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2018-05-19

ディーン・フジオカさん主演映画『海を駆ける』 深田晃司監督に名古屋でインタビュー


 

5月26日に公開となる映画『海を駆ける』は2004年にスマトラ島沖大震災の津波で壊滅的な被害を受けながらも復興をした町バンダ・アチェが舞台です。豊かで美しい自然が時に脅威となり人の命を奪う、人間の生活が自然と共にあることをインドネシアの美しい海や国籍も宗教も越えて育まれる若者たちの友情を通して描かれています。ディーン・フジオカさんは”ラウ”と名付けられ、奇跡を起こす正体不明の男を演じます。

今作の脚本もつとめた深田晃司監督に名古屋でインタビューをすることができました。深田監督の前作『淵に立つ』は第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞を受賞しており、映画『海を駆ける』は世界的にも注目されている作品です。名古屋及び近郊で上映される映画館の情報とあわせて、映画『海を駆ける』をご紹介します。(取材日:2018年4月24日)

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映画『海を駆ける』名古屋での初日舞台挨拶にディーン・フジオカさんと深田晃司監督が登壇

日本とインドネシアで異なる震災の受け止め方

5月26日に公開となる映画『海を駆ける』は第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で『淵に立つ』が審査員賞を受賞した深田晃司監督の最新作で完全オリジナルストーリー。インドネシアのバンダ・アチェを舞台に、ディーン・フジオカさん演じる海岸で発見された謎の男ラウの周りで、不思議な奇跡と現象が起こる様子を描いています。

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東日本大震災の後でインドネシアを訪問する機会があったという深田監督は「災害に対する日本とインドネシアの受け止め方の違いに面白さを感じた。」と話していました。バンダ・アチェでは津波で流された船が撤去されずにそのまま観光地になっていたり、ツナミ饅頭が売られているのを見たそうで「(インドネシアの方々は)津波について神様が望んだんだから仕方がないよねとあっけらかんとしているところもあった。」と現地で感じたことを振り返り「バンダ・アチェに震災を経験した日本人が行くという映画を作りたいと思った。」と映画『海を駆ける』を作るきっかけとなったエピソードを教えてくれました。

インドネシアでのオールロケで得られたもの

1カ月間にわたって、インドネシア・スマトラ島のバンダ・アチェで全編ロケ撮影が行われた映画『海を駆ける』には日本人キャストとして鶴田真由さん、太賀さん、阿部純子さんが参加しています。鶴田真由さんは20代の頃にインドネシアに移り住んだ女性、太賀さんは女性の息子でインドネシアで生まれ育った若者、阿部さんはインドネシアに遊びに来た従妹という役柄です。

映画『海を駆ける』にはインドネシアで注目されている若手俳優のアディパティ・ドルケンさんとセカール・サリさんも出演していて、大賀さんや阿部さんと4人のシーンも多く、深田監督は今作を「ディーンさんを含めた若者4人の青春群像劇だと思っている。」と教えてくれました。

鶴田さんと太賀さんはインドネシア語のセリフが多く、撮影に入る前から準備をしていたそうです。作中の大賀さんが日本人に見えなかったことに触れると深田監督は「しぐさやちょっとした話し方がインドネシアの若者らしい感じに仕上がっています。監督からは(インドネシアの人の振る舞いについて)そんなに細かな演技指導ができないので、大賀くんの俳優として反応の速度の速さのおかげだと思います。」と話していました。

大賀さんと阿部さんはクランクインの2週間ほど前にジャカルタに入ってアディパティ・ドルケンさんやセカール・サリさんと顔合わせをしたそうで、「若いって羨ましいなと思うんですど(4人は)あっという間に仲良くなって、稽古やリハーサルをするんですが夜は映画を見に行ったり遊びに行ったりしていました。」と若者たちの様子を振り返っていました。大賀さんの自然な振る舞いは撮影前に過ごした共演者との時間から生まれたものだったかもしれません。

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100人100通りの見え方がある映画

映画『海を駆ける』でディーンさんが演じているラウというキャラクターはとても不思議なのですが深田監督は「私にとっての自然観が反映されてます。人間の理解を超えた強靭な論理の中で動いているのが自然、それを反映させたかった。」と話し、ディーンさんには「植物のようにいつも近くにいて、意図や目的が見えないように演じて欲しい。」とリクエストしたそうです。

深田監督は映画を作る際に「お客さんを1つのイメージで塗りつぶすのではなくお客さんの考え方を引き出す。何を感じるかはお客さんによって変わる。」という考えを持っていると言い、「答えも伏線も終わりもないのが実際の世界で、映画で描かれている時間の前にも後にも物語が続いている。」と観た後にお客さんに想像をしてもらう余白を作ることも監督の仕事だと話していました。

映画『海を駆ける』が観られる名古屋・近郊の映画館

ミッドランドスクエアシネマ

Address:名古屋市中村区名駅四丁目7番1号 ミッドランドスクエア5階

名古屋市中村区名駅四丁目7番1号

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ミッドランドシネマ名古屋空港

Address:愛知県西春日井郡豊山町豊場林先1番8

愛知県西春日井郡豊山町豊場林先1番8
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ディーン・フジオカさん登壇の名古屋での初日舞台挨拶

5月26日に初日を迎える映画『海を駆ける』の名古屋での初日舞台挨拶に、ディーン・フジオカさん、深田晃司監督の登壇が決まりました!

チケット状況はチケットぴあのホームページでご確認ください!

http://w.pia.jp/t/umikake/

プレリザーブは終了、一般発売は5月19日(土)10:00~です。

→予定枚数終了

日程:2018年5月26日(土)16:20の回の上映後

会場:ミッドランドスクエアシネマ

登壇者(予定):ディーン・フジオカ、深田晃司監督

全席指定 2,000円

Pコード:558-529

 

作品概要

『海を駆ける』

2018年5月26日(土)公開!

深田晃司 監督(第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞受賞『淵に立つ』)最新作!

全ての生命を生み出す「海」
全ての命を奪う「海」
彼は「海」から現れた――――

インドネシア、バンダ・アチェの海岸で倒れている謎の男が発見される。片言の日本語やインドネシア語を話すが正体は不明。その謎の男にラウ=インドネシア語で「海」と名付けて預かることになった、災害復興の仕事をしている貴子と息子のタカシたち。その周辺で謎の男・ラウは様々な不思議な奇跡と事件を巻き起こしていく。 果たしてラウは何者なのか…。

出演:ディーン・フジオカ、太賀、阿部純子、アディパティ・ドルケン、セカール・サリ、鶴田真由

脚本・監督:深田晃司

配給:日活 東京テアトル

2018/日本・フランス・インドネシア/107分

公式HP:umikake.jp

Ⓒ 2018″The Man from the Sea”FILM PARTNERS

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