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2019-06-17

愛知県瀬戸市出身の井手麻渡さんに名古屋でインタビュー 映画『ある町の高い煙突』サイン入りプレスを2名様にプレゼント!


 

6月22日(土)から公開となる映画『ある町の高い煙突』は、日立鉱山の煙害と戦った地元村民たちの100年前の実話を描いた昭和の文豪・新田次郎の同名小説をもとに映画化し、命をかけて煙害と戦った若者たちの奇跡の物語です。主演に大抜擢されたのは、仲代達矢さん率いる名門・無名塾出身の新鋭・井手麻渡(いであさと)さんです。煙害対策の責任者として煙害防止と補償交渉に取り組んだ主人公・関根三郎を熱演しています。共演には師匠にあたる仲代達矢さん、吉川晃司さん、渡辺大さん、小島梨里杏さんなど豪華キャストが揃いました。監督は、復興支援映画として完成させた『天心』や『サクラ花―桜花最期の特攻―』で、ヒューマンドラマの名手として高く評価された松村克弥さんです。

愛知県瀬戸市出身の井手麻渡さんに名古屋市内でインタビューすることができました。これまで舞台を中心に活躍してきた井手さんに、豪華俳優陣との共演エピソードや中学1年生まで過ごした瀬戸市の思い出を伺うことができました。映画の見どころと合わせてレポートします。(取材日:2019年6月12日)

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昭和の文豪・新田次郎の小説「ある町の高い煙突」を映画化 命をかけて煙害と戦う若者たちの奇跡の物語

映画『ある町の高い煙突』の中心となるのは、今も蒸気排出に使われ稼働し続ける「日立鉱山の大煙突」です。約3万7000人もの人々が9カ月以上にわたって建造に従事し、1914年当時“世界最高”の155.7メートルを誇りました。物語は、その大煙突が出来るまでの地元村民たちの煙害との戦い、企業との戦いの末に生まれた奇跡を描いています。

煙害によって生活を奪われた農民たちの惨状を前に、進学や外交官になる夢を捨て、村の代表として企業・鉱山側と交渉にあたる関根三郎役を繊細かつ力強く演じた井手麻渡さんは、1989年12月4日愛知県瀬戸市出身で2009年に名門・無名塾に入塾し、以来、舞台を中心に活動をされている期待の新鋭です。気さくでありながら謙虚に、そして丁寧に話をする姿は今作の三郎と共通する部分があるようでした。舞台・映画を通して初めての主演となったことについて「僕を選んでいただいたことに本当に感謝しています」と話す井手さんは、原作小説の関根三郎を忠実に表現することに努めたそうです。「周りから“三郎という人は頭のいい人だからね”とよく言われていました。頭のいい人はどういう話し方をするのか、常に考えながら演じていました」と撮影を振り返りました。

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吉川晃司さんとの共演に「役者になって初めて親孝行ができました!」

そして、今作で井手さんは師匠である仲代達矢さんと祖父と孫という関係で共演し、その他にも吉川晃司さん、大和田伸也さん、小林綾子さん、渡辺裕之さんなど日本映画界を代表する俳優陣とも共演を果たしています。

全てが貴重な体験だったと話す井出さんは「母が吉川晃司さんのCDをかけながらご飯を作るぐらい吉川さんのことが大好きなんです。吉川さんとの共演を母もすごく喜んでくれて、役者になって初めて親孝行ができたなって思いました!」と特に嬉しい共演であったことを教えてくれました。

吉川さんが演じる木原吉之助は実在した久原房之介がモデルとなっていて、弱冠36歳で日立鉱山を開業し怪物と恐れられた経済人です。井手さんは「吉川さんは本当にかっこよくて、すごくカリスマ性を感じました。久原さんもとんでもないカリスマだったので、吉川さんぐらいの人でないと成り立たない役だと思いました」と映画での吉川さんの存在感の大きさを感じたことも教えてくれました。

また、これまで舞台を中心に活躍してきた井手さんは、映画の撮影にあたり「いちばん面倒を見てくれたのは(三郎の親戚・関根恒吉役を演じた)伊嵜充則さんです。一緒に過ごす時間が長かったので、映画の現場っていうのはどういうものか、どう過ごせばいいのか、たくさんの事を教えもらいました」と話し、更に同じく舞台出身の俳優・螢雪次朗さんからは「舞台は何もない空間からどう作り出していくかという部分があるけど、映像は背景も衣装も全部用意されているから、それにどう溶け込みながら演じるかという違いがあるよ」と大先輩達からのアドバイスに助けられていたことを明かしました。また、馬の登場シーンも多い今作。仲代達矢さんからは「撮影前に馬でケガをしないようにと言葉をかけてもらいました」と話す井手さんは、実は乗馬が特技ということで、「(ロケ撮影ということで)思いっきり馬を走らせることができたのは良かったです。乗馬クラブでは中々できないので良い経験でした」とケガなく撮影できたことを余裕の表情で話してくれました。

