toggle
2018-05-13

ミッドランドスクエアシネマの「月イチ寅さん!」復活上映に山田洋次監督が来場!


 

5月25日に最新作『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』の公開が予定されている山田洋次監督が名古屋駅前のミッドランドスクエアシネマに来館しました。昨年10月より同館で行われている「男はつらいよ」シリーズ作を35mmフィルム リマスター版で上映する企画「月イチ寅さん!」の特別上映会が行われ、山田監督もお客様と一緒に上映作品をご覧になり、上映後の舞台挨拶に登壇しました。(取材日:2018年5月11日)

スポンサーリンク

8回目の「月イチ寅さん!」は『男はつらいよ15 寅次郎相合い傘』

ミッドランドスクエアシネマ11周年企画「月イチ寅さん!」は「男はつらいよ」シリーズの中から毎月1作品を35mmフィルム リマスター版で1週間に渡って上映するもので、昨年10月より行われています。

第8回目となる5月12日から18日までに上映されているのは『男はつらいよ⑮ 寅次郎相合い傘』です。5月11日の夕方に山田洋次監督の舞台挨拶付き特別上映会が行われ、同シリーズや山田監督の往年のファンの方々などがつめかけました。

お客様と一緒に観ていた山田洋次監督

この日の「月イチ寅さん!」の特別上映会の上映後に行われた舞台挨拶に山田洋次監督が登壇しました。

司会をつとめた東海ラジオパーソナリティの小島和宏さんからお客さんと一緒に客席で観ていたことを聞かれた山田監督は「僕も一緒に久しぶりに相合傘を観ました。(『男はつらいよ⑮ 寅次郎相合い傘』は)48本の中でも気に入った作品3つの中に入ると思う。」と話しました。また「倍賞さんも浅丘ルリ子さんも1番脂が乗っているというか美しくて、うっとりさせるだけの力をもっていますね。船越英二さんも非常にいい味を出しているなと感じました。」と自作を改めてスクリーンで観た感想を話していました。

35mmフィルムでの上映だったことに話が及ぶと山田監督は全国の映画館でフィルム映写機がなくなっていっている現状を話し「フィルムが残っていても、普通の映画館では上映できないんですね。それが常識になっている中で、僕たち映画人にとってとてもありがたいことなんです。」とミッドランドスクエアシネマを運営する中日本興業がフィルム映写機を導入していることに喜びの気持ちを述べていました。「フィルムでの上映はめったに観られないものだと思います。寅さんの監督として大変、嬉しく思います。みなさんよく来てくださいました。」とこの企画が貴重であることと来場したお客様へのお礼の気持ちを伝えていました。

スポンサーリンク

寅さんのキャラクターの構築について

寅さんの誕生について司会者から聞かれた山田監督はテレビシリーズが始まる前に、すでにビッグスターだった渥美清さんに仕事場に来てもらって半日位おしゃべりをしたことを教えてくれて「もともとコメディアンとして非常に優れているのは知っていたけれど、直に話を聞くとものすごい記憶力と豊かな表現力で笑わせてくれて、名人の落語を聞いているように楽しかった。」と話していました。寅さんというキャラクターについては「落語に出てくるクマさんのようなキャラクターをこの人ならできるのは思い、下町の不良少年の成れの果てという形で考えてみたんです。彼の中から生まれてきた、あるいは僕が掘り出したと言ってもいいかもしれませんね。」と語っていました。

また、寅さんシリーズに毎回必ず出てくる四谷赤坂麹町という寅さんの啖呵売(たんかばい)について「渥美さんが少年時代にテキ屋に憧れて全部覚えていて、いくらでも長くできるんです。彼から僕が聞いて原稿に移し替えて、渥美さんの記憶にある本物の啖呵売なんです。」と紹介していました。

若い人からも愛される寅さん

葛飾柴又にある寅さん記念館に20代や30代の若者が多く訪れていると司会者が紹介すると山田監督は「若い人が寅さんを愛してくれるといいなと思うので嬉しい話ですよね。自由な人間でありたいという思いを若者が持ってくださるというのは良いことだと思います。」と話し、「規制の多い時代になっているので、(映画上映前のマナーCMについて)昔はあーゆーことは言わなかった。ビールを飲んでわーわー言いながら、観る方が好き。」と言っていました。

スポンサーリンク

人気シリーズの監督として

5月25日に公開となる映画『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』に出演している俳優たちの名演について「(シリーズになると)自然にいいアンサンブルを演奏するようになるんですよね。」と人気シリーズを作ってきた山田監督ならではの感想を述べていました。

また「月イチ寅さん!」企画について「これからも毎回毎回、たくさんのお客さんに来てもらって、若い人にも来てもらいたいと思います。どうぞこれからも皆さん楽しんでください。(今日は)よく来てくださいましたありがとうございました。」と話し、舞台挨拶を締めくくりました。山田監督が降壇した後、司会の小島さんが山田監督の年齢が86歳であるとの発言に会場からどよめきが起きていました。

月イチ寅さん「男はつらいよ」復活上映

月イチ寅さん「男はつらいよ」復活上映はミッドランドスクエアシネマ11周年の周年企画として、毎月一作品ずつ月替わりで上映していく特別上映会です。

鑑賞料金 ¥1,100円均一

今後のラインナップ

2018年5月12日~18日『男はつらいよ⑮ 寅次郎相合い傘』

2018年6月9日~15日『男はつらいよ㉕ 寅次郎ハイビスカスの花』

2018年7月7日~13日『男はつらいよ㊻ 寅次郎の縁談』

2018年8月18日~24日『男はつらいよ㊽ 寅次郎紅の花』

2018年9月8日~14日『男はつらいよ㊷ ぼくの伯父さん』

ミッドランドスクエアシネマ

Address:名古屋市中村区名駅四丁目7番1号 ミッドランドスクエア5階

名古屋市中村区名駅四丁目7番1号
スポンサーリンク
関連記事