映画『ペンギン・ハイウェイ』愛知県知多半島出身の石田祐康監督に名古屋でインタビュー

8月17日に公開となるアニメーション映画『ペンギン・ハイウェイ』はベストセラー作家・森見登美彦さんの同名小説が原作で、郊外の街に暮らす小学4年生の男の子が主人公の夏にピッタリの作品です。主人公のアオヤマ君は頭が良く、好奇心旺盛で、少し大人びたところのある男の子で、彼が住む郊外の街に突然ペンギンが現れ、彼が憧れている歯科医院のお姉さんやペンギンの謎について研究するうちに、街は異常現象に見舞われてしまいます。
映画『ペンギン・ハイウェイ』の監督をつとめた石田祐康さんは30歳になったばかりの若手監督です。学生時代に発表した自主製作短編アニメ『フミコの告白』が話題となり、その後も『rain town』『陽なたのアオシグレ』など発表する作品が文化庁メディア芸術祭で受賞したり推薦作品選ばれるなど新しい才能に注目が集まっていました。これまではオリジナルの短編作品を制作してきた石田監督にとって映画『ペンギン・ハイウェイ』は劇場長編デビュー作品となります。人気のある原作小説のアニメ映画化に初めて挑戦したことについて石田監督は「オリジナルをやっていた時はそれなりの楽しさがあったんですが、まだ経験が浅いので長編の物語(作る上で)原作に頼りたいなという思いもありました。」と話していました。

原作を読んでいる人にとって印象が変わることなく観られるように配慮したそうで、「7.8割は(原作を)尊重する気持ちで原作にあるエピソードを捻じ曲げることなくちゃんとやる、残りの2-3割はアニメーションとしてのジャンプポイントや原作のエピソードを強化するための新規エピソードやセリフを追加しました。」と原作者である森見さんにお会いした際に「やるからには自分の作品にしたい」と伝えたことも教えてくれました。映画のオープニングには原作や脚本にはなかったけれど監督自身が描きたいと思ったものを取り入れたるなどしたそうです。また、ポスターにある通称ペンギンパレードのシーンやその後の世界観などは、原作からかなりアレンジしたことも語っていました。
愛知県知多郡美浜町出身の石田監督は1年に1度は帰省しているといいながら、夏の名古屋は久しぶりだと言い「めっちゃ暑いですね!やばいですねもう!」と感想を述べていました。南知多ビーチランドの近くに住んでいたそうですが、イルカの印象が強くペンギンを見た印象があまりないと話していました。
石田監督は「(知多半島には)海もあり、山もあり、川もあり、古い街並み、そこを小学生時代は駆け回って遊んでいました。ペンギン・ハイウェイで小学生を描く上で、活きてきたと思います。」と直接的にその場所を舞台にしたわけではないけれど、知多半島で楽しく過ごした少年時代の楽しい記憶がこの映画に写っていると語りました。「(映画のあるシーンに)本当に微かに灯台がでてくるんですけど、地元にあるものを拝借して描いちゃいました。」と詳細は明らかにしませんでしたが、愛知県知多半島の方なら気がつくことができるかもしれません。原作の良さをしっかりと映画にしながら、監督の遊び心も所々に散りばめられていて、アニメーションとしてとても楽しく新しく観られる映画です。