映画『海を駆ける』名古屋での初日舞台挨拶にディーン・フジオカさんと深田晃司監督が登壇

映画『海を駆ける』が公開初日を迎え、主演のディーン・フジオカさんと深田晃司監督が名古屋駅のミッドランドスクエアシネマ2で行われた舞台挨拶に登壇しました。司会者からのリクエストに答えで、ディーンさんは流暢なインドネシア語で挨拶をし、何と言ったか訊ねられると「ディーン・フジオカです。皆さんとここで会えて、嬉しく思います。最後まで楽しんでいってください。」と教えてくれました。深田監督も英語とインドネシア語での挨拶に挑戦し「テレマカシだけで現場を乗り切りました。」と話していました。
バンダ・アチェでの撮影についてディーンさんは「ジャカルタから飛行機で3時間半ほどかかる遠いところで、スマトラ島にもそれまで行ったことなくて津波もあったし、(ジャカルタとは)全く違う文化があって怖いイメージがありました。(ジャカルタで暮らす人から)外国よりも外国のような場所と聞いていたので、アチェで撮影する事は狂気としか思えなかったです。」と最初の印象を語りました。バンダ・アチェはインドネシアの他の州に比べて厳しいイスラム法で統治されていて、お酒の販売が禁止されているそうです。実際のアチェはどうだったのか聞かれると「全然平気でしたね。みんな優しくて普通にお酒を売っているお店もありました。」答えていました。ディーンさんも監督もお酒は飲まないそうですが、ジャカルタから連れて行ったスタッフはアチェにはお酒がないことを懸念していてたそうで、深田監督は「撮影機材と一緒にお酒も持っていきました。(アチェの)お店にも裏メニューとしてお酒が置いてあったり、地元の人もジュースだと言っていてヤシの実か何かのお酒を飲んでいたりしました。」と実際の様子を教えてくれました。
アザーン(イスラム教の礼拝)の時間は撮影も休憩になったそうで深田監督は「1日5回、強制的に休まなければいけない時間があるのは、慣れると気持ちがいいですね。」と話し、敬虔な信者ではないスタッフはその時間に歌ったり踊ったりしていたことを教えてくれました。インドネシアの方々がみんなで歌っていたので、日本人が一緒に歌える歌を探して歌ったそうですが「歌合戦は完全に日本人の負けでした。」と笑いながら話していました。休憩中のおやつが話題になるとディーンさんは「ココナッツのおやつとか、全部グルテンフリーでしたよ。マンゴーとか果物がたくさん出てきて、アボカドジュースがおいしかったです。」と話し、絞ったアボカドにチョコレートが入っている飲み物が美味かったそうです。
ディーンさんが演じたラウ(インドネシア語で「海」)というキャラクターについて、ディーンさんは「これは人間なのか何なのか?」と監督に聞いたそうで、深田監督は「ラウは自然が服を着て人間の形をして散歩しに来ただけというイメージとして説明しました。」と話していました。ディーンさんは「(ラウは)植物的なイメージもある。マリオの中のパックンフラワーのような。」と言いながら「一部分だけを切り取るとめっちゃ邪悪な奴の印象になると思うんですよね。あるシーンだけをみるとめっちゃいい奴に見える。全体を通してみると正義とか悪とか良いとか悪いとかそういう概念がそもそもない、そういったところ超越している。」と話していました。深田監督によると「目的とか善悪は人間社会が作り出した概念とは無縁で、そこにいて気まぐれにいろいろなことをしていく。」とラウのキャラクターについて語ってくれました。
ラウが蝶を追いかけるシーンについて深田監督が「あんなに無邪気な表情で蝶を追いかけられる人がいるのだと、ディーンさんにお願いして大正解だと思いました。」と話すと、客席から大きな拍手が起きました。ディーンさんはラウを演じる際に監督から何度も猫背になることとアルカイックスタイルを求められたそうで「アートインスタレーションみたいな感じで、少し肩を内側に入れてパーツを動かしてラウモードにしていくんです。」と教えてくれました。またディーンさんが「アルカイックスマイルってググったら縄文土器が出てきましたよ。」と言うと会場から笑いが起きていました。