で『ブラックホールに願いを!』に変わっていたんです」と明かすと米澤さんは「驚いたよね」と同意しました。結びに米澤さんが「私は個人的に3回目の鑑賞が一番面白く感じられましたので、皆さんも3度ほど観てみてください。新しい発見があると思います」とアピールしました。舞台挨拶後はサイン会が開催され、長い列ができました。米澤さん、吉見さん、星能さんは一人一人から感想を聞いて、観客との交流を楽しんでいました。吉見さんの同級生もいらっしゃり、同窓会のような雰囲気も感じられました。

渡邉聡監督は特撮の申し子?!初めて発した言葉が「ゴジラ」脚本は当て書きの部分も…

渡邉聡監督には、シネアナゴヤの公式ライター:トコがパーソナリティをつとめているFMいちのみやの番組「Marbling Friday」(1月9日放送)の映画コーナーに電話出演してもらいました。その際に話してもらったことをご紹介します。

人工ブラックホールによるテロで引き起こされる時間犯罪を描く本作『ブラックホールに願いを!』は、『クローズZERO』(2007年)などで知られる三池崇史監督が主催する企画コンペ「カチンコProject」で優秀賞を受賞。特撮作品の現場に携わる若手スタッフたちの手による迫真の特撮映像と、三池監督を唸らせた力強いドラマによって描かれる分断の時代を乗り切るエッセンスがふりかけられた空想特撮映画です。脚本・監督を務めた渡邉聡監督は、1992年生まれの若きクリエーターです。これまでに福岡市美術館『ゴジラ展 大怪獣、創造の軌跡』(2016年)のCM監督、『シン・ウルトラマン』(2022年)のメイキング撮影、『帰ってくれタローマン~TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇~』(2023年)の特殊美術助手など特撮の道を邁進してきました。1月9日にオンエアされたFMいちのみやの番組「Marbling Friday」で、渡邉監督は「特撮の仕事をしているゴジラ大好き、僕が生まれて初めて喋った言葉がゴジラの渡邉総です」と自己紹介し、「いつか『ゴジラ』の監督もやりたいですね」とゴジラ愛を炸裂させました。

映画『ブラックホールに願いを!』の見どころの一つである爆破シーンについて渡邉監督は「ミニチュアを作っての爆破シーンを作ったのは、僕も含めてスタッフみんなも『シン・ゴジラ』の影響なんです」と特撮作品に思い入れがあることを明かしました。撮影したカメラについて質問すると、「ゴープロ(GoPro)を使ったんですが、爆破の衝撃でレンズが”バリーン”って…」と粉々になったと振り返り、「ファントムという1秒に6000コマ撮れる特殊なカメラで撮影しました。スローになればなるほどミニチュアの爆破シーンは良いので、我々の限界を超えるまでのスローで撮影しました」と満足そうな声を聞かせてくれました。

渡邉監督は本作のあらすじについて「2036年、人工的にブラックホールを作る研究所がある近未来が舞台です。そこでブラックホールを使って時間犯罪テロを起こそうとする悪魔博士(鳥居みゆきさん)を、皆で止めようと頑張るストーリーです」と説明。悪魔博士について「マッドサイエンティストと思いきや、実は…という人物なんです」と含み笑いし、複雑な背景があることを示唆しました。主人公の一人:伊勢田(米澤成美さん)が職場では声が出ない場面緘黙症である理由を渡邉監督は「演じられる米澤さんが子どもの時に場面緘黙症だったそうなんです。演劇になると声が出たことから役者を目指したというエピソードを聞いて、伊勢田のキャラクターを米澤さんと共に作っていきました」と当て書きしたと話しました。渡邉監督は最後に「難しい理論はいりません。ビルが”バーン”と爆発する様子などを楽しんでいただけたら嬉しいです。ライブ感を楽しんでください」とアピールしました。

空想特撮映画『ブックホールに願いを!』は1月17日から23日までシネマスコーレで上映されています。インディーズとは思えない特撮映像は必見です。お早めにご覧ください。

作品概要

映画『ブラックホールに願いを!』

1月17日から23日までシネマスコーレで上映中

【あらすじ】 見えない壁を乗り越えろ!!!!

西暦2036年。緊張すると声が出なくなってしまう場面緘黙症を患う伊勢田みゆき(⽶澤成美)は、⼈⼯ブラックホールの研究を⾏う「⼈⼯縮退研究所」の総務部職員として勤めていた。ある日、同研究所の⾚城容⼦教授(⿃居みゆき)が⾒えない時間の壁「ボブル空間」を作り出し、3時間後に時間犯罪を起こして⼈類に復讐することを予告する。研究所のほとんどが機能しなくなった中で偶然にも難を逃れた伊勢⽥は、事件解決のカギを握る同研究所准教授の吉住あおい(吉⾒茉莉奈)をボブル空間から救出することを決意。次々と発生するボブル空間により崩壊していく世界。果たして人類滅亡を阻⽌することができるのか。(上映時間:116 分)

出演:⽶澤成美、吉⾒茉莉奈、斎藤陸、濱津隆之、キャッチャー中澤、ねりお弘晃、三輪江⼀、⼤沢真⼀郎、星能豊、⻑万部純、岡崎森⾺、浦⼭佳樹、⿃居みゆき、螢 雪次朗

監督・脚本・編集:渡邉聡

特技監督:⻘井泰輔

配給協力:Atemo

製作:STUDIO MOVES

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公式サイト:https://bh-movie.studio.site

 

 

 

 


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