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2026-07-08

「男前が三枚目を上手く演じてくれた」ジェシーさんを絶賛する山下明彦監督 ジブリパーク初のオリジナル短編アニメーション『魔女の谷の夜』公開


 

7月8日(水)からジブリパーク(愛知県長久手市)の「ジブリの大倉庫」の中にある「映像展示室オリヲン座」で、スタジオジブリがジブリパークのために初めて制作したオリジナル短編アニメーション『魔女の谷の夜』の上映が始まります。『魔女の谷の夜』の舞台になっているのはジブリパークの「魔女の谷」、『ハウルの動く城』『魔女の宅急便』『アーヤと魔女』などの作品に登場する建物が集まる人気のエリアです。ジブリパーク閉園後の静かな夜に「魔女の谷」で起きる不思議な出来事を描いた約15分の完全新作アニメーションです。ジブリパークで働く新人くん役をSixTONESのジェシーさん、先輩のキクエさんをアイナ・ジ・エンドさんが務めることでも話題を集めています。

一般公開前日に行われた記者会見には、原案・プロデューサーの宮崎吾朗監督と、共同で脚本・監督を務めた山下明彦監督が登壇。制作の舞台裏や作品への思いを語ったほか、山下監督がジェシーさんについて「見た目からは想像できない三枚目が上手い」と絶賛する場面もあり、終始和やかな雰囲気の会見となりました。(取材日:2026年7月7日)

ジブリパークのチケットは予約制・9月入場分のチケットは7月10日14時から販売・チケットの種類と料金

「映画そのものをアトラクションにしたかった」――一枚のスケッチから始まったオリジナル短編

『魔女の谷の夜』は、スタジオジブリがジブリパークのために制作した初のオリジナル短編アニメーションです。舞台となるのは、ジブリパークの人気エリア「魔女の谷」。吾朗監督は「ジブリパークには、いわゆるテーマパークのような乗り物のアトラクションはありません。だったら、スタジオジブリらしく映画そのものをアトラクションにしたいと思ったんです」と制作の原点を説明。「映像を作るというより、ひとつのアトラクションを作ったという感覚が強いですね」と笑顔で語りました。

舞台を「魔女の谷」にした理由については、「一番考えやすかったから」と笑いを誘いながらも、「ハウルの城は、本来は動く城。でもパークではずっと座ったままなんです」と説明。すると隣の山下監督が「動いていないと健康に悪いなと思ったんです」と冗談交じりに続け、会場は大きな笑いに包まれました。

ジブリパーク初のオリジナル作品の内容について山下監督は「当初は別の企画が進んでいた」と明かし、その企画については「どう描けばいいのか、全く思いつかなかった」と振り返ります。そんな打ち合わせの席で、吾朗監督が取り出したのが『魔女の谷の夜』の原案スケッチでした。山下監督は「そのスケッチを見た瞬間に、全部の映像がぱっと浮かびました。文字通り、そのまま描けると思えたんです。こんなことはめったにありません。」と興奮気味に当時を振り返りました。山下監督の表情からも、その瞬間の驚きが伝わってきました。

「これでいこう、と決まってからは本当に早かったですね。2週間ほどで全体像が固まりました。」という山下監督の言葉に吾朗監督も笑顔でうなずき、二人の息の合ったやり取りからは、制作現場の信頼関係もうかがえました。

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「建物たちは誰もしゃべらない」――動きだけで感情を伝えるアニメーションへの挑戦

『魔女の谷の夜』は、昼間は多くの来園者でにぎわう「魔女の谷」で初めての夜番をつとめることになった新人くんが経験するある夜の不思議な出来事を描いた物語。閉園後の深夜0時に、マントを羽織った先輩のキクエさんが「あたし、魔女だから」と呪文を唱え始め、ランタンを振り下ろすと建物たちが動き出します。