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出身地・愛知県瀬戸市の自然を思い出しながら演じた初主演映画

映画『ある町の高い煙突』の舞台となった現在の日立市は「桜のまち」としても有名です。それは、煙害で荒廃した山々を回復させるため日立鉱山が植林を開始し、社宅や学校、道路、鉱山電車線路沿いなどに約2000本の桜を植えたことが所以だと言われています。

愛知県瀬戸市に生まれ中学1年生までを、瀬戸の中でも自然豊かな場所で過ごしていた井手さんに“桜”の思い出を聞いてみたところ「小さい頃から桜は大好きでした。(瀬戸の)家の裏にあった公園に毎年花見に行くのを楽しみにしていました」と幼少期を振り返り、「家から小学校まで田んぼ道を1時間くらいかけて歩いて通っていました。今回の撮影にあたって、あの自然がなくなってしまったら・・・と考えながら演じたこともありました」と瀬戸の思い出の風景が役作りに活かされていたことを教えてくれました。

そして、男性中心の物語となった今作について井手さんは「高校が男子校だったので男ばかりの現場は居心地が良く楽しかったです。初めての主演映画の現場が慣れた雰囲気で良かったです」と話す一方で、「千穂とのシーンは毎回楽しみでドキドキさせてもらいました!」と真剣な表情を笑顔に変えヒロイン・加屋千穂役で、現在『天才テレビYOU(NHK Eテレ)』のメインMCを務めている小島梨里杏さんとの撮影シーンを振り返りました。

先日、行われた日立市での試写会で、地元の方から温かく迎えていただけたことが嬉しく安心したと話す井手さんは「これからも舞台・映画と分けることなく無名塾で培ったものを活かし、現代劇や時代劇にも挑戦したいです。頂いたお仕事にひとつひとつ丁寧に向き合って取り組んでいきたい」と真っ直ぐな眼差しで話す姿が印象的でした。最後に井手さんは「迫力が全然違うので、ぜひ劇場で観てほしいです。公害問題は現代でも起きていることなので、日本だけでなく世界中の人にも見ていただけたら嬉しい。もちろん名古屋の方にも(笑)」と笑顔でインタビューを締めくくりました。

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映画『ある町の高い煙突』主演・井手麻渡さんサイン入りプレスのプレゼントの応募方法

映画の公開を記念して、井手麻渡さんのサイン入りプレスをCine@nagoya(シネアナゴヤ)の公式Twitterをフォロー&リツイートされた方の中から抽選で2名様にプレゼントいたします。

応募方法:Cine@nagoya(シネアナゴヤ)のTwitterアカウントをフォローし、以下の投稿をリツイートしてください。

プレゼント内容:映画『ある町の高い煙突』 主演・井手麻渡さんサイン入りプレス

応募期間:2019年7月1日(月)まで

当選数:2名様

※当選者へは後日DMにてご案内をいたします。



作品概要

映画『ある町の高い煙突』

6月22日(土) 名演小劇場、イオンシネマ大高ほかで全国公開

原作:新田次郎「ある町の高い煙突」(文春文庫刊)

〈ストーリー〉
1910年。茨城県久慈郡入四間の地主の家に生まれ育った関根三郎は、隣村の日立鉱山による煙害が発生していることを知ります。村の権力者である祖父・兵馬は事態を重く見て鉱山会社へ掛け合いに行きますが、補償するので煙害は我慢するよう一方的に言われてしまいます。受験を控えた三郎を心配する兵馬は、30年前に村長として採掘権を許可したのは自分だと告げますが、その5日後に亡くなってしまいます。三郎は祖父の遺志を継ぎ、進学も外交官になる夢も捨てて煙害に立ち向かうことを決意します。

監督・脚本:松村克弥

出演:井手麻渡、渡辺大、小島梨里杏、吉川晃司、仲代達矢、大和田伸也、小林綾子、 渡辺裕之、六平直政、伊嵜充則、石井正則、螢雪次朗ほか

ナレーション:阿川佐和子

配給:エレファントハウス、Kムーブ

公式サイト:https://www.takaientotsu.jp/

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