【5/25公開】生田斗真さんと瑛太さんW主演の映画『友罪』 瀬々敬久監督に名古屋でインタビュー

5月25日に公開となる映画『友罪』は薬丸岳氏が実際の事件に着想を得て執筆し、かつて世間を震撼させた少年犯の“その後”を描いた渾身の同名小説を原作とした作品です。凶悪事件を起こした元少年犯と思われる男を瑛太さんが演じ、その過去に疑念を抱く同僚を生田斗真さんが演じています。次第に心を通じ合わせていく2人の友情、2人だけでなく罪の意識や疑心、過去の後悔に囚われた様々な人間模様がリアルに描かれています。今作に強い思い入れのある瀬々敬久監督に名古屋でインタビューすることができました。
少年犯罪や加害者と被害者の苦悩など重厚なテーマの作品を多く執筆してきた薬丸岳氏の『友罪』は神戸児童殺傷事件から着想を得て「かつて世間を震撼させた少年犯の“その後”」を描いた小説です。この小説を原作とした映画を完成させたのは映画『64-ロクヨン- 前編/後編』や『ヘブンズストーリー』などの犯罪を取り扱った作品を撮ってきた瀬々敬久監督。
高校生の頃に長谷川和彦監督の『青春の殺人者』(実際の事件をもとに描かれた中上健次氏の短編小説を映画化した作品で、水谷豊さん演じる青年が両親を殺害するという内容)を観て自身も映画の仕事につけたらと思ったという瀬々監督は「映画は犯罪を描くのに適していると思っている。」と話し、「取り返しのつかない出来事が起こって、その後どうやって取り返していくかは撮りたいテーマのど真ん中。」と今作への想いを語ってくれました。

原作ではすべての登場人物が工場にいるのですが、映画にするにあたって生活の場所を別々にしている理由を「事件はそんなに1箇所で起こるわけではないので、空間をバラしていくようにした。」と話していました。また映画では瑛太さん演じる鈴木の過去は直接的に描かれていません。このことについて、現在進行形のドラマとして少年院を描くことで鈴木の過去を想像させるようにしていて「その後をどう生きるかという話なので。」と演出の意図を教えてくれました。
映画『友罪』で生田斗真さんが演じているのは記者として働いていたが挫折し、町工場で働くことになった益田という男です。瀬々監督は撮影現場での生田さんの様子を「生田くんは普段はオーラを出さない人、普通の人に近いんです。カメラを通すと凄くオーラが出るんです。若い役者の中で稀有な存在。」と話していました。益田は同じタイミングで工場で働き始めた鈴木と打ち解け友情を育んでいくのですが、あることから益田は鈴木が17年前に世間を騒然とさせた連続児童殺傷事件の犯人ではないかと考え始めます。
瑛太さんと生田さんの違いについて瀬々監督は「生田くんはブルペンでゆっくり肩を作り上げていくタイプでテストを通して徐々に積み上げてくる、瑛太は一発目からかましてくるタイプでいきなり本気で投げてくる。」と話し瑛太さんからは「一般の人から理解されない部分を残したい」と言われていたそうで、鈴木の行動の中に取り入れられているそうです。

事件に巻き込まれていく益田を演じた生田さんについて「本人は凄くしんどそうにしていました。坂井真紀さんとのシーンなどは特にキツかったようです。」と話していました。また、生田さんと瑛太さんの夜の公園のシーンが印象に残っていると話し、感情が爆発する場面で「(生田さんは)何回やっても泣けていて、別次元に入っていたようです。」と撮影を振り返っていました。