動き出すのはハウルの城だけではありません。『魔女の宅急便』のオキノ邸やグーチョキパン店、『ハウルの動く城』のハッター帽子店、さらには「青春の丘」エリアにある『猫の恩返し』の猫の事務所まで、ジブリ作品の建物たちが、それぞれに動き始めます。どのように動くのかは、作品を観て楽しんでほしいので、詳細は割愛しますが、建物ごとにキャラクター設定がされていて、それぞれの建物が愛おしく感じられます。

『魔女の谷の夜』では、建物たちが言葉を交わす場面はありません。山下監督は「建物たちは誰もしゃべっていません。感情があっても、それを言葉ではなく動きだけで表現しています」と作品の大きな特徴を説明。「どこまで映像だけで感情が伝えられるか。それが今回挑戦したかったことでした」と語りました。その言葉を受け、吾朗監督も「アニメーションの面白さはいろいろありますが、やっぱり根本にあるのは『絵が動くこと』なんです」と笑顔で話します。「今回は山下さんをはじめ、本当に上手なアニメーターが集まってくれました。建物が生きているように動き回る、そのアニメーションならではの面白さをまず楽しんでいただけたらと思います。」と吾朗監督が言う通り、一つひとつの動きから感情が自然と伝わってくるのも、本作ならではの魅力です。

また、山下監督は「舞台がすぐそこにあるのも、この作品ならでは」と話します。「映画を見た後に魔女の谷を歩けば、『この建物が夜になると動くんだ』と思えるかもしれない。逆に、先に現地を見た人なら、『昼間見た場所がこんな世界になるんだ』と楽しめる。どちらから体験しても面白い作品になっています。」とジブリパークという”実在する場所”を舞台にした作品だからこそ生まれた、新しい映像体験と言えそうです。

「見た目が男前なのでキャラに合うか不安もあったが、三枚目を上手く演じてくれた」――山下監督がジェシーさんの演技を絶賛

会見では、声優キャストの話題でも会場が盛り上がりました。本作で新人君の声を担当したのは、SixTONESのジェシーさん。キキ役はアイナ・ジ・エンドさんがつとめています。キャスティングについて吾朗監督は、新しく就任したスタジオジブリの依田謙一社長に『誰かいませんか』と相談したと話し「依田さんがジェシーさんとアイナ・ジ・エンドさんを提案してくれて『俺が話をつけてくる』と言ってくれて(笑)」と振り返り、会場から笑いが起こりました。

新人くん(声:ジェシー)

新人くん役のジェシーさんについて吾朗監督は「見た目からは想像できない、アドリブ力、お芝居が上手で感心しました」と話し、山下監督は「ジェシーさんは見た目が男前なので、あのキャラクターに合うかなという不安もありました。三枚目を上手く演じてくれて、三の線がユーモラスで良かったので感激しました」と絶賛しました。

キクエさん(声:アイナ・ジ・エンド)

続けて先輩のキクエさん役のアイナ・ジ・エンドさんについて「歌っている時とは違って可愛らしくて、とても役に合っていましたね。お二人とも大成功、大正解だったと思います」と笑顔で語ります。二人の演技が作品の世界観に自然と溶け込んでいることが伝わってきました。

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「また見たい」と思える作品に――何度も楽しめる仕掛けも

『魔女の谷の夜』には、一度見ただけでは気付かない遊び心も数多く盛り込まれています。『君たちはどう生きるか』のアオサギをはじめ、思わず「あっ」と声が出そうになる隠しキャラクターが登場するほか、建物たちの細かな動きや背景にも見どころが散りばめられています。山下監督は、「飽きさせない作品にしたかった。見終わったあとに『もう一回見たい』と思ってもらえたらうれしいですね」と話し、吾朗監督もうなずきながら聞き入っていました。筆者は会見前に『魔女の谷の夜』を鑑賞したのですが、ある建物が愛知の人にとっては馴染のあるキャラクターを彷彿とさせるような見た目になる場面もあったり、ラストには愛知ならではの〇〇が登場したりと、嬉しさと驚きがたくさん詰まっていてました。映画を観た後にまた「魔女の谷」に行きたくなる仕掛けもたくさんあるので、ぜひ楽しみにしてご覧ください。

吾朗監督は昨年開催されたジブリパークの夜間イベントに触れながら、「夜のジブリパークは本当にすてきなんです。また機会があれば、夜のイベントもできたらいいですね」と期待を込めて話しました。終始リラックスした雰囲気の中で行われた会見からは、作品づくりを心から楽しんだ二人の様子と、来園者に新しい体験を届けたいという思いが伝わってきました。

『魔女の谷の夜』は、ジブリパークのためだけに制作されたオリジナル短編アニメーションです。映画館や配信では見ることができず、ジブリの大倉庫の中にある「映像展示室オリヲン座」でのみ上映される特別な作品。吾朗監督も「しばらくはジブリパークだけで上映」と言い、約15分という上映時間の中に、ジブリ作品への愛情と、ジブリパークだからこそ描ける世界がぎゅっと詰め込まれています。

昼間に歩いた魔女の谷が、夜にはこんな表情を見せているのかもしれない。そんな想像を膨らませながら作品を鑑賞し、もう一度エリアを歩いてみたくなる。『魔女の谷の夜』は、映画と現実の風景がつながる、新しいジブリ体験を楽しめる一本です。

ジブリの大倉庫「カフェ 大陸横断飛行」夏限定メニューも登場 ジブリの世界を「食」でも楽しもう

『魔女の谷の夜』や新企画展示を楽しんだ後は、ジブリの大倉庫「カフェ 大陸横断飛行」の飲食メニューにも注目。この夏は、ジブリの世界観を感じられる期間限定メニューや、愛知らしさを取り入れた人気メニューがそろいます。大きなエビフライが乗った「しかくいピザ ナゴヤスペシャル」はピザという名前ですがベースの生地はフォカッチャのような分厚さと柔らかさがあってボリューム満点。味噌だれソースが塗られていて、風味も独特ですが、食べるうちに癖になる愛知ならではのグルメです。エビフライ以外にもナポリタン、ポテトサラダ、トマト、キュウリが豪快に盛り付けられていて、名古屋の喫茶文化を思わせる一品。見た目にも華やかで、写真映えする「しかくいピザ ナゴヤスペシャル」は昨年12月のグランドメニュー入り以来、ファミリーや海外からの来園者にも好評を博しているそうです。

7月8日(水)からは、夏限定メニューも登場します。世界の料理をテーマにした「しかくいピザ アダナケバブ」は、トルコ・アダナ地方発祥のスパイシーなケバブをトッピングした期間限定の味わい。ラム肉の旨みと青唐辛子の刺激に、ヨーグルトソースのまろやかさが調和した、大人向けの一枚です。デザートには、シチリア発祥の伝統菓子「ビアンコマンジャーレ」や、リコッタチーズとドライフルーツを使ったアイスチーズケーキ「カッサータ」も新たにラインアップ。暑い季節にぴったりの爽やかな味わいを楽しめます。ジブリの大倉庫は見どころがたくさんあるので、お腹がすいたら「カフェ 大陸横断飛行」で休憩しながら、時間に余裕を持って来場して楽しんでくださいね。

上映概要

上映場所: ジブリパーク・ジブリの大倉庫「映像展示室オリヲン座」

上映開始日: 2026年7月8日(水)

チケット: ジブリの大倉庫に入場できるチケットをご予約・購入ください。(ジブリパークのチケットは予約制。9月入場分のチケットは7月10日14時から販売。)チケットの種類と料金

※ジブリパーク 大さんぽ券プレミアム、ジブリパーク 大さんぽ券スタンダード、ジブリパーク ジブリの大倉庫の 3 券種です。

作品情報

上映時間 14分21秒

原案 宮崎吾朗

脚本・監督 宮崎吾朗 山下明彦

声 ジェシー  アイナ・ジ・エンド

音楽 武部聡志

制作 スタジオジブリ

© 2026 Goro Miyazaki, Akihiko Yamashita/Studio Ghibli

施設概要

ジブリパーク

愛知県長久手市茨ケ廻間乙1533-1 愛・地球博記念公園内

ジブリパーク公式ウェブサイト


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